次々に男を壊す女
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以前、「合宿免許」でバイクの免許を取りに行っていたスタッフから、ほぼ毎日のように「バイクを壊しましたー」とメールがありました。
当時20代後半のスタッフ・・・バイクの運転については初心者で、乗ったバイクを倒しては次から次に壊していくわけです。
マスターは、教習所という安全な場所にいるうちに、たくさん「転倒」を体験し、せめて交通社会に出たら自分のバイクを大切にして他人に迷惑をかけない運転をすればいい、と伝えました。
教習所の中では、防具をつけ、教官に見守られ、転んでもぶつかってもケガは最小限、しかもバイクは壊し放題と、言ってみれば「自分のことだけですむ安全な場所」なんです。
さて、「バイク」ですが、腕が未熟だと、転倒して次々に「壊し」ていきます。
しかし熟練者が乗ると、乗ったバイクの不調を感じ取り、極論すれば、次々に「直し」ていくんです。
乗ったバイクを次々に壊す人がいると思えば、乗ったバイクの不調を次々に発見し、直していく人がいる・・・
両者は大きな違いです。
運転の初心者は、なにをしたらなにが起こるかわからず、自分のミスでバイクを破壊するのと同時に、場合によっては自分もケガをしてしまいます。
しかし熟練者はなにをすればなにが起こるかわかっていて、バイクの調子を観察しながらバイクを直し、もちろんケガもしません。
そして・・・
・・・そう、これは人生でも同じことが言えるんです。
ここからが今回の本題です。
世の中には、関わった人の心を次々に壊し、自分も傷ついていく女性がいるかと思えば、一方で、関わった人の心を次々に癒し、自分の幸せも向上していく人がいます。
関わった人を壊しまくっていくのは人生の「初心者」、そして関わった人を癒しまくっていくのは人生の「熟練者」です。
人生の初心者は、なにをしたらなにが起こるかわからず、自分のミスで他人の心を壊すのと同時に、自分も傷ついてしまいます。
相手が人間なだけに、状況はバイクの練習よりさらに複雑です。
バイクは「機械」ですから、「自分の操作が悪かったんだろう」と素直に思えますが、相手が人間だと、自分のミスを相手のせいにしてしまうこともあるんです。
相手を傷つけるだけではなく、自分の傷も相手のせいにしようとしてしまい、それがさらにお互いの傷を深くしてしまうんです。
「次々に男を壊す女」とは、そんな女性です。
これでは悪循環ですよね。
一方熟練者は、相手を傷つけるどころか相手を癒し、しかも自分は幸せのままなんです。
そんなすごい人はなかなかいないとしても、熟練者は、せめて自分の幸せには責任を持てています。
ですから、仮に相手を傷つけてしまったとしても、心から謝り、同じことを繰り返さないための努力をします。
そして原因を自分に求め、自分を成長させようとします。
熟練者になるためにはなにをすればいいかわかりますよね?
バイクなら、「バイクの練習」をすればいいんですから、人生なら、「人生の練習」をすればいいんです。
バイクの練習そのものも人生の練習になりますが、たとえばバイクに関して言えば、バイクの歴史を学び、構造やメーカーについて学び、実際に乗り、様々なところへ出かけ、自分で整備し、常に意識してバイクの操作を続けることです。
そうすることで高度なことを自然とやれるようになり、「乗ったバイクを直す人(熟練者)」になることができます。
同様に、人生の練習というのは、多くの経験を積み、考え、物事の本質を知り、愛をそそぐことです。
この練習の難易度はバイクの練習の比になりませんが、それこそが人生の目的ですから、やって後悔はありません、というか、やりましょう。
そうすることで高度なことを自然とやれるようになり、「次々に人を癒す人」になることができます。
乗ったバイクを次々に壊す初心者を笑う人は、ちょっと視点を変え、「私は、関わった男の心を次々に破壊してこなかっただろうか」と考えてみてください。
仮にあなたが、男性の心を壊し、男性が持つ「悪い部分」を引き出してしまうなら、それは男性を乗りこなすことができないあなたの未熟さにも原因があります。
極論ですが、たとえば相手が「彼のお気に入りの女優」なら、男性はしばらくおとなしいかもしれません。
男性の悪い部分を引き出してしまったのは、自分が原因と考えるのが大人の思考です。
以前ある女性G子さんに、「私の悪いところを徹底的に指摘してもらえませんか?」と頼まれたので、マスターが全力で指摘したところ、「私、ここまでなにもできない女だと思いませんでした。これじゃ男性は私の身体だけ目当てにしてもおかしくないですね」と言われたことがあるんです。
「身体だけ利用して飽きたら別れればいい」と思わせるのは、「男性の悪い部分を引き出している」ということになります。
つまり、関わった男性の心を次々に壊しているのと同じことです。
マスターにはG子さんの「良い能力」を押さえ込む力なんてありませんから、「マスターに会って緊張したため、普段はなんでもできるG子さんが、急になにもできなくなった」というわけではないんです。
G子さんが「なにもできない女性」だと自覚したなら、その本質は、「それまで誰も言ってくれなかった」、または「G子さんの悪いところに気づく人がいなかった」ということなんです。
助言をもらえない世界に住み、自分を客観視しようとしないなら、相手の心を傷つけ、自分も傷つくような人生になっても仕方ないと言えます。
ではここまでを整理しましょう。
「乗ったバイクを次々に壊す女」がいるように、「関わった男を次々に壊す女」がいる、ということです。
どんな女性か簡単に言えば、「子どもの思考の女性」です。
具体的に書くと、
怒る
嘆く
否定する
愚痴を言う
約束を守らない
気に入った男を甘やかす
などです。
「付き合う男性、みんなおかしいのよ」と文句が絶えない女性は、「自分自身に男性を操縦する力がない」と考えてみてください。
知恵のある女性というのは、男を選ぶ目を持っていますし、そもそもどんな男性と付き合っても乗りこなしてしまいます。
理想論ではありますが、長く愛されたいなら、どんなバイクに乗ってもそのバイクの性能を引き出す技術を身に付けるのと同じように、どんな男性と付き合っても、その男性の良さを引き出す人間力を身に付けてください。
もちろん「この男は乗る価値がない・この男、もう修理は不可能だわ」と感じれば、その後ダラダラと過ごさず、男性の悪い部分が大きくなる前に別れを見極めることも大切です。
ではもう一度書きます。
バイクの練習をしないで「上手に運転したい」なんてムリですよね。
練習をしなければ、ただ免許だけ持っていて、生涯初心者です。
同じように、人生の練習をしないで「上手に生きたい」なんてムリなんです。
練習をしなければ、ただ生きているだけで、生涯初心者です。
◎まとめ
乗ったバイクを次々に壊しまくる初心者、乗ったバイクを次々に直しまくる熟練者。
関わった男性を次々に壊しまくる初心者、関わった男性を次々に癒しまくる熟練者。
長く愛されるのはいずれも後者です。
余談:出会いは愛
関わった人を次々に壊しまくるような人にとって、「出会いは悪夢」かもしれません。
しかし愛をそそごうと努力している人同士が出会うことは「愛」です。
たとえば、マスターが誰かと出会い、自分が持っている10の情報を伝えます。
情報を伝えてもマスターの知恵は減ることはありません。
マスターが持つ情報量は10のまま、相手の情報量が増えるわけです。
これで2人の情報の平均量が増えます。
出会いは、それが愛をベースにしたものであれば、人類の知恵の平均値を上げる効果があるんです。
いつも書くように、昔、洞窟で不安の中、凍え、震え、苦しみながら死んでいった先祖たち・・・
電話で救急車を呼んだり、病気を医師に治してもらうなんてできなかった先祖たち・・・
何万年もかけ、出会いを繰り返し、知恵を伝え合うことで、人類はここまでたどりつきました。
「出会い」は、今後も、より明るい未来へ人類を導いていきます。
出会いを繰り返し、より大きな愛をそそげる人になっていってください。
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