燃焼サポート系サプリ 食の歴史
(読了目安4分)
◎燃焼サポート系サプリ
車を運転するときに、「どうやったら燃費を良くすることができるか」と考える人と、「どうやったら燃費を悪くすることができるか」と考える人では、どっちが多いと思いますか?
そう、もちろん前者です。
こうやればもっと燃費を「悪く」できる!と、使いもしない重い荷物を積み続けたり、わざわざエンジンの回転数を上げて走ったり、ブレーキとアクセルを同時に踏むような運転をする人なんて、いませんよね。
車の運転をする人はみんな「どうやったら燃費を良くすることができるか」「どうやったら少ない燃料でたくさん走れるか」ということを考えます。
本来、人の身体も同様に、「どうやったら少ない食事でたくさん動けるか」ということを考えるはずなんですが、現代ではそう考える人は少なくなりました。
逆に、「どうやって栄養の吸収を妨げ、燃費の悪い身体を作ろうか」という、逆の発想を持っている人もいます。
その理由は、「食べながら痩せたいから」です。
その欲をかなえるために出てくるのが、栄養の吸収を妨げたり、身体の燃費を悪くする「燃焼サポートサプリ」です。
(そもそも考え方自体がおかしな食品ですし、本当に効果があるかさえ疑問ですが)
もう一度書きます。
人は、「どうやったら少ない食事でたくさん動けるか」ということを長年考えてきました。
「どうやったら少ない燃料で車を長く走らせることができるか」と考えるのと同じ発想です。
◎食の歴史
「口減らし」という言葉を知っていますか?
単語を見れば想像できる通り、食べる人を減らすことです。
子どもの場合は「裕福な家へ奉公に行く・もらわれる」などされたようですが、食料が極端に少ない時代は、その集団内で食料を確保するため、場合によっては命を絶たれる子どもや高齢者がいました(子どもの場合は売られたりすることもあったようです)。
特に農作物が不作の時は、今では考えられないような「口減らしの儀式」なんかもあったようです。
「姥捨て山」という言葉も知っていますよね?
これも諸説ありますが、「他の家族の食料確保のため・負担を減らすため」という意味もあるようです。
しかし現代の日本では、過去の多くの人たちの努力や犠牲によって、明日の食料について心配する人はほとんどいません。
つまり、今の日本には「口減らし」の対象になる子どもや高齢者はいないということです。
ということで、人類は確実に愛に向かって旅を続けています・・・
・・・と、ここまではいいんです。
さて、明日の食事についての心配や、口減らしの儀式から解放された人類は、次になにを始めたか・・・問題はここからです。
まず、余裕が出てきた現代人は、食料を自分の身体に蓄えるようになり、肥満が増えました。
昔は肥満は「豊かさの象徴」としてモテたんです。
しかし肥満人口が増えてしまうと、肥満には昔のような価値はなくなりました(現在でも「富の象徴」としてもてはやされる国もあるようです)。
むしろ「肥満は身体に悪いようだ」とわかり、現代人は、痩せていることに価値を見出し始めています。
そうなると、太ってしまった人は「痩せよう」と考え始めます。
痩せたい理由・痩せなければならない理由は人それぞれにしても、場合によっては「燃焼サポートサプリ」の摂取になるわけです。
これって簡単に言えば、痩せるための「食品」です。
痩せるために食べる・・・痩せるために、また買って、食べるんです。
人類は、トータルでは愛に向かって旅をし、確実に近づいていますが、「食」の分野に関しては、愛から遠ざかる方向に進んでいます。
みなさんは、燃焼サポート系サプリやカロリーコントロール系の食品について考えるとき、これらの商品は、愛から離れる方向に進んでしまうということを忘れないでください。
そして「痩せたいなら食べない」、これが「愛」です。
しかし一番の「愛」は、痩せなければならないほどまで太らないことです。
「太ったから痩せる」という考え方は、「ストレスが溜まったから発散する」という考え方と同じです。
「ストレスは溜めない」、これと同様に、「太らない」、これが愛です。
先祖たちは、食べるために獣と戦って死んだり、長期間食べられずに餓死することもありました。
先祖たちの食に対する苦労や悲劇は、はたして「燃焼サポート系サプリ」を生み出すためのものだったのか・・・こんなふうにじっくり考えてみることで、ダイエットや食べ物に対する考え方が変わります。
「ダイエット関連の会話」は、その人の知恵が浮き彫りになります。
みなさんは知恵を身につけ、本質的な会話をし、長く愛される人に近づいてください。
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