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叔母が結婚した理由
叔母に結婚の条件を聞いたことがあった
・マザコンはダメ
・親を看ないでいい人
・堅めの仕事をしている
・顔はこだわらない
この条件を聞いたときに、自分だけを見てくれる真面目な人を希望していたんだろうかと思った
でも事実は少々斜め上を行くものだった
叔母は、相手の表情から心の中を言い当てることが得意だ
結婚したのが早かったといえど、彼女の性格上、相手の中身は見たはず
どんな風に見えていたんだろう
叔母は叔父と出会ったのが10代の頃と早かった
そのときの叔母から見た叔父の印象は
『頭はいいのに損をしている』だった
だから、叔母は『私が変えてあげたい』と思ったそうだ
負荷がかかる結婚生活を最初から組み込んだ人生設計
叔母が我慢強かった理由の一つが分かったような気がした
でも、そこまでして叔母が手に入れたかったものは何だったのだろう
とあるYouTuberがこんなことを言っていた
『結婚する理由は、自分を好きになるためなんだろうな』
叔母も自分を好きになるために相手を変えようとしていたのだろうか
叔父は不器用なところがある上にプライドが高く、口が悪い
『斜に構えたような態度をしているけれど、中身は悪くない。ただつっぱってるだけ。だから、安心して暮らせる家族がいれば、自分に真剣になってくれる人がいるとわかれば、この人も変わるんじゃないか』
もしかしたら、そんなことを思ったのかもしれない
そんでもって夢を見たとすれば
『叔父が家族に愛情を見せたときに、自分の我慢や努力が実を結んだ。自分が相手を変えたんだ』と思い、そういうことをやってのけた自分を好きになれる
達成したような気持ちになれるんじゃないだろうか
叔母が結婚当初にどんなことをしていたんだろうと想像してみる
元々、叔母は優しい
その優しさがあったから、叔父も結婚に踏み切ったに違いない
ただ、私は思う
この時の叔母が叔父に見せていた姿は、きっと本当の姿じゃない
相手を変えるという目的のために、頑張って相手の望むものをこしらえたんだろうと思う
でも現実はというと
①言葉が通じない
②何か言うと、『何を偉そうに!』というような態度をとられる
③『自分は知らないからな、お前がなんとかしろよ』と逃げられる
④叔父の暴言から子供達を守る
などなど
結婚しても子供ができても変わることがない日常
その上、叔父がマザコンだったことが後になって発覚したのだ
マザコンだと自分が作る家族に真剣に向き合わないことが考えられ
その分叔母は、自分を好きになれないのだ
なぜマザコンを気づけなかったのか?
結婚が早かったから、相手のことをよく見なかったのかもしれない
斜に構えたような態度をとる相手だったから、まさか親に甘えるような人じゃないよねと思ったのかもしれない
相手を変える事に必死で、物事を色んな方向から見る余裕がなかったのかもしれない
結局、叔父は変わらず
叔母自身が変わったのだ
今では、昔のように叔母の無理をしている姿を見ることはほとんどない
考えが変わったことで、叔母は命拾いしたのだ
自分を好きになるために何かをしようとすると
自分を好きになれないという答えが返ってくる
一瞬は自分を好きになれる
でも持続しない
自分を完全に好きになった時は、自分が変われなくなったということだ