鼻詰まりと靴擦れ #創作昔話
鼻詰まりと靴擦れ
昔々、あるところに鼻の詰まった人たちがいました。
彼らは「鼻が詰まるのは『悪』のせいだ」と考えました。
そして『悪』を倒す旅に出ました。
彼らは『悪』を求めて長いこと歩き回りました。
しかし、『悪』の所在はつかめませんでした。
『悪』がどこにいるのかわからないまま歩いているうち、彼らは靴擦れに悩まされるようになりました。
そして、靴擦れも『悪』の仕業だと考えました。
鼻詰まりと靴擦れの苦痛に耐えながら、彼はさまよい続けました。
しかし、いっこうに『悪』を見つけることはできませんでした。
彼らはとうとう疲れ果て、『悪』を探すことをやめて立ち止まりました。
するとどうでしょう、鼻詰まりも靴擦れも癒えてしまいました。
めでたしめでたし。
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あとがき
娘(4歳)が「昔話してぇ」とせがむので思いつきで話したものを文字におこしました。
SN