同士少女よ、敵を撃て
久々に小説読み終えました。かなりの長編全492ページ
内容は第二次世界大戦中のソ連とドイツの戦いの話
その中の主人公セラフィマが狙撃隊の一員として戦争に参加する内容となります。現在行われている、ロシアとウクライナの戦争に通ずる内容でもあります。
もちろん詳しい内容を書くわけには来ませんが、人それぞれ(今回はそのように表現します)戦う理由があって
世論では『ロシアが悪い、ウクライナは攻め込まれているだけ』という印象が強いですが、それぞの思惑があるため一概には言えないということが正直なところです。
この本の中でもソ連軍とドイツ軍の戦う理由が描かれていますが、勝てば官軍やヒトラーが全て悪いではなく、どういう背景に何があって何を理由に戦っているのかを知ることが必要だと思います。
1つだけ本の中にできてきた好きなシーン
ある優秀な狙撃兵が有名なネジ職人の話の中での言葉です。
ネジ職人はねじを作る上で
『別になにも考えていません』『ネジづくりが何かなんて考えたこともありません。ただ作っているだけです』
それに対して狙撃兵の感想は
『彼はただネジを作るのがソ連で一番上手かった。そしてネジを作るにあたり何も考えてはいなかったし、ただ作っているだけだった。彼にとって重要なことは愛する妻と身重の娘だった・・・・それ故に、彼は幸せだったのだ』
このシーンにぐっと来ました。
この本は英雄譚ではなく、現実に起こった出来事の中のフィクションです。
戦争というものは、やはり何も産まない。勝った方も負けた方も傷つくだけだと教えてくれるような作品だったと思います。
かなり長編なので読み切るには時間がかかりますが一度読んで見る価値はあると思います。一番最後の言葉は載せることはできませんが、読みすすめた中で一番好きな言葉です!
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