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中華街に来たら中華を食べなくてはならないという決まりはないはず
年の瀬の冷たい風が頬を切るような、思わず身を縮めた朝でした。
午前中の仕事場が中華街に近い場所だと知った時から、午後の予定まで1時間弱あるだろうから中華街でお昼を食べようと意気込んでいました。
中華街と大きく示した門を二つ超え、さらに少し奥に行くと見えてくる食べ物屋。
中華料理屋の入り口の決まり文句が苦手です。
ナンバーワンだとか、一番人気だとか、一番安いだとか、いちばんは1つにしか与えられないんじゃないのですか。1つだからこそ文言の価値が映えるじゃないんですか。
それだったらもうちょっと、
「一番安くはないかもしれないけれど、どこよりも美味しく作れるよう心を込めています」
そうやって書いてくれた方がよっぽど行ってみたくなる気がする。なんだかこの文だと、惹かれるのはまごころ文化の日本人特有の感じ方なのですかね。
物事のだいたいのことに対して、偏見だとか、先入観とか、そういうの、あんまり持ちたくない方だと思っているのですが、生きている中で自然と身に付いてしまう「当たり前」には自分でも時々驚いてしまいます。
そんなことを考えてるうちに何軒も何軒も素通りしてしまうのが毎度のことなので、なかなかその先に行けないのです。結局入って食べてしまえばなんだって満足するような性分なのにね。
ともかく中華料理屋には入れなかったわけです。
並んだ肉まん屋も、値段がピンキリで何が安くて何が高級なのか、区別がつきませんでした。
そんなこんなで修学旅行生が群がっていたレインボーのチーズドッグの注文に至りました。
赤青黄色の三色じゃん?と思いつつ、
色のついたチーズをにんまり頬張りながらの帰り道。
韓国は交換留学をした先でもあり、愛着があるのですが、中国は無知。
肌で感じたことがなく、文化を知らないっていうのはなんだか怖くなることがあります。
今後数年のうちに中国にもいってみたいなぁ。