生きるとか死ぬとか母親とか(タイトルはパクり)
今、アマプラでハマってるドラマ。
「生きるとか死ぬとか父親とか」。
ジェーン・スーさんのエッセイがもとになってるみたいなんだけど、ほのぼのしつつ、ときどきドキッとしたり刺さったりしながら見てます。
主人公の40代の女性と70代の父親との日常のお話です。
うちは母子家庭で母も何年も前に亡くなっているのですが、母との事を何となく思い出しながら見ています。
ドラマの中で「主人公の女性が食事の時にしつこく口を拭く癖がある」という話があります。
理由は「子供の頃、お父さんが頻繁に口を拭いてくれてたから」。
その女性は父親から欲しい愛情をもらえなかった事をどこかで引きずっているんだけど、ちゃんと愛情をもらっていた事に気付く。
そんな回がありました。
これ、私も似たような事があって。
私は母とは全然うまくいかず、子供の頃から「合わないな。」と感じているような子供でした。
成長するとともにその感覚はどんどん大きくなっていって、溝は深くなっていきました。そしてその溝は埋まらないまま、母は病気で亡くなりました。
私には「手が汚れるとすぐ洗いたくなる」癖があります。理由はたぶん「小さい頃から母が手が汚れるとすぐ拭いてくれてたから。」
そう思ったのは何人かの人達から、そう言われたから。
「お母さんがいつも拭いてくれてたんだよ。」って。
でもそれ、すごくしっくり来て。
若い頃の母はちょっとヒステリックなくらい神経質だったから。私が動物に触れることも嫌がるような人でした。
私は「母から愛情をもらえなかった」と思い込んでいた時期が長かった。
でも本当は、私が受け取れる愛情の形と、母が渡せる愛情の形が違ってただけだったんですよね。
私は三角しか受け取れない、母は四角しか渡せない。ただそれだけだったんだろうなぁ、と。
ふとそんな事を思ったので残しておきます。