上げ底問答

 大手コンビニ各社の経営状況の指標が公表され、ローソンとファミリーマートは前年比増益と意気盛んなのに対しセブンイレブンは前年比およそ35%の減益になっていたそうで。
 これに対しネット界隈では弁当の“上げ底”やご飯の減量などを『証拠画像』を提示しつつ、だからこそ売り上げ不振に陥るのは当然!という反応が多数であります。

 私も、自宅近くにあるのがセブンイレブンの複数の店舗であり、それ以外のコンビニはやや遠いのもありまして、セブンイレブンさんをよく利用するんですが弁当や惣菜は買いませんな!
 元々セブンイレブンさんのお弁当を含めた食べ物系の商品開発は大したものだと思っていますが、さりとて最近のお弁当全般の貧相ぶりには“開いた口が塞がらん”有様ですわ。
 値段を変えずに分量をこっそり少なくする事を『ステルス値上げ』と言いますが、セブンイレブンさんのはステルスになってませんで“あからさま”ですやん?

 で、仰天しましたのはセブン&アイ・ホールディングスの社長さんのコメントでありまして、ネット界隈の指摘を引用して見解を求めた取材に対し、
 「本当にそう(容器が上げ底になっている等)なってますか?容器と内容物の割合については法律で規定されているのでそんなごまかしは出来ませんよ!(そうした指摘をするネット民達は)事実に基づいて発言してもらいたい!!」
と、すっとぼけるどころか真っ向から否定し反論した、といいます。

 まぁ、この反論こそが事実無根である事はSNS界隈に上げられた容器の画像を見れば一目瞭然であるだけでなく、同業他社が増益に沸く中で自社だけが35%減であるという事実。
 この事実と数字こそが『消費者の偽らざる率直な本音』である事が何故分からんのか?と。

 私は、職種や業種を問わず世の中に存在するあらゆる“仕事”の絶対的指針は、

 まずエンドユーザー(お客様)を見ろ

だと考えています。
 販売業だけではなく製造業もサービス業も、ましてや私の周りである医療関係者に於いても、です。
 ましてや大地と天候に向き合う農業ですらも、消費者に喜んで貰える作物をと考えて品種改良に勤しんでみたり生産環境を見直したりして、ヒット銘柄を生み出している訳でしょ?
 ……となると、ですよ。前述の社長さんのコメントは根本的におかしいって事になります。
 大事なのは消費者の意見であり、すくい上げるべきは消費者のニーズでなければならないのに、会社や社長さん個人の体面や都合、プライドが前面に出とる!
 社長の体面やプライドなんてのは“数字”が上がっていてこそのものであって、今回のように結果が出せず利益も減っている状況に於いては会社にとって【何の価値も無いガラクタ】に過ぎないッちゅ~事ですわな。

 まぁ、“人の上に立つ”という事は偉くなればなるほど、より高い道徳心(品性や意識)を持ち、誰よりも自分自身に最も厳しくあらねばなりません。
 今組織としてグラついている会社、数字を含めた結果が出せない会社というのは管理職にそういった人材が居ない所なんだと思いますよ!

 それを踏まえますとね。結果が出せなかった上でこうした逆切れコメントを出す社長さん?………優秀な方なんでしょうから「この先どうすべきか」は分かっておられると思いますがね?

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