健康指標の怪
厚生労働省が今年2024年に開始します『健康日本21(第三次)』によりますと、健康作りに必要な1日あたりの果物摂取量は200gなんだそうであります。
ちなみにこれ、「疾患予防に寄与する科学的根拠が揃っている項目のみを策定」しているのだそうで、果物の他には野菜と食塩のみが該当しておるそうな。
まぁしかし、ですよ。
日常的にスーパーやらお店などでお買い物されてる方は実感されてましょうが、果物……お高い、ですわな。
しかも野菜もそうですが、ある程度まとまった個数を1パックとして販売されている場合が多く、しかもどれも“生もの”な訳ですから1回あたりの使用(消費)量がそれほど多くない単身者や夫婦お二人だけの世帯なんかは「残り分を腐らせちゃうんじゃないか」という不安からなかなか手を出し難いのが現状でございましょ?
じゃあ単品売りのコーナーは?となりますとこれがバ……どころか“鬼高い”事になっとる!
どうですか、単品売りをパック(袋)売りと同量購入するとして計算しますと3~5割増しの価格になる事も多いでしょ?
確かに農家さんの栽培にかかる手間暇やコスト、更には市場やお店までの運搬にかかる燃料費&人件費等を考えますと軽々しく、
「高い!安くしろ~ッ!!」
とも言えない訳ですけど、さてこれ、そのせいで厚労省の言う「健康に寄与する1日あたりの摂取量」が実行出来ないのだとすると、ですよ。
この指標を策定する意味とは?
この指標の実行困難な要因を国や政府が総出で排除しないんだ、あくまで国民個々人の努力と経済力頼みなんだとすれば……これ、本末転倒なんじゃないですかね?