08「見える」・「見た」に集中した時間
ダイアログ・イン・ザ・ダークというイベントに
参加してきました。
ドイツ生まれのこのイベントは
現在、東京と大阪に常設会場があります。
簡単に説明しますと
完全に光を遮断された ー
したがって 時間がたっても目が慣れて
うすぼんやり何かが見えるということは
まったくない真っ暗な空間の中で
ー そこには いろいろな仕掛けがあるのですが
視覚に障害を持っている方にアテンドとして
サポートしてもらいながら
少人数のグループで様々な体験をするというものです。
私は大阪の会場で体験しました。
ここは 積水ハウスとのコラボレーション施設ですので
場所の設定は「家」になっています。
期間を区切って テーマが設定されているようで
オープンして3年を迎えたとのことでした。
定員は6名 70分のイベントです。
私が参加した回は おそらく大学生のカップルとの
3名でした。
アテンドの方は2名なので合計5名での体験でした。
丁寧に丁寧に注意事項等の説明を受けている間
暗闇への不安を感じていました。
どんな風になるんだろう、最後まで耐えられるんだろうか
臆病なのか 大胆なのか よくわからない性格の
どちらがでるのか 緊張が高まっていました。
その会場は 本当に「真っ暗」でした。
そして リーフレット等の説明にある
「暗闇のエキスパート」であるアテンドの方々は
本当に 「エキスパート」 でした。
大丈夫なんだという安心感で満たしてくれた
という感じでしょうか。
母親に抱かれた赤ちゃんの感覚なのかも
しれません。
私はそういう感じが残っています。
安心感いっぱいだったので
立つことにも座ることにも
歩くことにも触ることにも
なんの不安もありませんでした
かなり無邪気な時間を過ごしました。
おそらく 学生さん達よりも(笑)
それから とても不思議なことですが
見えていなかったのに
そこでのできごとを思い出すと
ぼんやりと形が思い浮かぶのです。
触ったもの 座った場所
歩いたところ
自分がその実体に持つイメージのようなもの
ー たとえば りんご だと認識すると
私は赤いりんごを思い浮かべることが多いのですが
そういう感じで様々なもの、場所を
思い出すのでした。
場所のレイアウトも その時その場で
なんとなくこっちにこれがあったな
とか なんというか皮膚が覚えたような
そんな感じでした。
見えているものは
脳が作りだしたもの
だから 同じように見えているとは
限らない
ある番組で知ったことですが
見たと思っているものは
脳が作り出したもの
っていうことでもあるんですね。
記憶があいまい というのは
覚えることができない というだけではなく
作ってしまう ことも含まれる。
これもどっかで聞いたことがあるような・・・
ふーん そうなんだ で流していましたが
あー こういうことなんだなあ と
実感できるイベントでした。
おもしろい し
恐ろしくもありますね。
「時々 自分を疑おう
なるべく 自分を使い切ろう」
ここ数年の私のテーマです。
チェックするのにもってこいの
場、イベント なので
また 行ってみようと思っています。
おすすめですよー
http://www.dialoginthedark.com/