#2 伝えたいのはなぜ?
いつの頃からなのか
思い出せないくらい昔から
「だれかになにかを伝えたい。」
そういう気持ちがありました。
どちらかと言えばぼんやりした人間です。
感情の起伏が激しい方ではありません。
でも、「伝えたい」という気持ちを
じっと眺めてみようとすると
底のほうから湧き上ってくるような
衝動に近い感覚を覚えるのです。
絵を描くのは苦手です。
創造性があるとも思えません。
美術の成績が一番悪かったです。
作文も苦手でした。
読書感想文なんて まともに書けたことが
ありません。
それなのに
なにかの拍子にふと 奥の方から
「伝えたい」という塊のようなものが
むくむくと湧き上ろうとする。
中学、高校の頃に
少し 詩のようなものを
書き溜めたことがありました。
といっても
ノート1冊にも満たなかった。
大学を目指す頃には
長女のせいなのか
堅実な親に育てられたからなのか
何かを表現し伝えようとすることは
「向いていないこと」 として
片付けました。
理系の大学に進み
実験や実習に振り回され
すっかり忘れていたように思います。
その後も
会社勤めをし
結婚をして
子供ができて
・・・・
幼稚園、小学校、中学校と進むように
何年かサイクルで次のステージに進んでいく
結婚をする前に
少しあがいた時期もありました。
表現しよう と 試みた。
ただ、臆病者だったので
自己流で 片手間でした。
私は平凡な人間だから
で片付けて
会社勤めに専念し
結婚をしました。
子供ができて
・・・・
普通にそうなると思っていた人生が
ここで
止まってしまいました。
つづく