子育て支援センターの職員は保育資格がないとダメですか
みなさまこんばんは。
わたしはパラレルワーカーで、地域子育て支援拠点の専任職員として子育ての初動に関わりながら、17年目を迎えるベビーマッサージ教室の運営という2つの顔を持ちます。そのほかには、居宅訪問保育(産後ケア・一般保育・送迎・病児)、子育て支援者の相談室 、子育てサロンの経営相談なども行っています。
今日のテーマは「子育て支援センターの職員は保育資格がないとダメですか」です。
過去は地域子育て支援センターの職員は国家資格を所持している保育士や幼稚園教諭の配置が義務付けられていましたが、現在は「子育て経験者」などハードルがかなり下がり、誰でも支援員になれるようになりました。
本来は国で定められている所定研修を受講する必要がありますが、無資格、無受講で子育て支援員をやっている人も実際には多いようです。
わたしは出産前は異業種だったことや、出産後に始めたベビー教室では保育資格は必要なかったこと、それよりも集客などのビジネスセンスや、教室内容の充実のための学びに時間を注いでいたこと、そして保育には関心が薄かったこともあり、保育士の資格は取得しませんでした。
今もその気持ちはあまり変わっておらず、保育と支援は全く別な業種だと思っています。
保育士は、子どもの保育を行うのが仕事です。
支援員は、保護者の子育てのお手伝いをすることが仕事です。
日案や月案で計画を立て、子どもの成長を家庭と連携していく保育士。
子育ての初動に戸惑う母親たちの感情を受け止め、場の提供、情報の提供、相談業務、講習会の開催などを通し、母親たちの育児力を高め、子どもとの関わりの方法を補完する子育て支援員。
子ども達の年齢や成長度合いに合う遊びの提供や、適切な声掛けは集団保育の中では週案・月案・年間計画通りに進んでいきますが、保護者も同じ時間を過ごす支援センターでは、「個」を見る力が必須で、そのお子様の成長度合いに合わせた助言、保護者自身の悩みのあぶりだしや支援が必要になっていきます。
保護者との信頼関係の構築にも、時間を要します。国家資格がない自分は、17年の教室運営のノウハウ、学び続けた子供の成長過程、実践援助力をつけるための数少ない子育て支援拠点研修の受講を自費で受講するなどを繰り返し、現在のスキルまで到達したのですが、実践援助の場では、机上論より経験と年数が問われる業種だと日々実感しています。
育児相談は様々です。
産後クライシス、産後ハイとうつ、身長、体重、授乳量、離乳食、夜泣き、寝返りお座りハイハイ、もう少し月齢が進みますと、知的発達の相談などもあります。
そんな時、国家資格を所持しない支援員の発言は、言葉を選ばざるを得ない現実もあります。「保育士さんに相談できますよ」という無責任な言葉を投げかけないといけない納得いかない現実もありますが、わたしはそのカードを切れずにいます。保護者は支援員との日々の積み上げた関係性からその話を切り出している場合が多いのです。自身で対応できるかできないほどの重度かは見極めはできるので、託してもらいたいものの、なかなか現実はそうはいきません。
自身で運営しているベビー教室については、全ての責任を自身で負うので自由度がありますが、子育て支援拠点ではそうはいきません。ただ、致し方ないという思いもあります。
わたしが仮にどんなに実践援助の力を持っていたとしても、16年の経験の事実があったとしても、子育て支援に関する数少ない書籍や講座を余暇で全力で学び続けても、保育資格のないましこ先生は、ただの育児経験者、そういう判定になるようです。
わたしが保育士の資格を取得しないのは理由が二つあります。
その一つは、仮に保育資格を持っていたとしても、実践援助ではほぼ役に立たないことなのです。結局は保育資格を取得したところで、例えば保湿ケアに関することに答えたら、医療従事者でないので専門領域外だとか、離乳食なら栄養士や保健師が答えるべきだと弾かれることが想定されるからなのです。
今一度利用者の皆様に聞きたいです。
ましこ支援員は、保育資格がないとダメですか?
子育て経験だけで支援しているなら言われても仕方ないのですが、子どもが生まれてからのわたしの余暇は、ほぼ大半が自身の教室のことや子育て支援の学びに費やしています。
それでも保育士という称号があるほうがいいのかな。
国家資格は強いことは分かってはいるけれど、わたしはやっぱり保護者支援を長年やってきているから、学びの二者択一であれば後者を取りたくなってしまいます。
同業の方々はどう思いますか?
保育資格お持ちの方が多いのかな?
ましこ