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浪人なんてバカはしない。

今では、大学全入時代と呼ばれ、大学を選ばなければ入学できる時代であるが、かつての大学受験は今と比較にならないほど激しかった。このような受験戦争における決まり文句は「4当5落」。つまり、4時間睡眠なら合格できるが5時間も寝ていたら落ちてしまうということだ。まさしく戦争である。

しかし、今でも一部の大学では人気が集中し、その狭き門を争って日々受験生がしのぎを削って勉学に励んでいる。多くの高校生にとって大学受験は避けては通れない使命のようなものなのではないか。文系と理系から始まり、大学や学部学科までの選択を否応なく迫られる18歳の心境は如何なのだろうか。

受験の末、望んだ結果を得られなかった者にとってその先の選択は大きな覚悟が必要だろう。未だかつてないほどの不安もあるだろう。尋常ではないプレッシャーに押し潰されることもあるだろう。周りの大学生がキラキラしてみえるだろう。18歳には非常に酷な決断である。

親に言われたから。先生に勧められたから。友達もみんないるから。そのような理由から自分の大切な時間を過ごしていないだろうか。"浪"とは大きな波を意味し、水が彷徨う様から浪人とはうまくいったものだ。フラついている浪人なんて呼ばせない。自らが大きな波となり、世の中という大海原を駆け巡る。そんな"浪"人も悪くないだろう。

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