一番きれいな色って、なんだろう
2月21日のことである
「私の誕生日は、呪われてる」
勿論、彼女に言わせるとだ
「誕生日、おめでとう!」
「最悪なんだけど…」
休み時間、彼女に話しかけると、ボソッと
「なんで?」
知ってて、聞く私
彼女は、話し始める
@@@
去年、学年末テスト直線対策の
通常授業で、塾で勉強していた
今年、学年末テスト直前対策の
振替授業で、塾で勉強している
@@@
「もっと最悪のこと、言っていい?」
私が、おどけて軽口を叩く
「何?聞きたくないけど、教えて」
彼女は、下から私に目線を送り続ける
「来年の2月21日は、
公立高校の入試日なんだ」
「もう、発表されてるんだよ」
担当のH先生が、畳み込むように言う
「うわー!」
そして、最初の発言に繋がる
でも、この努力があるから
キミは、ひかり続けんだよ
授業後、彼女は帰り際に、
T先生とW先生に、いつものジェスチャー
また、って笑う2人の先生
そして、彼女は、玄関のドアを開け
手を振って、笑顔で帰って行った
※私のデスクにある机上カレンダーは
全生徒の誕生日を記載
絶対に抜けないように…