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「その編成の音楽」2024年2月2日の日記

・たくさん歩いた。施設予約のため西武新宿線某駅に行き、池袋の病院に行き、フォロワーからタレコミをもらって新宿のディスクユニオンに行き、渋谷の演奏会に行った。歩きすぎて、演奏会が終わった頃には足の裏が軽くじんじん痛んだ。

それでも思ったより歩数は少ない

・短い期間に同じエリアを歩きすぎて、来るのは3回目にもかかわらず既に道や街の風景を覚えている。気になってはいるが入れていない店がたくさんある(大抵用事と用事の合間に来るのでゆっくりする時間がない)。次に来たときは1軒くらい訪ねてみたいな。

・演奏会前にディスクユニオンで散財して軽く落ち込む。でも全部欲しくて何も削れなかった。誰だBand PressのCDなんか持ってた奴。誰だKees Vlakの作品集なんか持ってた奴。本当はBrassband Willebroekの自主出版CD?みたいなのもいっぱいあって欲しかったがさすがに諦めた。

・Werner van Cleemputという人の作品集があった。演奏団体や指揮者陣に知った名前が多いにもかかわらず作曲者本人の名前は見たことがなかったので、あまりにも気になって買った。

・モレナールのCDだし、名字の前置詞が小文字だから勝手にオランダの人だと思ったが、今調べたらベルギーの人だった。だから名前の綴りも正しくはWerner “V”an Cleemputだ。
・MATRIX(フランデレンの作曲者情報をまとめてあるサイト)でプロフィールを読むと、逆になんで私は今までこの人を知らなかったんだ…??と首をひねりまくってしまう。首が回転する。どうしてこれまで出会わずにおれたんだ????


・東京ファンファーレオーケストラの演奏会。溢れるような感想はTwitterに全部書き出したので日記で改めて書くことはあまりないかも。また別のところにレポート書くし。

・「ファンファーレオルケストらしいサウンド」という枠を自分の感性の中に作りたくはない。しかしよりよい音、よりよい音楽を追求していった結果、こっちの方向に収束していくよね…という傾向の存在は否定できない。それは確かに存在する。

★以下思考の掃き溜めとなってます!真面目に読まないで

・これは今日の演奏を聴いて実際に考えてしまったことなので正直に書くが、楽器さえ揃えればその編成の音楽が作れるというわけではない。それはブラスバンドにも、もっといえば吹奏楽だって、管弦楽だってそうだろう。

・そう言えない例もあるか…例えば「人と寄り合って、一緒に楽器を吹く」行為そのものを楽しむ愛好家であれば、一応そのフォーマットとしての編成を決める必要がある…あるか?例えばそれが吹奏楽(Harmonie)であれば慣例として吹奏楽というフォーマットを使っているだけであり、寄り合って一緒に楽器を吹く行為を目的とするならばその編成である必要は実はないのではないか?

・「その編成の音楽」って何?

・どんな楽器が集まっていて、それぞれどんなことができるのか、何を得意としているのか、他の楽器と音を混ぜるとどんなサウンドが生まれるのか、そういうこと…つまりあれだ、楽器法とオーケストレーションのことだ。私は楽器法とオーケストレーションの話をしていたのか。

・私たちは少数派に対し、「少数派である意味」を無意識に求める。それは人間を自然なままにしておくと自ずと発生する差別意識だ。管弦楽に対し吹奏楽である意味、吹奏楽に対しブラスバンドである意味、ファンファーレオルケストである意味。人間全部を対象にするならば、意味なんて求めるべきものではないのだ。ブラスバンドやファンファーレオルケストをやる意味なんか、あったとしても比較的楽器が安いとか、基礎的な演奏指導が容易であるとか、そんぐらいの理由で選ばれててほしい。

・しかし「音楽」を、「芸術としての音楽」を多少なりとも追求するのであれば、その編成をもっともっと知るべきなのではないか?個々の楽器がただ集まっているだけではなく、相互に複雑に関係し合っている。そこの研究を妥協しては、芸術性の追求は道半ばで阻まれてしまうだろう。

・多分これは作編曲家たちにも色々思うところがあるんだろうな。吹奏楽で使われる楽器を全部使って曲を書いたからといって、それを吹奏楽作品と呼んでいいのか、いやある意味では吹奏楽作品に違いないんだけど、きっと、皆考えていることや言いたいことがあるんでしょ!?そういうことでしょ!?

・そういうのを、ファンファーレオルケストを通してやっと理解できるのが私だ。興味の範囲が狭すぎる。

・この場に集まった楽器、奏者、その相互間の関係、そこから生み出し得るベストな音楽を追求しそこにたどり着いたなら、たとえそれがこの編成における「それらしい」音楽から逸脱していたとしても、それはこの編成の新しい価値、新しい側面を提示するに足る音楽であると思うんだよな。今日の演奏会の第1部においては、それはもう1段階上のところにあるな…と感じた。第2部は手放しで最高だった。


・いやしかし、他の日本のファンファーレオルケストがこういうメジャー作品やオーケストラものの編曲に取り組んでくれるから、私は自分のバンドで安心して知名度ガン無視の選曲ができるな。そもそも知名度気にしてたら自分のとこに合ったレベルの曲できない問題はあるにせよ。


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花月
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