声劇フリー台本「恋人ごっこ」
2020.1.20 スプラブ第1走 まいまい×Purofu
クラスメイト(恋人ごっこ)
恋人ごっこがしたいと思ったことありませんか?私は追いかける恋が好きというか追いかけられた事がないんですけど笑いつも自分がこれ以上実らないのに好きが溢れていくのが嫌で告白して病むんですけど、もしその時都合のいい相手が居たとしたら諦め早くなれるかなとか思いながら描きました。自分の妄想が形になる快感やめられないな笑笑
#妄想女子の独り言 を付けて一つの作品にしてくれるのを楽しみにしています。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
女「明日が終わったら一緒に泣こう」
男「おうよ、頑張って」
女「うん、そっちこそね、おやすみ」
男 部屋に静けさが戻る
女 真っ暗な部屋は孤独をいっそうつよめる
男「やっぱ寝落ち電話してもらえば良かったかな」
女「明日の夜、乗り越えられんのかな」
男 これはちょっと歪んだ愛の物語
…
女「私さ、好きな人いるんだけどねそれがお姉ちゃんの彼氏ってわけ」
男「はあ?唐突すぎんだろ」
女「微妙な距離の相手って相談しやすいからさ」
男「実は俺彼女いるって話する?」
女「は?なのに異性と話してんの?持ち掛けたの私だけど」
男「最後まで聞けって」
女「うっ…わかった」
男「他校なんだけどさ浮気してるんだその相手」
女「え?」
男「それでも俺好きでさ気持ちないのわかってても」
女「うん、分かるよ」
男「俺もついでに聞いてもらおうと思ってさ」
女「こういうのって微妙な距離感の異性に言うのが1番だもんね」
男「そうそう」
女「お姉ちゃんの彼氏なんでも出来てかっこいい人でね」
男「うんうん」
女「お姉ちゃんに会いに来る時さいつも妹ちゃんにってお菓子持ってきてくれて気づいたら好きになってた」
男「マメな人なんだな」
女「そう、私男友達いないしさ男の人からの優しさが新鮮だったの。慣れない人の優しさって怖いや」
男「俺の彼女は高嶺の花だったんだ。バレー部なんだけどめっちゃ強くて割とみんな知ってるひと。いつも髪を団子にして結んでる」
女「かっこいい系なんだ」
男「そ、1回俺、友達に誘われて大会見に行ったんだ。そしたら一目惚れしちまった」
女「青春してんじゃん、一目惚れとか」
男「そっからインスタ探してフォローしてDMとかで距離詰めてって会おうってなった時に告白した」
女「え?今どきすごいな。告白する勇気すごいわ。んで?」
男「まあそんとき付き合ったんだけど 俺の事好きだった訳じゃなくて断れなかったんだよあいつ」
女「いるいる、好きじゃなくても嫌じゃなかったらいい返事しちゃうやつね」
男「そうそう、それでも俺は彼氏になれて嬉しかったんだよな」
女「ふぅーん、なるほどね」
男「浮気相手が本命なんだよ、あいつの」
女「そういうもんなのかな。お姉ちゃんも浮気してるの見ちゃったんだけど」
男「は??」
女「ほんと完璧な彼氏いながら何してんだよって感じ。帰りさ、道路の向こう側にお姉ちゃんいたから手振ろうと思ったら隣の男の人がね…お姉ちゃんにキスしたの」
男「まじかよ」
女「いや、ちゅって一瞬なら一方的にかもじゃん?」
男「うん」
女「でも違った、しっかり長かった」
男「惨すぎるな、ドラマかなんかか?」
女「だよねー引くわ」
男「こじらせてるなあ…人のこと言えねえけど」
女「確かにね」
男「うち来ねえ?どうせひまだろ」
女「は?ふざけてんの?男んち上がるはやばいわ」
男「まだ一応彼女いるし何もしねえよ。外でべちゃくちゃ喋ったら寒いだろ」
女「定期圏外なら却下」
男「ジュース駅」
女「まじか、ちょうど乗り換えの駅だわ」
男「決まりな」
女「言っちゃったしな、わかった」
男「うぃ」
…
男「ここ、俺んち」
女「普通にマンションだ。おじゃましまーす。ってか一人暮らしなの?ちゃんと整理されてる」
男「まぁ毎日ここ帰る訳じゃくてさ兄貴が長期留学してる間解約できなかったから俺が使ってるって感じかな」
女「へぇーお兄さんすご」
男「俺とは違ってな。親からも期待されてる」
女「私んとこは逆でさ、お姉ちゃんの方が好き勝手してるかも。割と今の彼氏は長いけどコロコロ彼氏変わるような人で付き合う相手によっては帰りめちゃくちゃ遅くなっだり無断で泊まってきたり。まあ昔は違ったんだけど」
男「へぇおまえからは想像できない姉ちゃんだな」
女「顔も似てないんだ。タイプ真逆」
男「ふーん」
女「仲はいいよ、恋バナはまったくしないけど月一は絶対出かけたりご飯食べたり何かしらしてるの。仲良いってよく言われるけど私からしたら当たり前だからよくわかんないんだよね」
男「相当仲良いと思うぞ。兄貴は勉強できるタイプで俺は勉強嫌いだからさ親は俺に勉強していい大学行って欲しかったみたいだけど全然」
女「それは今からでも間に合うんじゃない?」
男「いやしようって意思が無いからさ」
女「ふぅーん。こうやってダラダラ喋ってるのもいいね。気が紛れる」
男「たしかに1人になりたくてよく来るけどこれもこれでいいな」
女「女連れ込む部屋じゃないんだ」
男「ここだけの話1回だけ彼女連れこんできたわ」
女「やっぱり帰るわ、きもい」
男「ごめん、コンビニ飯食っただけだよ」
女「なに、私がそーゆーこと考えてる人みたいで悔しい」
男「それは事実じゃね?」
女「文学処女ってやつなんだよ」
男「おまえにぴったりだな、そのあだ名」
女「やっぱりなんかうざい」
男「よく言われる。ってか時間大丈夫なの?」
女「うん、なんかお姉ちゃんと顔合わせなくないしもうちょっと居てもいい?宿題終わらせるわ」
男「ならわかんないからついでに教えてよ」
女「上げてもらってるし、しゃーなしな」
…
男「うわぁーっ終わった!こんなに分かるって思ったの久々かも、教えんの上手いな」
女「案外頭いいと思うよ。素質あるんだと思う。多分理系男子だわ。私中学の時みんなに教えまくって点数落ちたことあるから教えない主義なんだよ、良かったね」
男「じゃあ、たまに付き合ってよ、勉強」
女「いいけど彼女もちのやつの家に来てるとか、私イカれたかもな」
男「俺も呼ぶとかイカれてんだけどな」
女「帰るわ、そういやLINEあったっけ」
男「多分俺グループの人は全員追加してる」
女「じゃあ多分居るや、行動が陽キャだね」
男「なんかあった時LINEじゃん」
女「何もないもん、私」
男「寂しいこと言うなし、じゃーな気をつけて」
女「お邪魔しました。ありがと」
男「1人ってこんなに寂しかったっけ」
電話
女「もしもし、家着いたよ」
男「よかったな、酔っ払いに絡まれなくて。」
女「そうそうないでしょ。ってか寝れないわ、昨日のお姉ちゃんフラッシュバックしちゃう」
男「俺もさっきちょっと寝たら嫌な夢見た」
女「でも寝なきゃ明日授業7時間、耐えれないや」
男「学校なら寝れるんだけどな」
女「素質あるって私が言ってるんだからちゃんと授業聞いてみなって」
男「やっぱ無理だわ。寝れない」
女「夢見るの怖い時あるよね」
女 私たちは勉強会のあの日からどちらかがあるいはどちらもが寂しい夜に電話するようになった
男 気づかないうちに寝落ちして朝切るなんてことも珍しくはなかった
女「もしもし?今大丈夫だった?」
男「うん、全然」
女「夜ってやたらに寂しいよね、私依存してるかも電話に」
男「それは俺のセリフだわ」
女「何してんの、書き物?」
男「あーコード写してる」
女「そういやギター再開したとか言ってたっけ」
男「そうそう、やっぱ勉強は向かねえから好きなこと始めようと思ってさ」
女「そういうとこかっこいいと思うよ」
男「おまえがまっすぐ机向かってるとこもな」
女「私の場合は特に好きな事とかないからなー大学行きたいってなった時困りたくないなと思ってるだけ」
男「逆に目標なかったら頑張れないタイプだわ」
女「まあ勉強嫌いじゃないのが大きいかもね」
男「日付変わりそうだな」
女「ねぇ私明日告ってくる」
男「ど、どした?急に」
女「なんとなく実らない片想いするの嫌になった」
男「じゃあ俺も振ってこようかな」
女「なんで?まだ好きなんじゃないの?」
男「俺は好きでも相手は早く別れたいんだよ」
女「まあ、そんな時もあるか」
男「そんなもんだよ、恋愛って上手くいかない」
女「失恋記念日一緒とかウケるね」
男「そうだな、確かに」
女「明日が終わったら一緒に泣こう」
男「おうよ、頑張って」
女「うん、そっちこそね、おやすみ」
男 いつもならきっと寝落ちしてたとこだと思う
女 だけどあの日は切った。自分の気持ちに正直になる前くらいは寂しい夜と向き合うべきだと思ったから
line
男「明日、久々にデートしよう」
…
女 その日お兄ちゃんはお姉ちゃんが帰る前に家に来た。だから久々に長く話した。お姉ちゃんが変わってしまったあの時から初めて長く付き合えた人。結局浮気しちゃったけど。
男 久々にあった彼女は出会った時のように長めの髪を団子にしてた。何も無かったように笑顔でどこ行こうかって陽気に飛び跳ねている。分かってるよ、演技だって。苦しい思いさせるのも今日で最後だから。
女 正直決意がゆるいだ。お兄ちゃんが楽しそうにお姉ちゃんの話をするから。いい妹ちゃんでいたいなっておもった。でも気づいちゃったんだ、お兄ちゃんの目がさみしそうだったことに
「好きだったの、お兄ちゃん」
男 彼女は公園に行こうって誘ってきた。俺にとっては好都合だなと思った。2人でゆっくりと話せるところだから。久々に会ったカップルなりに色んな世間話なんかして。でも無理に明るく振る舞う君を見てられなかった
「別れようか、俺たち」
…
女「あ、もしもーし生きてる?」
男「ん、なんとか」
女「思ったより楽かも」
男「俺も泣くと思ったけど涙でてこない」
女「私もまだ泣いてないかな」
男「今日金曜日でよかったわ」
女「確かにね、授業こんなんじゃ受けれない」
男「家?」
女「うーうん、家出てきちゃった。お姉ちゃんに会いたくなくてさ」
男「まじかよ、もう暗いぞ?」
女「さすがに高校生ってばれるかな、ネカフェ」
男「無理だって」
女「行かせてよ、どうせいるんでしょ」
男「まじか…分かった」
女「ありがと」
男「連絡ちゃんと入れろよ」
女「友達んち泊まるって言った何も嘘ないよね」
男「誰も友達が男とは思わねえだろうな」
女「だよねー電車乗るから切るわ」
男「気をつけろよ」
女「了解です」
…
女 電車には人が溢れていた。まだ泣いてないのはきっと人混みのおかげだろうな。思い出が溢れかえってたまらない。気持ちを伝えた時のお兄ちゃんの目には光がなかった
…
男「いらっしゃい」
女「あれ、散らかってるじゃん。めずらしい」
男「うん、何か散らかってる方が落ち着く気がしてそのままにしてる」
女「私逆タイプだわ、普段部屋汚いのに落ち着きたい時音楽かけながら部屋掃除したらなんとなくすっきりする」
男「へぇー」
…
女「当たり前だけど振られた」
男「俺も振ってきたわ」
女「なんて言うかお兄ちゃんが優しすぎて無理だった」
男「ほぉ」
女「真っ直ぐ私の事みて最後までちゃんと話聞いてくれた。お兄ちゃんの方が泣きそうだったよ。後寂しそうな目だったな、でもお姉ちゃんの話してる時からなんとなくそんな目してた。気づいてるんだろうね、浮気に」
男「はぁ?まじかよ」
女「お姉ちゃんのこと大好きだから気持ちには答えられない。妹ちゃんとして仲良くできて嬉しいよって。ありがとうもごめんねも言わなかった。ほんと満点だよね。これからも妹でいて欲しいなんて言わなかったしあぁダメだ泣きそう」
男「俺しかいねえし泣いていいしそのためのここだろ」
女「うっうん。ほんとにねっ好きだったんだよ」
男「うん、大丈夫」
男 本当に好きだった。俺だって、俺だって…
男「ふたつ返事はやめろよな、最後の最後まで演技しろよ。あのバカ」
女 君の胸は温かかった。不規則に胸が動いていたからきっと君も泣いていたと思う。もしこれがお兄ちゃんだったならなんて考えもしたけどけど代わりなんかじゃ、なかった。
男 慣れない人の温もりは苦しみを溶かしていくようだった。あぁ良かった、1人じゃなくて
…
女「んんっあれ」
泣き疲れてそのまま2人でリビングで寝てたはずだったのにいない
男「ん、起きた?」
女「お、おはよ。今何時?」
男「いま昼の1時半」
女「え!?!?1回も起きなかった」
男「ビックリするくらいよく寝てた」
女「最近ずっと悪夢見てたのに、スッキリしたからかな」
男「俺は目覚めが悪い日が続いてたけど今日パチッと冷めたわ」
女「逆だね、そうゆうとこ。部屋もそうだけど」
男「だなー食べる?昼簡単に作ったけど」
女「作った?自炊できんだ、すごいな」
男「まぁ土日ここ割といるからな」
女「ふぇー美味しそうだし!食べる」
男「お吸い物パスタって知らねー?簡単だぜ、これ」
女「私、パスタ茹でたことない得意料理カップ麺」
男「まじかよ、俺簡単なのなら割と色々作れるよ」
女「わあ、将来奥さん助かるわ。休日だけお父さんが作った料理とかって憧れるよね」
男「分かるわーそれいいな」
女「冷めちゃうね、食べよう!いただきます」
男「うん、いただきます」
女「へぇー初めて食べたなーおいしい」
男「教えてやるからカップ麺食べるの減らせ」
女「それはありがたいな」
男「って言うか酷い顔だぜ、目腫れてる」
女「そりゃそうだよ。あんだけ泣いたんだもん」
男「食べたら冷やせよ、保冷剤あっから」
女「ありがとう、ごちそうさまでした」
男「ごちそうさまー洗うから置いといていいよ」
女「いや、私洗うよ。泊めてもらって作ってもらって何もしないのはさすがにだめだわ」
男「なら、お言葉に甘えて。俺着替えてくるから」
女「うん」
男「風呂入りてぇな、さすがにあいつ帰ってからじゃないと」
女「洗いもん終わったー勉強しなきゃだしそろそろお暇しようかなって」
男「あぁーサンキューな!助かったわ」
女「たまに料理食べさせてよ、また来ていい?」
男「いいよ、次は綺麗にしとく」
女「ありがとうじゃあねー」
男 ほっとした、恋が終わった俺たちは一緒にいる理由なんて無いんじゃないかって不安だった
女 口実なんて作ってまだ恋人ごっこしてたいなんてずるいですか?
電話
女「もしもし、明日暇?」
男「うん、一日空いてるよ」
女「じゃあデートしよう?」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
感想やリクエストなどコメント待ってます!
最後までお読みいただきありがとうございました(*' ')*, ,)