
車椅子の息子が公立小学校で使う学校トイレのこと、美術館での気疲れ
我が家の息子は生まれつき歩けないので、車椅子に乗っています。その息子の車椅子を通じて思ったことなどを書いています。
先日、車椅子の息子と娘を連れて、近くの美術館に行きました。
美術館は子供が生まれてからよく行くようになりました。
なぜかと言うと、私が美術館が好きだというよりも無料だから。
美術館や展覧会にもよるんですけど、障害者手帳を持っていると、障害者本人とプラス付き添いの大人1人が無料、または半額になります。
ところで、美術館の入場料って、2000円とか3000円ぐらいで。
それでさらに障害者割引などがあり、展覧会の絵の輸送費や会場費の元が取れてるのかなと、いつも気になります。
と言いつつも、障害児割引を堂々といただいているのですが。
で、美術館の方なんですが、大変疲れました。
というのも、その日やっていた企画展が、作品には絶対に手を触れてはダメという展覧会でして。
これはもう事前に私が下調べをしてなかったのが悪いんですが。
絶対に手を触れてはならぬのに、作品がケースや額縁にはいっていなくて、むき出しの状態で、子供の目線の高さや、車椅子からでも触れる高さに置いてあるんですよね。
だから、子供はどうしても触りたくなったり、子供の体が作品に接触しそうになるんですよね。
それをいちいち静止したり。
子供たちの動きを見張っておかなければならないので、ものすごく疲れました。
こっちとしては、絶対に手を触れちゃダメなら、すべての作品を、ケースとか額縁とか、せめて子供が触らない高さに置いてくれたらいいのにと思うのですが。
あと、車椅子の息子なんですが、本人は十分気をつけてるつもりなんでしょうけれども。
前を向いてなくて、車椅子ごと、ぶつかったりするんですよね。
車椅子が人にぶつかったり、物にぶつかったりすると、怪我をさせてしまうかもしれないから、本当にやめてっていつも言うんですけれども。
車椅子の息子本人は、「わざとぶつかったんじゃない」って言って、やめてくれません。
なので、美術館の中、車椅子の息子が、絵や作品にぶつからないように、特に神経を尖らせながら展覧会を見て回っていたので、こっちは、作品を見るどころじゃなかったです。
あと、展覧会の最初の方で、息子と娘が走り回りまして、スタッフさんから注意を受けたのですが。そこからの、スタッフさんの監視の目線も気になり。
そういったことも敏感に感じてしまって疲れました。
でもね、展覧会の後にその作品を作った方の写真があったんですが。
とっても笑顔がすてきなおじいちゃんだったんですよね。
なんかこのおじいちゃんだったら、
「すみません。車椅子がぶつかって、作品を触ってしまいました」と言っても。
「ああいいよ。いいよ。子供がやったことだしね。」
って言ってくれそうな気がしたんですよね。
次は、ケースにちゃんと入っていて、車椅子がぶつかっても壊れないような展覧会に行こうと思います。
話が変わりますが、
車椅子の息子の小学校のトイレのことと。息子はオムツをしているので、オムツ管理のことです。
車椅子の息子は、近所の公立小学校に通っていまして、特別支援学校には通っていません。
地域の公立小学校と特別支援学校とで、車椅子にとって何が大きく違うかというと、学校の設備です。
特に、トイレが違っていまして。
私が見学に行った特別支援学校は、トイレが複数あって。複数というのは個数じゃなくて、トイレの種類のことでして。
それこそ幼稚園や保育園にあるような小さな子供用便器から、一般的な便器もあり。
トイレの中に、服を脱ぐ脱衣所のスペースや、オムツを替えられるようなコーナーもあって、かなり充実してました。
この特別支援学校にあったトイレ一式が、公共施設についてさえいれば、障害児がもっと出歩けるのに、と思ったことは置いといて。
車椅子の息子がいま通っている地域の公立小学校の方は、ごくごく一般的な昭和から続く小学校のトイレでして。
入り口に段差があり、もちろん和式トイレもあって。
車椅子のことなんか1ミリも考えられていない、オムツをしている児童のことも1ミリも考えられていないトイレです。
ただ、車椅子の息子が通っている小学校の中には、一つだけ障害者用のトイレがあるので、障害者用トイレが利用できるのなら、まあ大丈夫かと思って、地域の小学校に入学させています。
障害者用のトイレがなかったら、車椅子の息子は、特別支援学校に行くしかなかった。
で、小学校のトイレなのですが。

小学校では障害者用トイレを使えることになったんですが。
トイレで使うオムツとか、おむつを捨てるためのこのビニール袋とかは親が購入して、小学校のトイレに補充したり、捨てたりしています。
小学校に入る前までは、親がトイレ関係のお世話をしなくても、保育園の先生なり、療育の先生がいてくれたので。
親は、「これオムツです」「ゴミ袋です」と、オムツやレジ袋をぽーんと保育士さんに渡しておけば、保育士さんが管理などもしてくれたんですが。
地域の公立小学校ではあくまで保育ではなくて、勉強をする場なので、オムツの在庫がどうとか、夕方には汚れたオムツを捨ててくれるとか、細かいケアまではしてくれません。
ということで、親が、車椅子の息子がトイレで使う用品一式を管理しているのですが。
といっても、毎日、オムツやゴミ袋をランドセルに入れて持っていくのは非常にめんどくさいので。
我が家は、小学校の障害者用のトイレに、3段のプラスチックのキッチンラックを置かせてもらっています。

その中にオムツと、オムツ用のレジ袋と、水に流せるおしりふきを入れています。
ラックがあれば、その中にぎゅうぎゅうにオムツを詰めると、1週間分はあるかなという枚数分が入るので。
オムツ補充は1週間ごとで大丈夫です。
あと日々やることは、汚れたオムツの回収でして。
オムツ回収の方は、毎朝、息子を送っていくので。そのついでに、校舎の中にある障害者用トイレに寄って、前日分の汚れたオムツを回収して帰っています。
この汚れたオムツの回収が、慣れるまではよく忘れてしまって。
朝忙しい中なので、息子を学校に送ると、オムツ回収のことなんかすこーんと忘れて会社に行ってしまい。
それが何日も続くと、
「トイレが臭うので、オムツ回収をお願いします」
と学校の先生に連絡帳に書かれることがよくありました。
やっぱり、何日も汚れたオムツがあると、個室なので臭います。
あとやっていることといえば、トイレの掃除ですね。
1週間に1回、オムツ補充をするときに合わせてやっているんですが。
小学校の障害者用トイレを掃除する人がいないのか、車椅子の息子以外にも利用する人が多いのか、トイレがけっこう汚れているんですよね。
なので、Amazon でトイレクイックルとか、かけるだけで綺麗みたいな洗剤を買っておいて、おむつを補充するついでに、トイレを掃除しています。
トイレ掃除は、床も汚れていることが多いので、床掃除もしますね。
床は、車椅子の息子が、車椅子のタイヤで汚すのだと思うのですが。
息子は、ズボンをはくときに、トイレの床に直接座ることもあるので。
汚い床に座らせるのが嫌だなという私の気持ちで拭いています。
というのが、車椅子の息子の小学校でのトイレ事情です。
まとめると、車椅子の息子が通っている公立小学校には、一つだけ障害者用トイレがあるので、息子はそのトイレを利用しています。
息子はオムツをはいているので、オムツやレジ袋、おしりふきは、親が補充や回収をしています。
それにしても、公立小学校のトイレですが。
車椅子の息子が通う小学校には、1つしか障害児用のトイレがないんですが。すべての階になぜないのかなと思います。
障害者トイレの汚れ具合から見て、かなりの児童が使っているんじゃないかなと思います。
それに、怪我しちゃったりとか、スポーツクラブでちょっと足を痛めたりすると思うんですけど。
そんな時にも障害者用トイレが各階にあれば便利だと思うんですけど。
自治体にもよると思うんですが、公立小学校にお金がほとんどかけられてないんだなと思います。
(追伸)
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