足の感覚がない息子/自分で自分の足の爪を剥ぐ。けど痛くない。痛みを教えるには?
息子は、脊髄髄膜瘤という病気で生まれたので、足が動きません。
下半身、とくに膝から下がほとんど動きません。
そのため膝から下の感覚がなく、触っても痛くなかったり、触った事自体も分からないようです。
そして、足に感覚がないため、想像もつかないことが起きたりします。
そのひとつが、自分で自分の足の爪を剥ぐことです。
足の爪を剥ぐなんて、そんな拷問みたいなことできない〜、ひえ〜、と思うのですが、
簡単にやってみせたりします。
たぶん、足の感覚がない息子にとっては、足の爪をはぐことは、さかむけをビロ~ンととるような感覚なんだと思います。
息子が、はじめて自分の足の爪を剥ぎとったのは、たぶん4才くらい。
4才のこの頃だと、手先が器用になってきたので、できてしまったのだと思うのですが、
夏に家で裸足で過ごしていたら、ちょっと目を離したすきに右足の薬指から血が出ていました。
ええ、何が起きたの?ぶつかったの?
と、よく見てみると、息子の手には血のついた皮膚のような皮ようなものがついている。
この皮膚のような皮のようなものが、足の爪だと分かると、
「ええ〜!自分で自分の足の爪をはいだの〜!!」と気づきびっくりしました。
だって、自分の足の爪を剥ぐなんて怖すぎてできないですよね。
まさか、息子が自分で自分の足の爪を剥ぐなんて想像もしませんでした。
でも実際には、血が出てる右足の薬指には爪がなく、そこには、むき出しの皮膚があるだけ。
息子は痛くも痒くもなさそうで、ただ血が出ているということはなにか悪いことをしたんだという理解はあるようで、バツが悪そうな顔をしていました。
さすがに、このときは、もう二度としてほしくない気持ちから、「足の爪をはいではダメ!!」とずいぶん叱りました。
けど、その反応が息子としては楽しかったのか、それからも、足の爪を剥ぎ取る事件勃発‥
足の感覚がない4歳頃の息子に、なぜ足の爪をはいだらいけないのかをどうやった伝えられるのか、ほんとーに悩みました。
叱って脅してみたり、説得してみたり、足の爪さんがかわいそうよと泣き落とししてみたり。
結果は、言葉で説明してもなにひとつ効果がなく。
ですが、偶然、解決しました。
あるとき、手の爪を切ったときに、偶然の事故で、誤って深爪をするほど爪を切ってしまいました。それが、息子は予想以上に痛かったようで、一日中痛がっていました。
このことにより、手の爪を深爪してから、ビビリの息子は、「爪がなくなると痛い」と学んだようです。自分で自分の爪の剥ぎ遊びは止まりました。
といっても、これで爪をはぐことは完全になくなったといえばそうではなく。
7才になった最近も、1度、爪を剥ぎました。
このときは、爪を剥ぐつもりはなかったけど、足の爪を触っていたら力が入りすぎてしまって剥がれてしまったようです。
痛みの感覚がなかったから、「痛いからやめておこう」のブレーキが効かなかったんですね。
それと、まだ子供だから、爪が簡単に剥がれるくらい柔らかいんです。
息子の足の感覚がないことで、私には考えられないことが起きるのですが、そのひとつが、息子が自分で自分の足の爪を剥ぐことです。
多少の力では剥がれないくらい丈夫な足の爪が育つまで、この問題は解決しそうにありません。