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e-Education創業者の税所篤快との出会い

2015年1月、オックスフォードからイギリスの田舎街シェフィールドに移住しました。現地について数ヶ月、日本人に会うことも日本語を話すこともなく、絶望的な孤独感と個人的な財政難、そしてCELTAのプレッシャーに追い込まれていたのです。大学寮のフラットメイトは全員中国人。CELTAのクラスメイトは全員イギリス人。不安と焦りでとりあえず図書館に籠もりひたすら大学院に向けて勉強していました。

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シェフィールド生活最初の3ヶ月間が経過した頃、気落ちするようなどんよりした曇り空が続く日々。そんなとき税所篤快から「ロンドンで会おう!なんならシェフィールドまで会いに行くよ」と突然連絡が来たのです。税所篤快といえば教育界では言わずと知れた社会起業家です。そんな彼の存在を初めて知ったのはニュースZEROでの特集、途上国・新興国に教育イノベーションを起こす取り組みの紹介だったと思います。留学前には彼のデビュー作「前へ!前へ!前へ!」を読んでかなり刺激を受けたのを覚えています。

平成元年生まれの同い年の税所篤快と初対面し共にランチをすることになったのです。出会いはロンドン大学教育研究所の前の公園でホームレス向けに開催されているの炊き出しに並ぶところからでした。互いに貧乏学生同士で飢えていたが、互いの教育に対するハングリー精神は健在だったのです。「同い年だからタメ語でいこう!」どちらが言い出しっぺかは記憶にありませんが、何かに意気投合した感覚は覚えています。それから対談は白熱し、ロンドンの税所宅にて一夜を明かしたわけです。

彼の探究心、行動力、そしてドラクエのように仲間を引き連れ、世界各地で教育改革を起こすリーダーシップは尋常ではありません。そして彼は居ても立っても居られない教育に対するワクワク感を醸し出しています。そんな彼の人生ストーリーはTEDxをご覧ください。

あれから5年が過ぎ、僕らは父親になったのです。先日、快晴の東京大学で互いのパートナーと子どもを初対面させ、お金を払ってちゃんとしたランチを食べました。もうホームレスの炊き出しに並ぶことはないかも知れませんが、あの留学中に苦しんだ想いと教育に対する情熱が今のモチベーションとなっているのです。

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そんな同志である税所篤快が新刊を出版します。今回は彼が取材記者となりルポルタージュ式に物語を展開させています。原稿を先読みさせてもらったのですが、読者であるこちら側が取材しているような感覚、そして取材している税所篤快のワクワクが伝染してきて、なんで?どうして?次はどうなるの?とあたかも自分が取材しているような気分にさせられます。

未来の学校づくりをコンセプトに2030年の学校教育が示唆されている一冊です。5年かけて日本中を駆け巡り、世界の教育を変えるかも知れない教育リーダーに会って話を聞き、日本の教育の現状と未来を描いています。これからの教育に残すべきものが見えてくると思います。教育関係者の皆さん、子どものを持つ保護者の皆さんは必見です!なんと最後にはジブリの鈴木プロデューサーとの対談もついてきます。


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