阪神淡路大震災の日に寄せて
黙祷を捧げます。
阪神淡路大震災の思い出です。
当時の職場に、普段は物静かな20代半ばのナースがいました。
阪神淡路大震災のニュースを見て、現地にボランティアに行きたいと婦長や先輩ナースに懇願しました。
婦長や先輩ナースらは、『うちの病院もナースの数が足りないのよ。あなたをボランティアに出せる訳がないでしょ!』と頭ごなしに怒鳴っていました。
そのナースは6日連続日勤の後のたった1日の休みに、阪神淡路大震災のボランティアへ行きました。
彼女の優しさや情熱に感動しました。
またこんな精神科医もいました。
久里浜病院で長年に渡りアルコール依存症の治療に尽力していた40代の精神科医が、クリニックを休んで代診の医師を立てて被災地へ行きました。
真冬の大震災だったので、全国から大量の支援物資が被災地に届きましたよね。
未曾有の大震災で途方に暮れている被災者らが暖を取るために支援物資のアルコールを飲むことを、この精神科医は止めたかったのです。
毎日暖を取るためにアルコールを飲んでいると酒量が段々上がって、アルコール依存症になってしまうからです。
アルコール依存症の治療はとても難しくて、心身共にボロボロになり、かつ人間関係も破壊してしまう悲しい病気です。
こんな素敵な医療従事者がいたことも忘れないで下さいね。
気休めにしかならないかも知れませんが、被災者の皆様の心の傷が癒える日が来ますように。