名前の意味
せいじん病院には、色々なあるあるとなしなしだらけだったが、たまに良い話もあった。
病棟のベテランナースの東野身知子ナースがいた。
メールでお父様の訃報を聞いて、たまたま外来裏で話をした。
まあ、病棟とデイケアであんまり接点は無いが。
んで、かなり高齢で亡くなったからねと言っていて、私は親が40歳過ぎに生まれた子どもだから身知子なんだよと、少しさびしそうに話していたよ。
この東野ナースの病棟での仕事は、何故かベッドコントローラーだった。
たまたま病棟へ行ったら高橋医師に、明日先生の患者さんのAさんを退院させますので、退院時の処方箋をお願いしますと言っていたので、幻聴かなと思ったよ。
普通の病院では、主治医が様子を見て退院日時を決めるが、何故かせいじん病院はこうだったよ。
謎だったのは退院後にデイケア予定の患者さんを、日中に竹之下主任がデイケアに連れてきていたこと。
どうやら、東野ナースの指示らしいよ。
でさ、デイケアの出入り口は、自動ドアだからまずいなと思っていたし、その他諸々の意味でもまずいよと思っていたが、幹部に逆らうことはご法度。
んで、昼ごはんの時間にスタッフが昼休みで手薄になり、やはり自動ドアから脱走してしまったよ。
そして、小杉婦長や今井くんや加藤くんや竹之下主任らが探しに行ったので、私はお留守番でデイケアの患者さん対応。
結局、夜の20時くらいに竹之下主任がアリオで保護して、病棟に連れてきた模様。
だが、いつも足立警察には通報しないのが、コイツラのやり方だったよ。
東野身知子ナースは大学に進学していた向学心があったが、病棟ではいつも一体何があったのかは知らないよ。
さて、名前の意味の身知子がこんな奴になっていたが、何ていうかな。