古今集・五四八番に就いての私の解釋
『古今和歌集』戀哥・五四八
秋の田の ほのうへをてらすいなづまの 光のまにも我やわするゝ
從來の解釋
「秋の田の稻穗を照らす稻妻の光は一瞬のものであるが、その光が照らす一瞬の間でさへも私はあの人のことを忘れる事があらうか(いや絕對にない)。」
一時も頭から離れぬ戀を詠んだ哥といふ解釋でほぼ統一されてゐるやうである。
私の解釋
稻妻を「戀しき人との關係を遮る存在」と假定
[穗」は「表面に出て目立つもの」と考へらる
「秋の田の穗のやうにバレバレな戀心を抱く私を照らす(目を光らす/監視す)あの人(親なのか何かは解らぬが戀の邪魔をするもの)といふ存在がありはしますものゝ、その光(監視の目)の間にでも、あなたを戀し續けますよ。」
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