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なぜか授乳すると心身の不調が現れる

赤ちゃんは可愛いけど、授乳が嫌…というママがいます。
一人目の時の授乳がすごく不快だったので、二人目は授乳はしない、と決めているママにお会いしたこともあります。
もしかしたら、不快性射乳反射(ディーマー)と呼ばれているものかもしれません。まだ日本ではあまり研究が進んでいませんが、約1割弱のママたちが経験すると言われています。中々周囲の理解を得にくいため、打ち明けるのを躊躇するママも多いそうです。(なので打ち明けられないだけで、もっと多いかもしれません。)

不快性射乳反射(ディーマー)とは?

母乳育児中の母親の射乳反射の30〜90秒前に、胃の不快感、不安、悲しみ、恐怖、気分の落ち込み、緊張、感情的な動揺、いらいら、絶望感、否定的な感情が現れ、射乳反射のたびに繰り返される不快症状。個人の成育歴や分娩の体験などは影響しない。ドーパミンが介在していることはわかっているが、症状が出る母親とそうでない母親がいる理由はわかっていない。

引用 <公益社団法人日本助産師会  乳腺炎ケアガイドライン 2020>

とされています。

なので産後うつとは全くの別物です。

機序

授乳する際にはオキシトシン(射乳反射を起こす)、プロラクチン(乳汁の生成に関与)という2大ホルモンが大きく関与していて、授乳時には一時的にこの2大ホルモンが高値になります。快感や多幸感を得る、運動調節をするドーパミンというホルモンが低下することにより、プロラクチンの分泌を促すのです。そのため、授乳のたびにドーパミン濃度が低下し、不快症状が起こります。
この症状は長くても数分で治まり、産後3ヶ月以内には消失します。

しかし、1日に何回もある授乳が毎回辛かったら、ママは本当に大変です。しかも、その辛さを誰にも打ち明けられないとしたら…。

対処法

気分転換の方法(好みのものを食べながら授乳する、好みの音楽を聞いたり、楽しいことを考える)を考えてみることがあります。
授乳をやめてしまうのも一つの手段かもしれません。

いずれにしてもおっぱいや赤ちゃんとの兼ね合いもありますし、何よりママが1人で抱え込むことは大変辛いと思います。もしそのような症状でお悩みでしたら、ぜひお近くの助産師に一度相談してみてくださいね。

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