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小説・戯曲

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#名古屋

しょうがないことの夜

名古屋駅で見上げた夜は高いビルと高いビルの間で窮屈そうにしていた。

ぼくは大学3年生で、こうして夏休みになったら地元に帰っては、高校時代のときの友人と久しぶりにお話をしていたりする。川内さんとはそんなに高校時代にすごい仲がよかったわけではないが、大学生になってからは、なんかそういうノリで、飲みに行こうとなったりする。

川内さんは正直タイプだった。大学生になってようやく私服姿の川内さんを見たが、

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