舞台「キノの旅II」 感想【狙撃編】※7文字に要約するとキノステ楽しいって話

舞台「キノの旅II -the Beautiful World-」
2023年6月19日(月) 19:00
櫻井さんファン歴1478日
原作履修済み(※該当エピソード)

※色々ネタバレ

そんなわけで、初日と全く同じ席(笑)
そして最後の下手席である。
怒られないのか心配になったキノ仮面アドリブ、感想追ってると土日中にガンガンにエスカレートしてたみたいだから、どっちに振れるか…?と思っていたら、原作通りだった!初日からアドリブだったからエルメスあの台詞一生言えないのかと思っていたのでちょっと嬉しい。でも折角の下手席だったのでちょっと残念複雑(笑)もしかしたら、18夜にリモートお見送りが遅くなって「19はアドリブやめましょう」ってやんわり嗜められたのかもしれないwwまぁ円盤に入れる日もこれでやるんだろうけどね!

ところで、そんな土日にわたしは現地へ行かず、未読分の原作エピソード読んで初日のアーカイブ観倒したりしていた(だって平日観てる暇無くない…?)のだけど、、一番気になっていた保護の国、原作読んで何重にも衝撃だった。
それというのも、まずはもちろん「原作の方がヤバさが際立っているから」がひとつ、「そんなヤバなエピソードを舞台に採用したということがわかった」のがひとつ、「舞台の再現度が想像以上に高いこともわかった」のがひとつ、「それでいて舞台の方がいちおうマイルドでコミカルな仕上がりになっている」のがひとつ、「そのくせ舞台にしたことでヤバさが上積みされてることを認識」したのがひとつ…つまり、原作と舞台の両方に当たると、このエピソードのヤバさが掛け算されるということだ!衝撃wwwwお蔭で今日の観劇ではこころの底からヤバさを堪能することができた。動物の、師匠への煽りが激しさを増す中、高まる期待と迎えるカタルシス、それにキャッキャキャッキャする自分自身のヤバさもまとめて味わい尽くせてとても楽しい。初日の「こ、これはどういう情緒で観たらいいの…」という戸惑いが懐かしいよ…にっこり。
しかも師匠の「さようなら」が今日どちゃんこ「さようなら」で、もう死しかない。2回目の「いいえ」までの間の長さもたっぷりあって、えーん!こわいよー!!!ってなってました。
てか、みんなこのツイートみた?

師匠に撃たれたくないやついる?いやいない。
「え、いやだよ」って思ったひとも、たぶん撃たれればわかる。しぬー!こわいー!えーん!!!無事にありがとうございま死!!!

ちなみに、「どこに動物が?」で「きょきょ!」って言った動物、完全に「ここ!」って言ったな。あのとき劇場内の誰もが動物の言葉を理解したぞ。わかる…わかるぞ!?ってやつ。あと、信じられないものを見る目の女性陣に軽く左手を広げてみせる弟子の仕草がよだれ出るほど好き。顔は客席に見えないがどんな顔してるかは手に取るようにわかる。かっっこいい〜ん好き。へその奥にずぶっと来るほど好き。ちなみに今作で弟子の一番好きなところは「思ってはいるんですね」で、原作読んでも思い出して笑ってしまったwwwあとさー、貰った報酬チェックするときの紐を解く師匠のシュッ!が前作からずっと好きなんだけど、今日は控えめでした(笑)
なお、乱獲で絶滅の危機に…っての、わたしは毛皮目当てだとばかり思っていたのですが、「きっと当時は人間が食べてたんだろう」って感想をみかけて「たべる!?そうね!乱獲と言えば食べるよね!日本人なんでも食べるから!!」ってなかなかの衝撃でした。水族館で「美味しそう」って感想持つの日本人ばっかりらしいっすよ…。

ちなみに、全体を通して好きなシーンのひとつに、仮面の国に師匠達が着いたばかりのとき、人々が顔を背けあってうろちょろするやつで、中でも女性が落としたのを皆んな拾ってあげようとするんだけど…のところ、2日目はちょっとタイミング微妙だったのが、今日めっちゃバッチリで最高だった(大笑)みんなもこもこしてるから余計にかわいい。仮面の国、仮面着けてない時から誰の顔も客席にろくに見えない演出なのも凄く上手いし、あとさー、キノステって…地味に衣装が多いよな…しかも1よりふんだんな気がする。メインキャストの衣装の大元がある分、国々の人の衣装に回す予算配分も上がったのかなっておもうと(すぐそういうこと言う)シリーズの良さがこんなところにも!ってなる。というか、メインキャストはがっつり出てこないシーンとかあるけど、他の7人出ずっぱりなのに着替えも多くて転換もあって、裏すんごい大騒ぎなのでは…っておもうと、メタなんだけどそれもなんかおもしろくておもしろい。裏にカメラ置いといてほしい。そして流出ささてほしい。蹴りの動物、加納さんじゃないか?って思ったけど加納さん国民としても出てくるんやで…人数合わなくなるんだが…www
ちなみにメインキャストの衣装は〜と言いつつキノはキャップゴーグル版もあってテンション上がるよね〜
櫻井さんもお写真上げてくれて嬉しい〜!

なんて打ってたら感想アップする前に公式から衣装ツイート出てびっくりしちゃったよねwww見られてるのかと思った…こわ

こうして観るとまさに百聞は一見にしかずで衝撃がすごいよ!そしてやっぱり、それだけ「国に生きる人」でキノステは成立してるんだなぁってしみじみ。こういう裏側情報楽しいよ〜衣装さんのお話聞きたいよ〜
てか、そう、衣装といえば…わたし、シズの肘当てが無くなったって言ってて、青木シズの時はあった気してたのに確認したら無くって、ベースにしてるだろう新アニメも確認したら無くってじゃあ旧アニメだけあったのかとおもったら無かったのですが!?!?!!!!え!!な、な、なんであると思ってるのわたし????いや、原作では確かにあるんです。でもわたしキノ旅ってキノステのために最初にアニメ(旧→新)で予習してその後に各話の原作読んで…なので…すけど…?いやさ、肘当てつきセーターって見ため的にちょっと野暮ったいけど用途的にシズの生まれの高貴さが出てて好きだな!って思った記憶があるんよ…青木シズで見たと思ったのに…え、ほんとになに、いつ、どこで?こわい…え、なに…それはそれとして衣装につけてほしい第3弾では頼む。というかもう第3弾望む声が絶え間なく観測されてめちゃくちゃわっしょいなわたし。ゴーチくん聞こえるか。そういえばやっと円盤のツイート出ましたね。

どういうことなのゴーチくん…その調子でメインテーマ曲の音源販売もおねしゃすね(強欲

ハラヨシヒロ(原嘉宏) on Instagram: "#キノの旅 #キノステ #舞台 #音楽 #作曲 #編曲 #ピアノ #piano キノの旅、キノステ。 劇中歌「無限大地の真ん中で」を書きました。 なんだか物凄く自分ぽい曲が書けたなぁ〜と勝手に思っていて。尋常じゃないスピードで書けたような記憶…30分くらいかな…? 曲書いてる時って時計見てないので比喩です。もっと早かったかも…? 旅って良いよな…でも儚いよな… 僕もエルメスになってキノと旅してみたいです🏍 二輪の免許は持ってないけど、少年心が震わされました。 旅はしたいし二輪乗りたい。 近年稀に見るめちゃ俺っぽい曲が書けたので、自分が書いた曲の中で2022上半期ナンバーワンお気に入りです🎹 ピアノソロで弾くと切ない雰囲気になるねぇ、こういう雰囲気が1番得意なんです" 7 likes, 2 comments - ハラヨシヒロ(原嘉宏) (@yo_shihirohara) on Instag www.instagram.com

ちなみにこの曲は「無限大地の真ん中で」というタイトルで1のパンフレットに歌詞も掲載されているのでここを読んでる人で持ってない人はまさかいないと思うけど物販で売ってるから買って。てか、休演日明けからサギサカさんのゲネ写と合わせてブロマイド販売開始とか言うと思ったのに告知無いのどうしていつ売るのはやく売って。

話が逸れまくったけど、そんな英雄達の国、今日のキノはなんかずっと静かに怒ってるみたいな凄くザリザリした感触で心がザワザワした。生首置くところも、これまでは素直に「申し訳ない」って気持ちが前面にあったとおもうのに、今日は文字にしたらそうなんだけど本当に言いたかったことはそれではなくてその裏には激しい憤りがあって、でも「自分が理由もわからず命を狙われていること」への怒りではなくて、「狙われているから殺したくない相手を殺さなくてはいけない」ことへの怒りでもなくて、ただこう、「いま、誰もが望まない時間を過ごしている」ことへの怒りみたいな…さっさと終わらせたい、っていうのかな…それだけに、ラストで禿頭の英雄に「その必要はない」って言うところで、彼の乗る台に浅く腰掛ける仕草…グッときた…キノ自身、「やっと終わった」ことにきっとすごく安堵し、この結末を悲しんで、悼んでいる。あの台は舞台の演出としてのもので、現実にあれが何なのかって考えちゃうとちょっと不自然なことになるのかもしれないけど、それがあることによって生まれたあの動作、あの距離、あの声。同じ目線の高さ、近さ、静かさでキノの宣告を受けた英雄に、その弔いは伝わったとおもう。だから最後の碑文の言葉も、これまでは「かつての国の人、その未来を生きてる今の人たちの代わりにあの場に残す」意味で唱えたような印象だったのに対し、今日はキノ自身が英雄を讃え、かつての国民、その未来に生きる誰も知ることはない英雄の最後を胸に刻んだ瞬間だったのだろうと思って胸が詰まった。
これまで、おみやげのライフルの弾は、彼らのライフルとフルートが系譜である絆くらいにしか思っていなかったけど、7人の身体の中に「英雄達が守りたかった未来」が産んだ最新の弾が残り、彼らの弾は、自ら戦えるようになって守られる必要がなくなった今の国民の代わりに、これからのキノを守ることでくびきが解かれて新しい未来に繋がっていくのかなぁとか考えたりしたけどライフルで撃たれて死んだ人の方が少ないなっておもったりなどした。
ちなみに名前がある無しとかで前後関係を提示する仕組みってうまいよねー。まとめサイトとかのエピソード時系列順とかよく読んでるんだろうなぁ!っておもう(笑)

そんな7人の英雄達もちょっとずつお芝居が違ったりして、加藤さんが演ってる背の高い男、それこそライフルの弾が身体に入ったところ、これまで観た中ではいちばんわかりやすくて良かったなと思った。それにしても当たり前だけどふつうに男性にしか見えなくて、いかに師匠が作り込まれているか、それが嫌味無く演じられてるかがわかってとても良い。同じく林さんも、相棒の時の飄々とした雰囲気をガラッと脱ぎ捨てて導入の吸引力が強くて好き。舞台で観て好きになったシーンのひとつが「俺が最年長だろ」ってやりとりなんだけど、今日は意外と普通だったな。何がそんなに違うんだろ、不思議。こっちの期待値かなぁ?かもな。ちゃんと7秒で爆発するのも好きなんだけど、今日ちょっと遅れた気がする(笑)やっぱり疲れが出て来てたのか、たまたまなのか…
そういえば佐久間さんのお芝居は安定だから基本はいいな〜と思って観てるんだけど、ひとつだけ…首を持ち上げるところ、いつも明らかに起爆スイッチと分かる上げ方をするのがどうにも不満…いや、観客への分かりやすさを取ってああしてるのかもしれないんだけど、個人的にはもっとちゃんと仲間の首を持ち上げる方向に重きを置いて欲しいんだよな…

カテコで「モトラド演ってるとー」ってサラリと言ってどよめかせたエルメスは、地震の揺れを何度も言ってて相当退屈しててめちゃくちゃかわいそかわいかった。一応さよならを言うけどおみやげを期待する、同じ人に乗って欲しい、天候不順でキノのことを考える、退屈だって言うけど、それは「さびしい」っても言うんだよね。いらないよって言ったお土産を催促する、それを「うれしい」って言うんだよね。ひとにはひとの、モトラドにはモトラドのこころがあるってことを、ほんとうに何気なく証ていて、ものすごく好きです。それと、モトラド演ってると、って言い回しがやっぱ最高だったんだなってぴあのツイート読んで気付いた。あれが「モトラドを演じていると」だとああはならなかったとおもう。本人は全然面白いこと言ったつもりなくただ「コンビニで買い物してたらさー」くらいの当たり前さで「モトラド演ってると」って言ったのがやっぱ最高で、だからつじさんだけは「なんで笑ってるの?変なこと言ったかな?」って感じなのもエルメスみが深くて最高で、世界でつじさんしか言えないんだよなってめちゃくちゃにこにこしてしまった。厳密に言えば歴代の声優さんも言えるセリフだと思うけど、あのニュアンスで言えるのはやっぱつじさんだけだとおもう。仰った内容もそうなんだけど、とにかくもう全てから「ああ、エルメスなんだ…」って感じられて誰もが嬉しかったんじゃないかなぁ。
ところでさ。原作読んだ時も、初日観た時も「山ふたつ」なイメージでぜんぜん気にしてなかったのをアーカイブで少し外側から観て急に気付いたんだけど…ねえ、この2つの国、間に「 山 脈 」ふたつ…あるの?しかも「大きな」??よくそんなとこと合併したな??そしてどうしてそこまでして石碑を運んで来ちゃったかな!?苦労してどころの騒ぎじゃなくない!?例えば静岡と岐阜みたいなもんでしょ???やりすぎだよ!石碑置いてきて新しくつくって!古い石碑には国を去る旨の追記して!みんなも災害の時、家が潰れても塀とか道路にペンキとかでどこの避難所に行くか書いておくんだぞ!関係ないけど石碑の説明で青空に7人のシルエット浮かぶのちいちゃんのかげおくり思い出して毎回しんど辛いひーん。

あ、そういえばキノが長距離狙撃するところ、上手高所のセット裏、あのあたりってマイク置いてあるのかな?たまにセリフがスピーカーから聞こえるよね。運転シーンとかどうしても投影セットの奥でお芝居する分、客席に声が届きにくくなるから補助に置いてあるんかなーと思うけど、今回、キノが「エルメスと旅をするのが気に入ってる」って言うセリフ、あまりに小さくてぜったい聞き取れなかった人いるとおもう。大切なところなのでもうちょいその辺は意識して欲しいな。客を意識しすぎても不満を言い、客を意識しなさすぎても不満を言うスタイル。

そうそう、エピソードバランスの話をまたするんだけど、2回目観て、わかって観ればバランス取れてるとは確かに思ったものの、でも、やっぱり魔法使いの国をわざわざチョイスしたのがイマイチ腑に落ちなかったんですよ。一本はアニメ化したエピソードも入れておこうと思ったにしても、あのあれこれ工夫して飛行機を飛ばしたり銅像を動かしたりって舞台で端的に表現するのが難しいじゃない?銅像のでっかさ加減とかエジプトかな!?みたいな感じ面白くて、うまく落とし込んでいるとは思う反面、キノ旅の豊富なエピソードの中にはもっと舞台に向いてる話があったんじゃないかなとかまだこう、消化不良な感覚があったんですよ。けど、仮面の国がコロナ禍の現代を写し取る意味で選ばれたのだろうという感想を複数見かけて、なるほどーと思った時に、あ、だからこそ魔法使いの国だったのかもと思い至りました。このところ、昔よりもできること、やれること、その容易さなど、選択肢は増えているはずなのに、だからこそなのか、成功を約束されたことしかしたくない、失敗を何よりも嫌う、社会的にも失敗は脱落とみなす、大きなチャレンジでなくても例えば映画なんかも結末や評判を知ってからじゃないと観ないとか、普段の生活からもう「無駄なことはしたくない」っていう風潮が強いじゃないですか。そのくせ、夢見る人を馬鹿にしたような態度をとっていても成功した途端に誉めそやしたり。いや、成功を誉めるのは勿論良いことなんだけど、挑戦しようという気持ちと、挑戦する人を応援しようという気持ちのどちらも後押しするって意味でこのエピソードのチョイスは確かに「今」の世相的に最適解だったのかなって。挑戦するのがキノではなく国民ってところが尚更にね。
ちなみに…わたしはあのフィアンセに思うところがいろいろあり、あの後2人が無事に結婚できたのかは疑問と思ってる派なのでモゴモゴ(笑)でもカテコ撮影会ではいつもいちゃいちゃしていて可愛くて可愛い。シズ陸と同様に「あり得たかもしれない未来」という目線と思えば素直に嬉しい。
という流れで祝福のつもりにも触れるのですが…そう!祝福のつもりの「り」が!初日と同じ席なのにちゃんと見えた!!!!わーい!投影位置調整してくれたんや!うーれしー!!え、感動した…
ところで…三好さんのお芝居には思うところがあるなどとのたまっておったわたしですが、公演日数的にもたぶんそろそろかなーと思って行ったのだけど、案の定…という印象でした。うん。ほんとにね、これはね、良い悪いとかではなくて単純に好みの問題だと思ってて、良い肉を食べる時にミディアムレアがいちばんいいよ!って言われてもわたしはウェルダンで食べたいんだ、みたいな話だと思うので、特に三好さんのファンはこれが好きなんだろうと思うしそうでなくてもこれが良かったて人はたくさんいるだろうしわたしにとってもこれはこれでアリと思うしほんとダメってことじゃないと散々前置きして書くんだけど三好節が強いんじゃーーーーー!
なんつってたら本人のインスタも更新されててさもありなんってとこだったんだけど、そうなのよ、つまりね、よく「人生何周目」みたいなこと言うけど、今日のシズは7公演目のシズなのよね…そんなこと言ったらキノも7公演目のキノだったしというかみんなそれぞれそうなんだけど、なんだろなーー三好さんは…たぶん、役者本人の思いがそもそも深いからなのかなぁ、お、、重いんだよ…。あのー、水っぽい、湿度高い、湿気で重くなった毛布みたいな手応え手触り…そのしっとりさも決して嫌いではない、のだけど、特にやっぱりコロシアム前のシズとしてはもう少しドライというか、そのままメガネ吹いたら細かな傷がついちゃうよみたいな目に見えないザラ付き、薄いガラスの破片を踏むようなヒリつきが欲しい、初日にはそれが確かにあったから、それが個人的にはちょうど良くて好きだったから、ウェッッット〜〜〜てなって、要するにシズがウェットだとこっちがウェットになった時にもう水浸しビタビタになっちゃうんですよね〜〜てゆー…。仮面の国の場合はふつうにこれはこれで〜って思えるんだけど、、シズ、ずしずしする…。シズシズにして…。そんでまた、そこに引きづられてなのか鈴木さんもそのタイプなのか単なる疲れなのかわからんけどラファも重い!!!なんてこと!初日や翌日の天真爛漫少女!という感じではなくもう少し大人びたような…まぁシズと違ってラファは確かに自分の結末を初めから知ってるわけでけして無邪気でも天真爛漫でもないんだけど、「決めた」のか「知った」のかの違いというのかなぁ〜悲壮感の方が前に出てるんだよな…その余波だとおもってるんだけど、最初にシズの部屋を出た時、ほんとはその後も部屋の中のやりとりを聞いてる芝居が入るとこ入れ忘れて慌ててやろうとした時にはもうシズと陸の会話が終わるところで、結局そのまま去って行った。キノステ展開が早いから芝居が割とタイトなので役者が雰囲気に流されて乗り遅れないでほしい。もうマジウェット×ウェットでこっちがウェットになる隙間がない…陸の変わらなさがせめてもの救いだった…。
なもんで、ラストの「どうする」もどうもこうもなくって「おいで」もどうにもこうにもでうーん…ておもったりしました。初めから水浸しだからさぁ…(笑)あの「どうする」には苛立ちと怯えが含まれて欲しいし初日は確かにこれを感じたし今日のは諦めが強すぎてつらい。
どうするなんて聞かなくても陸は最後までついていくに決まってるのを敢えて「どうする」って言ってしまったことで「あそこで陸とも別れる」というあり得ない展開も無いわけではないということをわざわざ意識に上げて勝手に打ちのめされつつ、陸にとってその方がいいのかも自分の身勝手に付き合わせてはいけないみたいな余計な清廉さが顔を出してもそれでも陸にはそばにいてほしい最後までついていくと言葉にしてほしい身勝手さはそれ以上にありその弱さを唾棄するような惨めさに苛まれても、陸がきちんと向き合って、いつもと何も変わらない様子で欲しい答えをくれたことに心から安堵して「おいで」って言うそれは「ありがとう」だけどありがとうと言ってしまったら陸の忠心に対して失礼だからいつもの通り「おいで」と言って撫でてあげる、その絆におーーーーーん!!!てなりたい。
あ、でも、ラファとのお別れシーンの照明タイミングはとても良かった。てかさ、あんな、美しい景色をひとつ知ってるか知らないかみたいな子供たちが命をかけるとかいって死んではならん。でもそうするしかないと思わせてしまった境遇が何より恨めしいし何もしてあげられることはないからほんとつらい。涙も出ん。だからシズだけでも人生という名の旅に出る未来が拓けてほんとうに良かったよね。たくさん笑って泣いて美しくなんかない美しい世界を生きてほしい。正しく命をつかってほしい。
あと!「あとは頼んだ」ドアパタン、最高だった!!!!!その前後含めて最高だった最高(笑)あそこの陸のさー、人語を喋れるのに唸って抗議の意を示すとこほんっと大好きなんよなwwwwぜんぜん怒ってはいないのが、そのあとすぐのあくびで表現されてるとことかほんと細かく犬で、お手を強要されるパターンとか撫でられた時の反応とかほんと細かくてめちゃくちゃ楽しいんだよね。後ろ脚でお手したやつがお気に入り(笑)楽しくて笑ってるわけじゃないのセリフとかも細かいニュアンス違ったりしておもしろいな〜
あ!あとあと!!三好さんの殺陣、今回主人公だから特に感じるのか、殺傷力高めなのに「見せる殺陣」なの好き好き最高〜と思っていたけど、届きたてCDジャーナル読んだら刀ステではひろきちさんやわだくまさんの殺陣が好きで研究してるって言ってて納得しかなかった。今日の殺陣は一段と重心が低くて良きものを摂取した。あとさ、やっぱ良い殺陣ってやられる側が上手くないと台無しなわけで、みんなうめぇ〜ありがてえ〜ってなるありがてえ…感謝感謝うまうま。ところで日本刀って時点でまぁそうだろっちゃそうだけど「終わりよければすべてよし」が故郷の言葉ってことはコロシアムの国はやっぱ日本なわけで、今まで考えてなかったけどあの国ってあれからどうなったのかなーって多数決の国みたいになっちゃうのかその前にみんな逃げ出して滅んじゃうのかその前に誰ともなくもうやめようぜってなるのか…どうなるんだろうね…このくには…。
あ、そう、魔法使いの国さ、ニーミャの「これからどうしよう」が、砂漠の真ん中の「悩み続けようか」とも掛かってるのかなーとかも思うのだよね舞台的に。あの話に限らず、師匠が仮面を売り()付けなければ、シズが「命をかけても成し遂げる」なんて言わなければ、その後の人々の運命は全く違っていたかも、そういう部分を明確に言葉にしたのもあのエピソードだから、象徴という意味でもやっぱりあのチョイスが最適だったんだろうなぁ。
どの選択が幸せだったのか不幸せだったのかは、終わってみなければわからない、でも、「終わり」とは何だろうね、っていう。人が死んでも世界は続いていく、いつが終着点で、「良し悪し」の判定を下せるタイミングはいつなのか。良し悪しを判断する基準も人によって社会によって時代によって移り変わるし、旅に終わりはない…てことかな。終わりがない、ということはさ「終わりよければすべてよし」という諺が成り立たないってことでもあるよね。すべてが良い、なんてことはありえないってことかなぁ〜深い〜
旅人にいちばん大切なもの、つまり、ひとにとっていちばん大切なものは「運」というのは間違いないとおもうので、結局はそういうことなんだろうけど。今日の「いいや、エルメス」の言い方ものすごく好きだった。120分どぶどぶに濡れそぼったこころを解き放つような透き通った声音が最高に心地良かったです。

今回、マチソワ2連明けの休演日前ってことで、みんないちばん疲れが溜まってるタイミングだったと思うんだけど、浦谷さんだけはいつも通りフルパワー元気満タンだったの凄く良かったなー!て思いました(笑)国長ってふつうにおっちゃんだと思っていたけどパンフレット読んだらもしかして浦谷さん的にはご自身の年齢と大差ないイメージで演ってらっしゃる…?(笑)でもだとするとニーミャの家で設計図とかピラピラチェックしてるとことかベンチャー企業の若手ブイブイ社長っぽさあって楽しいなっておもうし、飛行機飛ばす朝にわざわざナイトウェアにお着替えあるのがとても好きでさ〜www原作では適当な服を着て〜って描写されてるけどアニメはスルーなのをあのいかにもなナイトウェアwwwwwキャップつきwwwwwあのシーンのためだけに衣装を増やしまくる剛気!あれによって、早朝であること、報告を受けて取るものも取りあえず駆けつけたことが一目瞭然な挙句にその後の流れとしてもずっと視覚的に滑稽で笑えるし、キノ突き飛ばすのとかオーエスとかどんどん容赦なくなってて元気よすぎて元気出るんよ(笑)
あ、ニーミャの家と言えば今回、飛行機の模型が落ちちゃって、キノがふつうに「落ちたちゃった」って感じで拾って机に戻してたのかわいかったなぁ〜キノ〜
初日は全く見えなかった、エルメスの口笛にガン!てするとこ、16日は割と控えめに叩いててそんなもんだったのか?と思ったのがアーカイブみたらグーでガチ殴っててめちゃくちゃ笑ったあれは痛いわwwwでも今日も控えめに叩いて痛いの耐えてたけどやっぱ痛い〜ってなって恨めしそうにエルメス見てるのが、そう、ちょっとキノの立ち位置ズレてて見えたので楽しかったうーれしー。

キノがキノだよね〜といえばですね、ダブルトリプルカテコの退場時、前回お手振りがなくて「あれ、やめちゃったの?」とおもったら今日はしてくれたんだけど、しかもトリプルの時は下手の方まで振り返って手を振ってくれてわーい!…って自分がなる以上にそのキノに咄嗟に嬉しそうに手を振り返す男性客を目撃して「ギュんんんん!!!」てなりました死ぬかとおもったあぶねえ。え、ねえいまキノに手を振ったよね?あれ、キノだったっしょ?ねえ???(鼻息
上演中も、なんなら上演前アナウンスのエルメスとかにも男性の笑い声とか起きててめちゃくちゃ嬉しかったな〜やっぱ2.5の現場ってどうしても女性が多いし男性客見かけても割と大人しくしてらっしゃる印象が強いからキノステの客席はそれこそ「観客の国」って感じでいろんな人がいてたーのしーーーよね!今回もロビーで待ってる間、当日券、当引券での入国もけっこういらっしゃったようにお見受けしたし、原作ファンの方がたくさん「原作ファンこそ観たほうがいいよ」「性別とか人間が演るとかだけが理由で観ないのは勿体無いよ」って呼びかけてくれてて、少しでも「ほんとにござるか?」「観てやらんこともない」みたいに足を運んでくれる旅の道連れが増えたらいいなーってウキウキしとう。カテコ撮影会も追加されたので、これから急に旅に出てもおみやげお持ち帰りできるのもいいよね!配信もある()よ!!!そしてみんなで次の国を待とう!!おーえす!!!
観客の国と言えば、キノステくん、エルメスの上演前アナウンス終わったあと、開演までほんっっっとに静かで…ああ、みんな旅の始まりを心待ちにしてるんだなって感じてすごくドキドキする。
終演時もさ、初日はともかく、その後はたぶんね、舞台が明るくなって、キノとエルメスが正面を向いてるあのタイミングで拍手で良いんだとおもう、あそこが制作側としても拍手が起きるタイミングとして想定してる箇所だとおもう。ただわたしはやっぱり静かな中に全キャストが招き入れられて、たったこれだけの人数でこの120分の旅が成されたんだって改めて噛み締めて、キノが手を上げて「役者のように」礼をする、そのタイミングで巻き起こる拍手がすごくキノステに相応しい気がしているから、もちろん、その前に拍手が起きたらそれはそれで嬉しいし歓迎なんだけど、待てるならそこまで待ちたい。そしたら、今日はちらっと拍手が起きたのに、ふつうならそこで拍手の波が広がるのが自然だとおもうのに、おそらく初見だろうと思われる人でも拍手を待って、キノとエルメスの動きを見つめていて、だから拍手をした人も自然といったん拍手をとめてみんなで舞台を見守って、全キャストがするするっと出てきて…という流れになったのが、意外といえば意外、でもみんなおなじ感覚なのかなって思えて嬉しかったりですごく幸せだった。でも明るくなって拍手が巻き起こっても全然構わないよどっちもきっと素敵だよ。はー、キノステ最高だなー。
あと、加納さんがカテコずっとめっちゃにこにこしててこっちもめっちゃにこにこしちゃうにこにこ連鎖。
そういえば撮影会で家族写真準備のために奥に向かう時に三好さんが「めっちゃ動物の毛が落ちてる」って言っててめっちゃ笑ったwwwたのしいなー劇団キノステ!
あと、カテコにこにこといえば、草野さんと佐久間さんが基本的にずっと神妙にしていて、最初は役を崩さないタイプなんだな、程度にしか思ってなかったのだけど、あの衣装を着ると残りの5人の分も背負ってる感覚があるのかもしれないだからおいそれとにこやかにもできないのかもしれないって思ったら切なかったし、でも今日あたりのフリー撮影になったらちょっと笑顔や、そうでなくても和やかな雰囲気が出てたりして、彼らも国に侵入者がいない時は他愛無い日常もあったんだよなーとか考えてやっぱり切なかった。てかさ、あの国にわざわざ行こうって人たぶん基本はいなくて、つまり「旅人さんは行ってみると楽しいかもよ」ってある場所で促されて足を向けて、やって来たら国を守ってる人に狙われて、そのうち「あの地に向かって帰ってきた旅人はいない」とか言われることになってたかもしれない30年も生き延びてきたのにキノ1人に全滅された彼らの終わりはあれできっと良かったんだよなって思ったりしてまた切なかったり。

なんか3回目だし細かいところも書いていこうとは思ったけどアーカイブ見たり未読分の原作読んだり他の人の感想読んだりいろいろあってもりもり書いたらまた長くなってしまった。

最後に、カテコ撮影会の動画を置いて終わろう。

ツイートにも書いたけど、家族写真の時は全然余裕だったし、他の方のツイートでフリータイムがあることは知ってたしサイド席で角度もあるから焦る必要はない、とおもっていたのに、いざ引いてみたらギリギリ端から端まで入るか入らないかスレスレ入るか…ってかんじで、というのもわたしは撮ってるけど肉眼で見たいから撮ってる画面を見てないので、油断するとどうしてもずれちゃったり、あとフリーなのでみんな動くから!!みたいなwww大人しくずっと画面を見てろよ…ってなりつつ、あ、なんとかぜんぶ入りそう、ふーやれやれ…ってなってから「なんか…忘れて…」てふと「師匠に撃って貰ってない!」(約束はされてない)てなって、でもよくよく考えたら上手端にいる師匠から下手遠すぎだろ…と思いつつまぁやるだけやっておこう!とめっちゃちっちゃく手をぴょこってしたら、、え!見つけてこっち撃ってくれた!!!!!!目が!!!良い!!!!!まじか!!!!そして反応も良い!!!!!優秀なパーフェクトスナイパー!!!!!!!自分でアピールしといて慄いたよ…まさかの申告制も驚きなのにそのまま申告してほんとに撃って貰えると思わんじゃん…はあん…手を上げても「気付かないだろうな!でもいまの髪の毛なぞったやつセクシィじゃん!」とか思ってたら「こっち見た!?」からの一瞬でリヴォルバー握り直して狙っ…あまりの狙いっぷりに国長も「え?どこまで狙ってんの??」ってなる始末wwwwwさーせんwwwwwあのー、ファンサ舞台とかで「バーンして!」みたいなのぜんぜん無いんだけど師匠には撃たれたい病なんていうの?いやでもみんなそうでしょ?
Twitterに上げるのにそこだけ抜き出そうとしたらこっちを全く見てない相棒の仕草もかっこよかったのでそこまで入れたくて、でも撃たれた感動()でカメラがそっちにむいてしまったので切り出したらカメラが謎の動きをする動画に仕上がってしまったしつまり最後は三好さんが映らなくなってしまっててやはり何もかもを手に入れることはできないんだと悟り顔しながら帰り道動画ずっと観てた。抜き出して画質も更に低下したのでフルバージョンはあとでぶーちゅーゆに上げておく(笑)

なお、わたしの記憶が正しければ、リモートお見送りって初体験だったのだけど、おもってたよりあっさりしていておもしろかった。お疲れのところ申し訳ない…(笑)

☆☆ぶーちゅーゆに上げたらここにリンクします☆☆

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