ネイルした理由
今年に入るまでネイルサロンでジェルネイルしてもらうのに抵抗があった。
1ヶ月よりもっと短いスパンでやり直してもらう必要があるみたいだし、その度に数千円払うなんて出来ないよと思っていた。
今年になって、自分で爪を切るのさえ面倒に感じてしまった時にネイルサロンで全て整えてもらうことを決めた。
爪を切るのも億劫なのにサロンに行くというのは変な話だ。行動力をより、必要とするのではないかという印象。
けれど気持ちが塞いで俯きがちになっていた私は、誰かに何かしてもらうということが必要だったのかもしれない。
当時の私の心は荒んでいた。
ひとりの休日、一番に目に入る指先は荒れ放題。
しかも仕事で使ったペンのインクが漏れて滲んで汚く見える。
気分はもっと落ち込んだ。
職場では清潔感とかなんとか指導されているけれど、爪を短くしたところで、清潔感が出るとは限らないのだ。
私の心は疲れていた。
何かでテンションを上げたかった。
何かで気を紛らわしたかった。未来を見るのに希望を持ちたかった。
疲れた時は財布の紐が緩むこともある(逆の人もいるかもしれない)。
ネイルサロンへの敷居は下がった。
それ以来3週間くらいずつ通っているけれど、結果的には良いことばかりだ。
指先の乾燥を防ぐためにこまめにハンドクリームを使う様になった。
爪が割れてしまうことがなくなった。
ネイルせずに自分で爪を切っていた時よりも、指先に常に清潔感を持たせられている気がする。
初めて他人に爪を整えて貰う時、胸がじんわりした。
疲れていたから、自分でやっていたことをプロにされて安心したのかもしれない。
お金を払っていても、指先を丁寧に扱われることで、少し心が救われたのだろうと思う。
私のような理由でネイルサロンに行く人はそんなにいないと思うけれど、何か行き詰まった感覚のある時は、お金を出してみて価値のある場所なのかもしれない。
自己投資全般に、言えることではあるけれど。
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