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正直者が馬鹿を見る?爆竜戦隊アバレンジャーを語る 第11話〜第12話編

第11話「アバレサイキック。ブヒッ。」

えみポンの学友である若菜が超能力を使うところを目撃したえみポンは三人のアバレンジャーと共に「大天才予備校」へ向かう。その不審な塾は超能力者の育成と洗脳を目的としたトリノイドの作戦だった。超能力を手放せない生徒たちの弱みに付け込み生徒たちを洗脳するトリノイドにアバレンジャーは手も足も出ないが、洗脳されたフリをしたえみポンと凌駕の連携により窮地を脱し無事トリノイドの撃破に成功する。
超能力に遅れて目覚めたえみポンはアバレピンクへの変身を試みるがピンクの発音を間違えたため豚に変身してしまった。

第11話簡単な内容

 第2話で登場した飛行要塞アノマロガリス侵略時に先んじてアナザーアースに送り込まれたトリノイド第3号テンサイキックの登場により見えないところでエヴォリアンの侵略が進んでいると判明する。
作中で初めて出たトリノイドは第4号だったことから少なくともあとに2体はもうこの星にいるのかもしれない。

高校生のコスプレ変装をした大の大人3人の絵面は中々にアバレている。
らんるちゃんは可愛い。
凌駕はちょっと大人びているし幸人は何でいいとこのお坊ちゃんみたいになってんだ(後の伏線)

らんるのその機械はなんだ。
まだどんな悪事を働いているか分からないのに何故そんな物を持ってきている!?
なんて考えは捨ておこう、流石メカマニアだ!

ズルして得た価値

若菜を説得するえみポンが非常にも非情な現実が
若菜と周りの学生たちを動かしてしまう。
得体の知れない怪人に対する恐怖よりも、超能力を手放すことを恐れてしまった若者たちはアバレンジャーたちの説得を拒んでしまう。

真面目で優しければそれでいい、それで良くなかった現実を目の当たりにしている若者たちに理想論は届かなかったのだ。
勿論凌駕やえみポンの言っていることは間違っていないし正しい、ただ正しいだけだった。

アバレンジャーとトリノイドの戦いはまさしく激戦であった。
華麗なコンビネーションでトリノイドに立ち向かうが、トリノイドの超能力と洗脳した学生たちによる攻撃によりアバレンジャーはかつてないほどピンチに陥ってしまう。

ヒーローの弱点である民間人を盾にした卑劣な作戦に成す術がない。
ここで悲しいのは学生たちが騙されて操り人形にされたのではなく、手にした力を捨てられなかった末路だというのがもどかしい。
弱みにつけ込まれたと言えばそうなのだが、この言い方は正直凌駕が優しいだけだと思う。
人々が凌駕の言葉を信じた結果成功した第9話に対して、言葉を信じきれなかったのが今話なのだ。

もしかしたらアバレンジャーにとっての一番の敵は彼らのように欲に溺れてしまった人間なのかも知れない。
これは仮説ではなく予言である。

 絶体絶命の中、アバレンジャーはもう一人の仲間により反撃の狼煙を上げる。

「その気で躍進!心はアバレピンクの今中笑里よ!!」
彼女は例え変身できなくても正義の心であるダイノガッツを胸に秘めていた。

超能力者にしてしてしまうサトウダイコンを食べ物と勉強の飲み込みが遅いというトンチの聞いた理由で一芝居を打った彼女には感服だ。
凌駕との秘密作戦に関しては恐らく塾に行く前に二人で行動していた時に決めているのだろう。
話の流れが上手すぎる!
その流れに乗って見事トリノイドを撃破。
アバレピンクの華麗なる初陣であった。

自身の損得に走り悪魔に魂を売ってしまう人間は確かにいる。
それでもそうじゃない人だっている。
えみポンはそれを体現してくれた。
これはアバレンジャーの作品全体のテーマでもあると思う。

勉強は大事ってこと

 「健康で正直ならいい、なんて思わない。
知識があった方が人生楽しめるからな
幸人さんの考えは大人になるにつれてよく理解できる。
自分も歳をとっていくごとにもっと勉強しとけば良かったとか、新しいことを知りたいって思う機会が増えてきたから。
言い方はキツめだけどこれは幸人さんなりの優しいアドバイスだと思う。

「確かに今って正直者が馬鹿を見る時代かもね。
ズルして上手くいってるやつも沢山いると思う。」
ここで単に幸人を否定したり若菜をカバーするのではなく現実を認めるのが凌駕の大人っぽいところだと思う。
熱血漢レッドだったらこうはなっていない。
凌駕はちゃんと勉強して様々な経験を積んできた大人だからこそ頼れる大人として見れるんだと思う。

「でも止めようよ、だって綺麗なはずの君の魂に悪いもん。」

白亜凌駕、宗教を開かないか?
ダイノガッツ教。
第9話の感想でダイノガッツを語る凌駕のことを円堂守の「サッカーやろうぜ」と同列に扱っている人がちらほらいるが今回で確信した。
彼は人たらしだ。
俺だったら惚れてるし、現にSNSでも何人かの人が凌駕の眩しさに灰になっていた。

そうして遅れて超能力に目覚めたえみポンはアバレピンクピッグなる豚へと爆竜チェンジしたのであった。

勉強出来た方が良いし、もし勉強できなくても真面目に綺麗に生きていこうよっていうテーマに対する最後の解答が「もっと英語を勉強しろ!」なのが堪らない。
子供時私もこのくだりを見て言葉の間違えが怖くなったもん。

第12話「アバレノコギリ、京都を斬る!」

アスカの連絡により京都に向かったアバレンジャーと舞。京都にある映画村を楽しみつつ新たな爆竜を捜す一行はジャンヌの命令のもと破壊の限りを尽くす爆竜ディメノコドンとギガノイドと遭遇。アスカを除くアバレンジャーはギガノイドの攻撃を受け江戸時代にタイムスリップしてしまう。残されたアスカと爆竜たちはジャンヌたちと戦闘するも苦戦を強いられる。過去に飛ばされたアバレンジャーも不審な輩として本物の同心や侍に襲われ追い込まれてしまう。

第12話簡単な内容

個性溢れる映画村観光探索

爆竜の捜索と言いつつも映画村をしっかりと楽しんでいるアバレンジャーたちは微笑ましい。
舞ちゃん捜索時に流れている歌は我らがアバレイエロー樹らんるがアイドル歌手時代に歌っていたと予想される「勇気を出してDarlin'」である。
らんるの可愛らしさは勿論のこと心の内に秘めた想いなどを感じられるので是非サブスクなどで聴いて欲しい。

アスカは忍者に驚いて凌駕に軽く遇らわれたり、化け屋敷で舞ちゃんを探しに行って悲鳴を上げている。天然ボケをかましつつもちゃんと舞ちゃんを呼びかける姿は彼らしく愛らしい。
だんだん視聴者も分かってきたと思うが戦闘やエヴォリアン絡み以外に関してはアスカさんは頼りないのが可愛らしい。
三条幸人にも見習ってほしい。
いや幸人さんも頑張ってるんだよ、ただ幸人さんは自分はどれだけ真面目にやっても周りの人間に絡まれて変なことになっていく星の生まれにあるんだ。
第9話見てみんなも分かってるだろう?
第12話の前半は今までのキャラたちの総括なのかもしれない。

一番しっかり探しているのが凌駕なのは言うまでもない。
舞ちゃんに関わる問題ならば一見お気楽そうな彼でも真面目なお父さんになるのだ。

そういえばアバレッドと舞ちゃんのツーショットは何だかんだ初めてであり、舞ちゃんを抱っこしてディメノコから逃げるアバレッドはとても様になっている。
映画村の警備員さんに舞ちゃんを預ける描写も細かいが凌駕らしくて好きだ。

爆竜アバレ合戦!!

今話は怪獣ものの要素が多く怪獣や恐竜同士の戦いが好きな人には堪らない話となっている。
出現したギガノイド第3番時計も時計や古風な城のようなデザインが取り込まれた怪獣となっていてディメノコと共にブラキオたちと戦う姿はまさに怪獣映画だ。
ギガノイドが城をクッキーのようにバリボリ食べる姿はどこか愛らしい気がする。
円谷作品の怪獣に近いか。

第5話の記事でも話した通りアバレンジャーの弱点であるそもそもアバレンオーに合体出来ない状況が来てしまう。
今回はブラキオが現場に到着するのに時間がかかったことが原因だ。
勿論アバレンジャーもそれを理解しているのでギガノイド運命の時とは違いダイノボンバーで迎撃するが概念攻撃を仕掛けてくるギガノイドとは相性が悪く江戸時代に飛ばされてしまう。

その気になればアバレブラック単体でギガノイドを倒せそうだがそうはさせないのが暗黒の鎧を身に纏ったジャンヌだ。
しばらくはブラックはジャンヌと戦いながら三人が本命の敵と戦う感じなのだろうか。

江戸時代に飛ばされたアバレンジャーたちのドタバタ逃走劇は是非本編で確認してほしい。


 以上が爆竜戦隊アバレンジャー第11話〜第12話を語るでした。
12話が前編というのもあり11話に多めに語りました。
11話は一見するとえみポンの単発回ですが改めて見返すと色々と考えさせられる内容となっているので全話見た人はもう一度視聴してみると面白いかもしれないです!

それでは次回の記事「三つの力合わせた時」と「夢を守る戦士の選択」でお会いしましょう。
ありがとうございました〜!

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