復活のアバレブラック!爆竜戦隊アバレンジャーを語る 第7話〜第8話編
第7話「アバレ赤ちゃん爆竜」
冒頭で三度暗黒の鎧に襲われるアスカだが暗黒の鎧を使い熟せていない為か遂にその素顔が晒される。
その姿は、アスカが肌身離さず身に付けていたロケットペンダントに写る女性と酷使していた。
これにより視聴者が目撃してきた暗黒の鎧を着た破壊の使徒ジャンヌとアスカの因縁が見え隠れする。
そんな中暗黒の鎧を睨むジャンヌの前に白い少女が口にする
「分かんないなら訊けば良いじゃん、一度着た人に」
その言葉に隠された真実とは如何に。
そして生まれるトリノイド第7号ジシャクナゲンゴロウを白い少女のキスでアナザーアースへと送り出していく。
理屈は分からないがこの少女がアスカが語った此方と彼方の地球を繋ぐ門の役割を果たしているようだ。
愛憎に揺れる
破壊活動をするトリノイドの下へ向かったアバレンジャーだったが激しい戦闘の末トリノイドの持つ磁力パワーの餌食となりアバレッドは名古屋に、ブルーとイエローは国外まで飛ばされてしまう。去年度の作品である『忍風戦隊ハリケンジャー』にも磁石モチーフの怪人が登場しハリケンレッドを強力な磁石して苦しめていたが、今回は打って変わった磁力の反発を用いてヒーローそのものを飛ばしてしまう戦法は中々に凶悪だ。
再び暴れるトリノイドに一人立ち向かうも太刀打ち出来ないアスカ。
バーミア兵を生身で蹴散らす彼でさえトリノイドには歯が立たないのだ。
そんな苦渋を強いられるアスカのそばに、暗黒の鎧を脱いだ彼女が姿を現す。
視聴者とアスカの予想を裏切ることもなくその声、その瞳、竜人の証である頬の爪は間違いなく彼が想っていたマホロそのものだった。
マホロを殺しその姿を奪ったのだと考え、怒りに剣を任せるアスカ。
ジャンヌはただ鼻で笑い、アスカと自身の頬の爪を合わせる。
どうやら爪同士を触れ合わせることで心の中を読み取れるようだが、アスカと居合わせた凌駕はジャンヌの探す問いを知る由もなかった。
強くなる三人、そして
アバレブラックと共にトリノイドと戦うアバレッドだがアバレブラックは思うように力が出せず決定打を打つことができずにいた。
その様子はプテラに乗って駆けつけたアバレブルーとアバレイエローにすら戦力から外される始末。
第1話の冒頭でバーミア兵を蹴散らした剣鬼は何処へ行ってしまったのか。
自身の能力に慢心したトリノイドを軽くあしらった後に必殺のダイノボンバーを放つ。
第6話でもあったようにトリノイド本体が自身の力に対する知識不足を見事に突かれてしまう。
巨大化したトリノイドに対して果敢に挑むも変身を解除されてしまうアスカさんの悔しい声と共にアバレンオーとトリノイドの戦いは始まる。
地面に潜り、ヒットアンドアウェイを繰り出すトリノイドに身体を揺らすアバレンオー。
第2話で空中要塞との戦闘であったように、飛行が出来ないことと機動力の無さがアバレンオーの明確な弱点となっているようだ。
だが為す術がない、わけではなかった。
「ティラノ!例のやついくぞ!」
アバレッドの掛け声と共に繰り出される「アバレテイルソード」に驚きを隠せないブルーとイエロー、そして視聴者。
アバレンオーの玩具を触っている人なら既に認知されていると思うが、両腕が異形なアバレンオーには何と拳が収納されているのだ。
トリケラの顔を盾として、トリケラとティラノの尻尾を大きな剣として地中を遊泳するトリノイドに向かって構える。
目を凝らすことで地中すらも見渡すその眼力と共に放たれる必殺「爆竜サーモンハンター」によってこの戦いは幕を閉じることとなる。
前々からちょくちょく言ってるんだけど、敵を倒した時の凌駕さんの「よっしゃー!」って掛け声凄く気持ちが良いよね。
今回の戦闘で分かることとしてアバレンジャー三人の戦いが洗練されてきていることが感じ取れる。
トリノイドの一瞬の隙すらも逃さない彼らの戦い慣れがアスカの頼りなさをより強く表現していた。
勝利ムードのもと夕食をとるアバレンジャーたちだがアスカの心はそこに在らず。
愛を誓った恋人に向けた無念か、己の無力さに恥じてか。
ただただ拳を握るしか出来なかった。
ところで第3話の時恐竜屋で夕飯を取っていた時一人だけ席を離れていた幸人さんが茶の間でお茶を飲んでいる姿を見ただろうか。
.......良いよね!語るまでもない。
第8話「アバレブラックこの一発!」
前回の戦いを引きずり落ち込むアスカに対してTVのヒーローが謳う元気なるおまじないを披露する舞ちゃんと凌駕に声を荒げるアスカの姿は今までになく思い詰めていた。
愛する者の仇を取ろうと決意するアスカの瞳は視聴者である私たちにすら見せてこなかった表情であった。
英雄、大アバレ!
新たに奏でられるギガノイドの指揮を担当しようとするジャンヌ、ミケラすらも見覚えのあるその姿とはーー!?
「この前と同じ!?」
都心に現れたのは第5話で戦ったギガノイドそのものだった。
一度倒した敵に対し余裕を見せる三人と遠回しに戦力外通告をされたアスカの張り詰めた表情は見ていてとても苦しい。
アスカに対して優しげならんるですら幸人の辛辣な言葉を訂正することはない辺りが特に残酷だ。
現場へ向かうアバレンジャーを他所にギガノイドの下へ駆けつけたのはウルトラマンを彷彿とさせる巨大なヒーロー、ギャラクシアンイグレックそのものだった。
興奮する凌駕や街の子供たちを前でギガノイドを蹴散らすイグレックの特撮シーンはとても力が入っている。
普通にカッコいいからこれで一本作品作ってくれ東映!!
フィクションのヒーローが現れたことに唯一警戒する幸人だが、そんな大人の疑いを掻き消さんとばかりに善行を積み上げていくイグレックはTVにニュースにまでなってしまう。
宇宙人が姿を変えて地球を守りに来たと推測するえみポンは中々に鋭いことが後にわかる。
イグレックはジャンヌの支配下であり、子供たち悲しみの涙を集めるためのギガノイド第2番英雄であった。
イグレックの活躍に目を光らせる中アスカだけがその活躍を目の敵にしていた。
侵略を止めるために、この地球を守るためにやって来た彼の目的が戦うことに変わってしまっているのが伝わってくる。
遂にはジャンヌの下へ一人向かい返り討ちに遭ってしまうアスカ。
その行動は独断専行であり、目的のない歩みだった。
そんな中、イグレックの声を頼りに集まる子供達の視線の先でエヴォリアンの作戦は始まる。
イグレックは応援する子供達の声を嘲笑うように破壊活動を開始する。
英雄の笑い声が子供達を悲しみに突き落としていく。
すぐさま現れるアバレンオーだがその戦いぶりは何処かアウェーであり、まるで彼らこそが倒されるべき怪獣のように映っていた。
ギガノイドに苦戦するアバレンオーをただモニター越しで見ることしか出来ないアスカ。
「お前、情けない奴になったな」
と相棒にすらも見限られてしまう。
狂気の笑みと共に街を破壊するギガノイド、暗黒の鎧を操るために悲しみの涙が必要のようだ。
復活の竜人魂
アスカは動くことが出来なかった。
自身の無力さを噛み締めることしかしなかった。
そんなアスカの背を押したのはアスカの努力と苦労のもと見つけられ彼らのダイノガッツにより生まれた小さな爆竜バキケロナグルスと、
舞ちゃんの涙だった。
アスカは立ち上がる、そして彼らの下へ走っていった。
敵に対する恨みでは満足に剣を振るえないことを理解したアスカの顔つきはヒーローそのものだった。
そして激アツな挿入歌『Fight!for the earth!!』と共に無敵の竜人魂、アバレブラックは爆誕する。
この挿入歌はアバレブラック専用BGMであり彼を象徴とする歌なのでその力強い歌詞にも是非傾聴してほしい。
嘘みたいに強くなったアスカのアバレっぷりはこの作品を華麗に幕開けさせた第1話冒頭の活躍を遥かに上回っていた。
ジャンヌすらも見惚れる軽やかな剣技とそれを忘れさせるほどのアバレモードのパワフルな戦いは見ているこっちですら拳を握らざるおえない。
「マホロ、お前のことは忘れない!
だが今は、お前のためには戦わない!!」
アスカの決意の拳は遂にジャンヌの剣を折り、撤退させる。
アバレンオーを見向きもせずにアバレブラックに襲いかかるギガノイドに対して武器であるダイノスラスターがその真価を発揮する。
風を操る「ストームインフェルノ」
大地を割る「グランドインフェルノ」
灼熱の業火を放つ「ファイヤーインフェルノ」の怒涛の術にあのギガノイドすらも歯が立たずに朽ちていった。
前話で巨大化したトリノイドに足蹴にされた彼とは大違いの活躍に驚きを隠せないだろう。
そう、真の実力発揮したアバレブラックは本来ロボットが戦うであろう巨大な敵すらも引けを取らない強力な戦士なのだ。
力を使い眠り着くアスカだが、肩に乗るサイズであったバキケロが大人が跨がれるサイズになるまで時間が経ってもなお、起きることはなかった。
一人で敵を蹴散らす強大な力を持つ戦士だが彼に頼ってばかりではならないことがアバレンジャー三人は思い知ることとなる。
以上が爆竜戦隊アバレンジャー第7話〜第8話を語るでした!
今回はアバレブラック、アスカに焦点を当てた回ということでアバレを語る上で欠かせない回なのでまだ見てない人は是非見てください。
それでは次回「信じる力は心の力!?」と「三条幸人と金の亡者」でお会いしましょう!
またねー。
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