作品紹介:ぼくのヒーローアカデミア
※漫画1話、アニメ2話までのネタバレ含みます。
総人口の8割がなんらかの特殊体質”個性”を持つ世界。
火を吹ける個性、空を飛べる個性、
超スピードで走れる個性、遠くの音が聞こえる個性、
だれしもが1度は夢に見る、いわゆる超能力者会である。
そんな超能力者会で、個性を用いて犯罪に及ぶ敵(ヴィラン)から市民の命と町の平和を守るために戦う職業”ヒーロー”が脚光を浴びていた。
この物語の主人公”緑谷出久(みどりやいずく)”はそんなヒーローという存在に誰よりも憧れていた。中でも一番の憧れは、強さも知名度も人気もNo.1のヒーロー”オールマイト”。
「もう大丈夫。 なぜって...?
わたしが来た!」
そう言って事件現場や災害現場に現れ颯爽と活躍するオールマイトの姿は、まさに平和の象徴である。緑谷はそんなオールマイトの動画に毎日かじりつきながら幼少期を過ごした。
「ぼくも大きくなったら
オールマイトみたいになれるかな!」
しかし、大きくなっても、緑谷には個性が発現しなかった。この世代では珍しいなんの能力もない、無個性だった。それでも諦められず、ヒーローになる夢を持ち続けた緑谷も、もう中学3年生。高校への進路希望調査にヒーロー科の名門校「雄英高校」の名を書く緑谷に周囲から突き付けられる現実。
「無個性のお前がヒーローになれるわけねぇだろ」
そんなとき、街で敵に襲われていたところをなんとあの憧れのオールマイトに助けてもらう。緑谷はずっと心にのしかかっている問題を口にした。「”個性”がなくても、ヒーローはできますか!?」「”個性”のない人間でも、あなたみたいになれますか?」「恐れ知らずの笑顔で助けてくれる!あなたみたいな最高のヒーローに僕も...」
「プロはいつだって命懸けだよ
『"個性"がなくても成り立つ』とは、とてもじゃないが口にできないね」
「夢を見るのは悪いことじゃない
だが...相応に現実も見なくてはな、少年」
その帰り道、緑谷の幼馴染の爆豪(ばくごう)が敵に襲われいる現場に遭遇する。強力な敵に駆け付けたヒーローたちも手をこまねいている中、それを見た緑谷は咄嗟に助けに動く。「おい止まれ!死ぬぞ!」「なんでお前が!」
「なんでって...わかんないけど!
君が 助けを求める顔してた」
結局その場を助けてくれたのは、またもやオールマイトであった。危ない行動をとってこっぴどく叱られて帰路についた緑谷はついに夢を諦めようとしていた。これでちゃんと身の丈にあった将来を...と歩き出す緑谷のもとに、追いかけてきたオールマイトが現れる。緑谷に心を打たれてヒーローとして大事なことを思い出させられたオールマイトは緑谷に話を始める。
「あの場の誰でもない
小心者で”無個性”の君だったから!わたしは動かされた!!
トップヒーローの多くは学生時から逸話を残している。
彼らの多くが話をこう結ぶ。
『考えるより先に身体が動いていた』と、、
君も そうだったんだろう!?」
「君はヒーローになれる」
言い忘れてたけど、これは無個性の少年”緑谷出久”が
最高のヒーローになるまでの物語だ。