week25.1 国の現状把握
何故、「自己投資」は必要なのかを3つの観点から解説していく。
流れとしては、国の現状を把握し、個人に対して後にどのような影響を及ぼすのか理解した上で自己投資・金融投資への意識を再確認する。
1.経済成長率の低下
例.がり〇り君のアイスの場合
2000年=60円(税別)が1万個売れたら60万円
2019年=70円(税別)が1万個売れたら70万円
→ここ20年で物価の価値は上がっている
2000年と2019年を比較してみる。
「名目GDP」=金額:物価の変動を含める
「実質GDP」=数:物価の変動含めない
一見、名目GDPを見ると、売上が上がっているように見えるかもしれない。
しかし、実質GDPは価格の変動を含めてないため、実質的の"購買行動"は変わっていないことがわかる。
経済という面で見なければならないのは購買行動が反映される 実質GDP である。
この実質GDPが分かるようになれば、経済の成長率がわかる。
例.2000年と2019年の間の経済成長率(がり〇り君の場合)
2000年の実質GDP:60万円
2019年の実質GDP:60万円
2019年の実質GDP:60万円
2000年の実質GDP:60万円
指定年の実質GDP:60万円
→ 経済成長率は0
※日本のGDPは1998年第2位→2018年26位まで落ち込んでいる。
→ 失われた20年(1998年~2018年)
→ 一人あたりの生産性が著しく低下している
2.定年雇用努力/年金受給引き上げ/外国人労働者の増加
定年雇用努力:企業に対して国が定年までの雇用や70代の再雇用の努力を義務化
年金受給引き上げ:年金の受給できる年齢が引き上げられる(60歳→70歳→75歳)
外国人労働者:日本人よりも文句も言わずもくもくと働くしかも安く雇える
上記のような3つが進むことで給料はあがるどころかむしろ下がる可能性の方が高い。
3.インフレとデフレ
<グラフで見る日本のGDP(暦年系列)より名目GDP、実質GDP、GDPデフレーターの推移>
GDPデフレーターをみると、日本はインフレの状況にある。インフレということは、給料が上がり、消費も増え、円安になり景気が良くなる。しかし、日本の場合は2012年~2019年の間はインフレ状態にあった。
下図はガリ○リ君を例に考えた場合、、
日経平均を見ても2013年は約10000円台だったものが、2019年には24000にまで上がっている。
日経平均を見ても、GDPデフレーターを見ても日本はインフレ状態にある。
しかし、ほとんどの人は「給料があがってない」
実は日本の給与水準は、2001年から2018年まで上がるどころか下がっている。(タイの給与水準の場合、2001年~2018年で+357%)
インフレの場合、給料が上がって、消費も増え、企業の利益も増える、会社の株もあげるというサイクルのはずなのに何故、給料はあがらないのだろうか。
インフレの場合、給料が上がって、消費も増え、企業の利益も増える、会社の株もあげるというサイクルのはずなのに何故、給料はあがらないのだろうか。
4.日銀の買い入れと企業の内部留保
日経平均があがった背景には日本銀行の株式の買い入れが関係していると考えられる。日本銀行が買い入れしていたのはETF(上場投資信託)。又、日本銀行は政府が約55%の出資をしている。
日本銀行についてはこちらの記事に詳しく解説してありました。
→<日本銀行が「政府の銀行」と呼ばれることがあるのはなぜですか?>
このことから、日本銀行のETF購入は政府の金融施策ということになる。つまり、政府は企業の株式を買い入れ株価を上げ、従業員の給料をあげようと考えたが思うようにはいかなかった。
日本銀行が株式を大量に買い入れたことにより、色々な投資家達も株式を買い入れるようになった。しかし、日本銀行も引き際を考えているため、日本銀行と投資家達の間で引き際の睨みあいが続いている状況である。
株式も値上がりするときもあれば、下がる時もある。
値上がりしている株式が暴落したときのため、企業は過去最多の内部留保を抱えている。そのため、企業は給料あげず、人員不足でも固定費がかけられない状況にある。
上記の内容について更に深く解説されている記事がありました。
→<賢明なる投資家を苦しめる東京市場…日銀のETF購入の副作用>
以上、皆さんも是非活用してみてください!! → week25.2に続く