#51 体験練習日

水曜日、しょうとの野球の練習を見るために、小学校のグランドに行った。しょうとの打撃練習を見た。インコースのボールは、バットに乗せてホームランボールを打とうとしていた。

今日の水曜日の練習は、スポーツ少年団への入部の体験練習も兼ねていた。飛び入りで練習に参加した少年が、内野にゴロを打った。一塁に走るのがとても速かった。走り終わり、私の近くに来たので「足が速いな。」と私が言った。「まあ走るのは好きやで~。野球も好きやで~。」と少年は言った。「何年生」と私が言うと「5年生。しょうとと4年の時同じ学級やったで。」と言った。

少年は私に10円のフーセンガムをくれた。「駄菓子屋さんで買ってん。その近くに、おいしい唐揚げ屋さんがあるねん。5月に値上がりしたけど・・・。」しょうとと同じようなことを言っていた。

「しょうと、4年の時やんちゃしてたやろ。担任の先生におこられてたやろ。」と私が言った。すると、少年は「5年になって、しょうとだいぶ真面目になったらしいで。5年の先生きびしいから。」と言った。さらに、「4年の時は、授業が始まってから、何人かで遅れて教室に入ってきた時もあったわ。休み時間、けんかしたときもあったわ。先生におこられた時もあったわ。せやけど、体育の時は頑張っていたで~。」

彼は、今スイミングに通っていること、学習塾にも行っていること。自分も野球がやりたいこと。しょうとらのチームは、冬の間もよく練習していたことなどいろいろな話をした。やさしい、ひとなつっこい少年だった。

また、彼の打撃の順番が回ってきた。詰まった内野ゴロだったが、俊足を生かして内野安打になった。そして、ファーストのベースの上で、彼は小さなガッツポーズして私に見せてくれた。

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