#20 スイートポテトボール
週末に、りこはおばあちゃんの家に行くことになった。りこは、おばあちゃんの家でスイートポテトボールをつくろうと思っていた。その前の水曜日の読書の時間に、図書館からおやつの本を借りてきた。本には簡単にできるお菓子として、レシピも添えてかかれていた。おばあちゃんの家に、さつまいもがあることも知っていた。
さつまいもをゆでて柔らかくしたあと、そのさつまいもをすりつぶした。まだ温かいうちに、あらかじめ、おばあちゃんと計った蜂蜜や、砂糖を入れて混ぜた。そのあと少し牛乳や小麦粉を入れて混ぜ合わせた。それを一口サイズに丸めて、冷めるのを待った。
りこは、おばあちゃんとお菓子をつくるほうが好きだ。もちろん、休みの時にママとお菓子を作るのも好きだが・・・・・。いつもと違って今日はりこがパティシエで、おばあちゃんが助手なのだ。「おばあちゃん、もう一枚お皿出して~。」「おばあちゃん、もう少し牛乳入れて~。」とてきぱき言っていた。
「できたで~~~。たべて~~~。どう?」私らが「おいしいな~」と言うと「そう~?」と冷静に言った。しかし後ろを向いたときに、小さなパティシエは、小さくガッツポーズをしていた。