#279 会える時に
大学のゼミ仲間から旅行案内のラインがきた。 5年前に九州に旅行したメンバーでの旅行の案内だった。
私たちは学部の中でもっとも単位が取得しやすいという先生のゼミに入っていた。もちろん、就職や大学院と関わりがある厳しい課題を課す先生ではなかった。その中でも私たちのグループは、運動部・文化部・アルバイトが大学の主たる活動と考えていたメンバーだった。
講義は試験の前には参加した。単位の取得は難しかった。出席が必須な英語と第二外国語(フランス語・ドイツ語)には苦労した。また、朝1限からの講義は避けていた。
私たちは、ゼミの懇親会で知り合った。単位を取得する試験の頃になると、情報交換をしたものだ。
私の学生時代は、校内には大学紛争の名残りがあった。単位取得とか講義に参加することを強く要求される風潮も、当時の私の知る範囲ではなかったように思う。
『大学で、専門的な学問を研修しなかった』ということには悔いが残っている。社会人になってから、自分の仕事に関わる研修や単位の取得に苦労したこともあった。しかし私の大学生活には楽しい思い出がたくさんあり、『あの時はあの時で』よかったと思っている。
とにかく、会える時に会いに行こうと思った。すぐに、『参加します』とラインで送信した。
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