年の瀬に落語を愉しむ『芝浜』
2019年12月31日
令和最初の年も本日で最後になりましたね。
先日会社の上司に誘われて、久々に落語を見てきてました!
初めて知ったのですが年の瀬といえば『芝浜』が有名らしいですね!
芝浜は大晦日を舞台にした夫婦の愛情を描く人情噺として有名だそうです。
また5代目三遊亭圓楽が生前最後に演じた演目としても有名だそうです。
舞台は大晦日。貧乏暮らしをしている魚屋の夫婦。
主人のうおかつは酒が大好きで長らく仕事に行かなくなってしまっていた。
女房が嫌がるうおかつを起こしてようやく魚河岸に行かせます。
寒い中、しぶしぶ出ていった男が河岸に着くと、女房は時間を間違えており、うおかつは時間をつぶすため芝浜で一服。
朝日を拝み海水で顔を洗うと、ふと海中に何か紐のようなものを見つける。
拾いあげてみると、それは汚い革の財布で、中を覗くと大金が。
慌てて家に持ち帰り、女房とふたりで勘定するとなんとその額、42両。
(550万円ほど)
うおかつは大金があるんだから働かなくたっていいんだと、
飲んで騒いで笑って寝てしまう。
しばらくして女房が、亭主を起こす。
「おまえさん、稼ぎに行っておくれ」
「昨日芝の浜で拾った金があるだろう」
「拾ってないし、仕事にも行ってないよ。そんな夢でも見たのかい」
なんと芝浜でお金を拾ったのは夢であり、夢心地のまま
うおかつは勘違いして友人たちとどんちゃん騒ぎして散財してしまったというのです。
「そうか、夢か。金を拾ったのが夢で、散財したのは本当ってことか。すまねえ。俺が悪かった。もう二度と酒は飲まねえ。勘弁してくれ」
うおかつはすっかり心を入れ替えて仕事に精を出します。
おかげで仕事は大盛況。二人は借金も返済し、生活も潤ってきました。
そして数年の月日がたった、大みそかの夜。
2人は除夜の鐘を聞きながら福茶を飲んでいます。もう昔のように借金取りを怖がることもない。穏やかな年の瀬です。
そこで女房がうおかつにとある真実を打ち明けるのです。
ここから物語はさらなる展開を迎えるのですが、続きが気になるかたはぜひ動画などからご覧ください!
落語を見て感じたのは
落語家の話し方って営業に通ずるものがあるとおもうんですよね。
例えば「マクラ」と言われる部分。
自分の身の回りで起きたことや、その時々の時事ネタをはさみつつ、話しのテーマになめらかに持っていく部分です。
商談の場でもアイスブレイクを行って場の緊張をほぐす事が重要となります。
かくいう私もアイスブレイクは得意ではないため、大変勉強になりました。
また今回いろいろあって落語家さんの高座を目の前で拝見することになったのですが、
顔色や表現の仕方がこと細やか感銘を受けました。
営業もパフォーマンスが重要で、いかに相手の心を揺さぶるかが勝負となっています。
相手の頭にどれほど映像をイメージさせるかも肝であり、
落語家さんの話し方身振り手振りがまさにそれだなと、
二時間の舞台で本当に多くのことが勉強になりました。
そんなこんなで2019年もあっという間の一年でしたね。
来年子年は年男24歳を迎えます。
皆様良いお年をお迎えくださいませ!