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「Re-BUSTER」のカルテ(クソカード医学会用資料39)

まえがき

 「Re-BUSTER」は第6期初期のパック『CRIMSON CRISIS』にて登場した速攻魔法カードで、【バスター・モード】のサポートカードの1つです。
 ……が、なんと登場以降一度も再録されていません。この時点ですべてを物語っている気もする。

 とはいえ登場当時は重めで扱いづらかった【バスター・モード】デッキですが、2019年に「サイキック・リフレクター」などが登場して扱いやすくなり、出張採用が主とは言えデッキポテンシャルは相当に上がっています。
 今ならこのカードも活かせるのでは? そろそろ再録する時期なのでは?
 そんないつかが訪れることを信じ、今のうちにこのカードの活用法を研究しておきたいと思います。

Re-BUSTERについて

 患者の性能は以下の通り。(出典:遊戯王デュエルモンスターズデータベース)

 いやコストと縛り多いなキミ
 つまるところ【/バスター】モンスター専用の蘇生カードなのですが、
・墓地の「バスター・モード」除外
・自分フィールドのモンスター全て破壊
・蘇生しても効果は無効
・蘇生後にリリースは不可(実質「スターダスト・ドラゴン/バスター」専用デメリット)
・蘇生後にフィールドから離れると除外
 ……と、『「死者蘇生」や「リビングデッドの呼び声」じゃダメなの???』という言葉がギリギリ口から漏れ出してしまいそうな効果をしています。

 「バスター・モード」は再利用することは少ないですし、そこは別にいいでしょう。
 しかし、自分のモンスター全破壊までやって効果無効の蘇生……。出す手間はかかるものの効果が強力というのが/バスターモンスターの強みなんですが……。
 ただの打点要員にしかならないので、使うなら速攻魔法なのを活かしバトルフェイズの追撃に使う形でしょうか。その後、リンクやシンクロの素材にする選択肢は一応ありますが……正直、/バスターモンスターが除去されないよう守る方向でデッキを組んだほうがいい気はしますね。

 ちなみにテキストからは分かりづらいですが、
・自分フィールドのモンスター全て破壊⇒1体でも破壊を免れると、蘇生が不可になる
・召喚条件を無視して~⇒蘇生制限はあるので、正規で召喚した/バスターモンスターしか蘇生できない
 という問題も抱えています。めんどくささの極みだな……。

 問題点をまとめると、
①コストや制限が多いので他の蘇生カードのほうが使い勝手がいい
②自分フィールドのモンスターはすべて破壊されないといけない
③/バスターモンスターを正規で召喚する必要がある
 となります。

 ③は「サイキック・リフレクター」からのいつもの動きをするのが最もラクで確実として、問題は①と②。
 上記の通り、速攻魔法であることを活かしそのターンのバトルフェイズでの蘇生⇒フィニッシャーとして使うことができれば、縛りもデメリットも気になりませんし、他の蘇生カードとも違う動きができます。
 問題は自分のモンスターの全破壊という点ですが、破壊耐性持ちが使えない以上、破壊をメリットにするテーマと組み合わせるしかないでしょう。

 まず考えたのはやはり【破械】。「邪神イレイザー」のときはお世話になりました。試しに使ってみたところ、「破械童子ラキア」「破械童子アルハ」の悪魔族しか出せなくなる縛りがめんどうで、また特にシンクロとも噛み合わせが良いわけではなく微妙でした。

 次に【炎王】。「バスター・モード」関連のサポートに「バスター・ビースト」「バスター・スナイパー」を採用するので、それらをサーチできる「炎舞-「天璣」」を共有できる【炎王】との相性は良いのではないかと期待しました。
 しかし【炎王】は展開力がない上、破壊された際の効果も補助的なものが多く、一気にフィニッシュまで持っていく爆発力に繋がりません。

 お次は【恐竜族】で考えましたが、恐竜族はバトルフェイズでなくメインフェイズにガンガン自分のカードを破壊して展開するタイプなので、「Re-BUSTER」による破壊は使って使えなくはないものの、あえて使う必要がないという微妙な感じになってしまいます。

 さて……となると選択肢は……。

Kozmo(リバスター版)

 遠い昔、はるか彼方の銀河系で……。
 【Kozmo】は『EXTRA PACK 2016』でカテゴリ化されたどっかで見たことがある気がするテーマで、上級・最上級モンスターは破壊されることで自らよりレベルの低いKozmoモンスターをリクルートできる効果を持ちます。
 破壊されても後続を呼べる上、打点も高めなので、「Re-BUSTER」との相性は上々です。

普通に強いなキミ

 また、下級Kozmoモンスターは全員がサイキック族……つまり「サイキック・リフレクター」と「緊急テレポート」を共有でき、「Kozmo-フェルブラン」にいたっては「ワン・フォー・ワン」も使用可能です。
 「バスター・モード」展開できる手札ならKozmoを、Kozmo展開できる手札なら「サイキック・リフレクター」をそれぞれリクルートできるので、単純な初動以上の働きが期待できます。

めちゃくちゃ見覚えある造形してる……なんだったか……

 【Kozmo】もバトルフェイズに連続リクルートを行いフィニッシュまで狙えるデッキなのでコンセプトも噛み合っています。また最上級モンスターが手札にかたまり事故りやすいという欠点も【/バスター】と同じなので、「軽量化」や「打ち出の小槌」でまとめてケアできます。

本来【Kozmo】は専用フィールド魔法で手札入れ替えする
しかしKozmoしか戻せないのでまさかのこいつを起用

 【Kozmo】を使うと決まれば/バスターモンスターの選択肢も決まってきますね。単純に強い「スターダスト・ドラゴン/バスター」に加え、攻撃後にすべてのモンスターを破壊する「レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター」、そしてその素材には特殊召喚モンスターをすべて破壊しダメージを与えられる「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト」が最適でしょう。

スペースオペラ的なKozmoと星屑の夢の共演
手間がかかる割りに耐性は一切なく死にやすい……
だから気に入った

 これが「Re-BUSTER」を中心に、壮大な宇宙スケールでリマスタリングされた新たなバスターデッキにして、あらたなKozmoデッキ、【Kozmo(リバスター版)】です。

相性のいいカード

 だいたいKozmo入ればなんとかなる。

・「復烙印」
 またビーステッド頼りかよ。【Kozmo】は闇属性と光属性しかおらず、自信の効果で除外されるため相性がいい。事故りやすいデッキなのでドロー手段は多いほうがいい。

・「Kozmo-フォアランナー」
 効果は回復なので地味。しかしレベル7なので、「サイキック・リフレクター」とスタダやレモンが出せる。リフレクターの蘇生効果が防がれたときに代用。

・「碧鋼の機竜」
 破壊されるとチューナーをサルベージできるレベル9シンクロ。「サイキック・リフレクター」の再利用だけでなく、効果無効も役立つ。

・「相剣大公-承影」
 ひと手間加えないと出せないものの、【Kozmo】との相性がえげつない。

・「No.100 ヌメロン・ドラゴン」
・「No.97 龍影神ドラッグラビオン」
 「バスター・モード」が罠なので基本は先行を取りたいものの、レベル8が出しやすいので後攻からでもワンキルができる。力こそパワー。

デッキ構築

 基本的には先行で「スターダスト・ドラゴン」、相手スタンバイフェイズで「スターダスト・ドラゴン/バスター」を構えたいところ。Kozmoモンスターを並べられればベスト。
 「バスター・ビースト」か「炎舞-「天璣」」を素引きできていれば、「サイキック・リフレクター」のサーチ先を「Re-BUSTER」にできるため、投入枚数は1枚でOK。その1枚でフィニッシュを狙う。
 欠点は手札誘発がだいたい刺さる点。特に「灰流うらら」で「サイキック・リフレクター」のリクルートや「バスター・モード」そのものを止められる。

 「増殖するG」と「墓穴の指名者」のみ足してシンクロフェスやランクマッチで回して見たところ、事故も相応にありましたが結構強い。「スターダスト・ドラゴン/バスター」がビーステッドの対象にならず、Kozmoの継戦能力もあってしぶとく粘れたのが大きいです。重症度は3。

実績。フォースとともにあらんことを。

あとがき

 思ったより「Re-BUSTER」の個性を上手く引き出せたんじゃないでしょうか。強力な/バスターモンスター達でも現代では割りと除去られるので、発動機会も案外ありますね。Kozmoも強いですし、結構お気に入りのデッキになりました。

 次は「轟雷機龍-サンダー・ドラゴン」だと思いますが、難航してます。
 「使って使えなくはない。でもテーマ内では居場所がない」タイプなのでかなり工夫が必要そう……。

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