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「ガーディアン・グラール」のカルテ(クソカード医学会用資料49)


まえがき

 先日、本家のクソカード待合室にて「ガーディアン・エルマ」が紹介され、それを見たとある学会員から治療報告書動画が投稿され、さらに他の学会員からサードオピニオン動画も投稿されました。
 それはいい。すごくいい。もっとみんな軽率に報告書上げろ……。
 ただ、問題というか見過ごせないコメントを数多く見かけました。

「ガーディアンはテーマ全員重症ww」⇐

 はぁああああああああああああああああああ???(ブチギレ)

 知ったふうな口利きやがって……てめえらガーディアンちゃんと使ったことあるのか???(※ここでのガーディアンはエルマ、ケースト、バオウ、トライス、シール、グラールの6体のみを指す)
 使った上で重症って言ってんのか??? お???
 ガーディアンをディスっていいのは、実際にガーディアンを使った者だけだ。
 確かにエルマはヤバい
 トライスもケーストもしんどかったし、バオウもすごい無理。
 しかし、ガーディアンには奴らがいる。
 「篝火」に対応している除去効果持ちのシール。
 そして我らがグラールさん。
 今回は治療ではなく、番外編として健康診断です。「ガーディアン・キマイラ」、よくて「ガーディアン・スライム」くらいしか使ったことのない世の凡百デュエリストどもに、真のガーディアンの力を、グラールさんの強さを知らしめるために筆を執りました。
 ガーディアンの名誉のため、いざ。

ガーディアン・グラールについて

 健康診断の対象は以下の通り。(出典:遊戯王デュエルモンスターズデータベース)

特徴だけ見るとク◯コダインっぽい

 これがグラールさんだ!
 効果をちゃんと読んだ人は意外と少ないんじゃなかろうか。
 まず攻撃力はガーディアン最強の2500。フェンリルを撲殺できます。
 地属性なので【春化精】にも対応し、恐竜族レベル5なので「化石調査」でサーチ可能です。
 そして上級モンスターなので召喚にはリリースが必要ですが「手札にこのカード1枚しかない場合、手札から特殊召喚する事ができる」という効果でカバー可能。おいおい、大昔のカードなのに自己特殊召喚効果とか意識高すぎだろ……。
 しかもこれ、発動しない効果なので突然出てきてフェンリルを撲殺できます。フェンリル殺すべし。慈悲はない。
 見ての通り、デメリットらしいデメリットは「重力の斧ーグラール」がなければ召喚・反転召喚・特殊召喚できないという点だけ。
 その斧はこんな性能。

地味に良い斧だ

 打点アップと、表示形式変更を制限する効果。攻撃力500アップは案外役立ちますし、表示形式変更の制限も地味に厄介です。バグースカ辺りと合わせるだけで、相手だけ起きられなくなるまさに重力のごとき力を発揮します。

 総じて、グラール本体もその斧も、派手でこそ無いもののシンプルに扱いやすい性能をしており、ガーディアン随一の優等生という評価は正当だとわかるでしょう。まあ他が微妙すぎるんだけども。
 ただ、やはり斧がないと場に出せず、特殊召喚できないときの上級モンスターゆえの重さは厄介です。
 手札を消費しないと特殊召喚できないという点は、手札誘発が必須の現代では大きな足かせになりますし。

 問題点をまとめると、
①ガーディアン共通の装備魔法問題
②上級モンスター
③手札誘発と相性が悪い
 となります。

 じゃあ弱いかというとそうでもなく、自身の手札を積極的に破壊する【恐竜族】や、上でも述べた【春化精】と相性がいいですし、妨害を手札誘発でなくモンスター効果や罠中心で行う恐竜族テーマ【ダイノルフィア】でも仕事ができます。
 他にも、グラールは発動する効果を持たないのでメタビなど「スキルドレイン」や「インスペクト・ボーダー」を使うデッキでも問題なく扱えますし、斧も「月鏡の盾」などと装備魔法サーチを共有しつつ表示形式制限で相手を縛るなどが可能です。

 ですが今回は一風変わった「ガーディアン・グラール」デッキをご紹介しましょう。

御庭番グラール

Wasshoi!

 ドーモ、ブッシュドクター=サン。【忍者】です。

 MDでストラクチャーデッキが追加された最新の【忍者】、その強力さは皆さんもご存知のことであろう。
 【忍者】デッキとグラール=サンのシナジーとしてはまず、【忍者】は手札からの特殊召喚やセットカードからの妨害を多用するので、グラール=サンの特殊召喚が狙いやすい点が挙げられます。
 加えて「機甲忍者アース」や、種族の違う忍者2体から特殊召喚できる「冑の忍者ー櫓丸」はグラール=サンと同じくレベル5なので、ランク5展開に繋がります。

手札でかさばっても火光などで出せるからご安心だ
除去効果は特殊召喚・リバースしたタイミングのみなので
素材にうってつけ
効果も役立つが、冥禪の効果でダイレクトアタック後にアーゼウスにしたりも
ランク5の貴重な制圧効果

 さらに、【忍者】は戦士族を多く含むので、イゾルデ=サンのリンク召喚⇒リナルド=サンのリクルートで斧を確保しやすいのも好相性。

このあと「スプライト・エルフ」にもつながる

 そして相手モンスターを裏守備表示にできる「若い忍者」や「月の書」と、表示形式変更を制限する「重力の斧ーグラール」とのコンボも強力です。裏守備にして動きを封じ、ひたすらダイレクトアタック。

発動条件のゆるさよ

 全体的に打点の足りない【忍者】において出しやすい2500打点というのも地味に心強い。
 ガーディアンだったグラール=サンがニンジャになった。つまりカラテにカラテをかけて100倍だ。わかるか? この算数が。
 【御庭番グラール】デッキです。

相性のいいカード

 磁翁・ニンジャは手札事故率が高まるので入れてない。グラール=サン1枚体制ならアリかも。

・「銃の忍者ー火光」
 自身も戦士族で、忍者を特殊召喚できる。イゾルデ要員。

・「完全態・グレート・インセクト」
 斧を装備した蜜・ニンジャ=サンで特殊召喚できる。やはりシンプルに強い。

・「迅雷の騎士ガイアドラグーン」
 ランク5に重なるランク7。貫通効果も活きるし、アーゼウスの素材を増やしたりもできる。竜騎士もロボットも男のロマンなので、マーケティング的にもこれは正解ですよ。

・「ヴァレルソード・ドラゴン」
 鉄土竜を持たせてニンジャになり、後攻ワンキルするカイジュウ・ニンジャクラン。後攻は如何にこいつを出してプレイヤーを殴るかのデッキになる。カラテだ。カラテなのだ。

デッキ構築

 先行はエクシーズ展開、後攻はリンク展開と意識すると回しやすい。
 「化石調査」は積極的に使わず、グラール=サンを特殊召喚できるタイミングまで保持したほうが事故らなくていい。2枚あれば1枚伏せてグラール=サンをサーチ⇒特殊召喚、2枚目を発動して2枚目のグラール=サンをサーチ⇒特殊召喚⇒エクシーズorリンクという流れが可能。

 使用感はどちらかというとグラール=サンをランク5にするよりは、鉄土竜を装備してニンジャにし、冥禪のダイレクトアタック効果でプレイヤーをスレイしに行くことが多かったですね。やはりノーカラテ、ノーニンジャ。
 趣味デッキとしてはかなり強く、忍者の手数の多さもあって手札誘発をあまり入れなくてもなんとかランクマでやれます。エクシーズ環境で裏守備が結構刺さりますし。ただやはり地力の差がしんどく、全体除去で一旦盤面を崩されると弱い。
 重症度は4ですね。

実績。

あとがき

 いかがであっただろうか。ニンジャとして生まれ変わったグラール=サンを、あなたも使いたくなってきたのではなかろうか。
 恐竜族要素を足して「忍法 超変化の術」や「究極進化薬」「究極伝導恐獣」を使うのも面白いかもしれないですね。【超越竜】なんかもシンクロを絡められるようになるのでアリかもです。(一方、恐竜族の忍者も一応いますが性能は微妙……)
 他のガーディアンよりクセが少ないので、装備カードの問題さえケアできれば案外いろんなデッキで使えるポテンシャルはあります。
 あなたも自分だけの「ガーディアン・グラール」デッキを見つけてランクマで暴れまわろう!
 というわけで今回の健康診断は終了。

 次回は記念すべき50回なので「壺魔人」ver3になります。
 また忙しくなりそうなので、三連休の間に書けるだけ書いておきたい。

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