【読書メモ】善人ほど悪い奴はいない
「善人ほど悪い奴はいない ニーチェの人間学」著:中島義道
善人とは弱者であるゆえに自分は善良であると思い込んでいる人のこと、言い換えれば、弱者であるゆえの「害悪」をまったく自覚しない人のことである。
弱者とは、自分の弱さを「正当化」し、自分の無知、無能力、不器用、不手際、魅力のなさに気が付いているのであるが、それをちょっとでも責める他人の視線に遭遇するや、その傲慢さを、見識のなさを、優しさのなさを、徹底的に責め立て、袋叩きにし、決して許さず、血祭りにあげる人のことである。