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学校の勉強は何の役に立つのか

はじめに

子どもの頃、親や先生から勉強しなさいと言われて「こんなの何のためになるんだよ」と考えたことはありませんか?

普通に生活するには何も困らないと考えて勉強をしなかった人、受験のために勉強した人、みんながやってるからとりあえずやった人などいろんな人がいるかと思います。子どもの頃は、多くの人が勉強に対するモチベーションはあまり高くなかったのではないでしょうか。

しかし大人になってみると、「もっと勉強しておけば良かった…」「学ぶことは楽しい」などと感じることもあるかと思います。若い人たちには同じような後悔をしてほしくないものです。

そこで僕が今まで生きた経験を基に、学校での勉強がどんな役に立つのか考察してみようと思います。まだまだ人生経験は浅いですが、それなりに参考になることはあるかと思いますので、勉強に対する考え方が変わる一助になってもらえれば幸いです。

勉強がいつ役に立つのか

普段の生活で役に立つことはあるでしょうか?役に立つかどうかは人それぞれだと思いますが、僕の中の結論はこれです。

勉強しなくても生きていけるが、したほうが可能性が広がる

テキトーに働いて食べて寝てみたいな生活をするだけなら正直必要ないかなと思います。四則演算ができなかったり会話できなかったりしても働くことはおそらく可能でしょう。
 しかし、勉強したことが役に立つ機会というのは結構あるものです。実際僕は何かに役立てているわけですが、それは大きく次の3つに分類できるかなと思っています。

1.問題解決
2.アナロジー
3.思考訓練

それぞれどういうことか見ていきましょう!

問題解決

これは一番理解しやすいのではないでしょうか。例えば、ロケットの開発について考えてみます。
 ロケットを宇宙に飛ばしたいと考えたときに、どのくらいのスピードで打ち上げればよいか燃料はどのくらい必要かなど、計算や調査が必要になるはずです。これには物理学や数学の知識が必要なのは簡単に理解できるはずです。ロケットではなくても、技術系の仕事をしている人であれば、理系教科が当たり前のように仕事の役に立っているかと思います。

ここだけ聞くと、「文系教科が仕事の役に立ったことはないし、理系教科なんて使う機会ない」みたいなことをいう人がいるかと思います。

確かに、国語や歴史の知識を使って問題解決する仕事は少なそうです。関ヶ原の戦いで徳川家康が天下を取ったことを何の役に立てれば良いのかなかなか想像つかないですよね。

しかし、勉強は必ずしも直接的に問題解決に役立つわけではないのです。では他にどんなことに役立っているのでしょうか。

アナロジー

「アナロジー」とは日本語に訳すと「類推」という意味です。まだ少しわかりにくいですね。もう少し噛み砕くと、「自分がすでに持っている知識と関連づけて、知らなかったことを理解する」ということです。
 例えば、ザボンという皮が厚くて柔らかい大型のグレープフルーツのようなフルーツがあるのですが、この説明は「皮」や「グレープフルーツ」を知っているからこそ理解できるかと思います。つまり、自分の知識を利用して新しい知識を手に入れたということになります。

このように、知識というのは新たな知識を手に入れることや、新たな概念を理解することに非常に役に立ちます。逆に言うと、知識がなければ知りたい情報を理解することができないのです。これは今の情報化社会においてはかなりの痛手ではないでしょうか。ググれば何でも情報が手に入るかもしれませんが、理解できなければ意味ないのです。知識がなければ調べることすらできない可能性もあります。

思考訓練

最後は思考訓練です。これは理解はできるけどホントかどうか怪しいと思う人もいるかもしれません。なかなか検証が難しいのでそう思っても仕方ないですね。

まずはここで言う「思考訓練」とは何を鍛えるための訓練なのか明確にしておきましょう。思考って具体的に何?ってことです。僕の考えでは以下の2つを想定しています。

1.論理的思考
2.抽象化のような高度な思考

論理的思考とは、ある事実を基に結論を組み立てたり仮説を立てたりする思考のことです。例えば、水を冷やせば凍る事実から油も冷やせば凍るだろうと考えるみたいな話です。
 抽象化とは、具体的事実から共通する要素をまとめあげることです。例えば、「計算問題を練習したらテストの成績が良かった」という経験から、「適切に訓練すればアウトプットが正確になる」という考えをするみたいな話です。

訓練することでこれらの能力が上がるのでしょうか?

多少は生まれつきで決まっている部分もありますが、トレーニング可能です。昔は脳は鍛えられないと考えられていましたが、今の脳科学では訓練することで脳が成長することがわかっています。

ではなぜ訓練すべきなのでしょうか?

思考する力というのは、良質な意思決定をするために必要だからです。例えば引越しをするとき、家賃や間取り、駅からの距離、コンビニが近いかなど様々な条件を比較検討して決めるかと思いますが、十分な思考ができなければ満足のいく決定ができないかと思います(なんとなくバルコニー付きがかっこいいと思ったけど結局使うことがほとんどなかったなど)。

普段の生活の中で訓練できないのでしょうか?

僕らは普段思考する力を節約して生活しています。思考するとき脳はたくさんのエネルギーを消費するので、必要なとき以外は深く思考しないようにプログラムされているというわけです。筋肉と同じで、トレーニングしないと脳は衰えていきます。なので意識的に訓練しなければ思考力は高められないのです。

毎日少しずつでも訓練するのと、ほとんど何も考えず生活するのとでは長期的に考えると大きな差が出そうですよね。筋トレを続けている人と何も運動しない人とでは見た目に大きな違いが出るように、脳にも大きな違いがでます。脳は直接見ることができないので違いがわかりにくいですが、人によって思考力は相当に違うものなのです。今からでも遅くないので、少しずつでも訓練することをオススメします。

最後に

いかがだったでしょうか。勉強について振り返ってみると思ってた以上の恩恵があるように思います。小学生にこの記事の内容を理解してもらうのは少々難しい気もしますが、良い大学に行くために勉強しなさいと言うよりは幾分マシかと思います。

ここで書いたこと以外にもいろいろなメリットがあるかと思っているので、それぞれの教科でどんなメリットがあるのか別の記事で書いてみようと思います。勉強する意味ないでしょーとか思うものについても正直に書いてみようと思うので、気になる方はフォローしてもらえると嬉しいです。

そして冒頭にも書きましたが、勉強が役に立つのは全員ではありません。普段の生活や仕事でほとんど頭を使わず、知的生産性を高めることに何の意味も見出せない人にとっては意味がないかもしれません。それはそれで別なことに注力すれば良いかと思います。この記事は勉強の有用性を考える記事であって、勉強を強要する記事ではないことをご理解ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。勉強に対する意義をいまいち見出せない人にとって少しでも参考になってもらえると幸いです。

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