キチキギス採用サーナイトexデッキ
こんにちは!kokiです。
Eレギュが落ちてもなおその強さを発揮し続けている《サーナイトex》。
E-Gレギュ時代は青天井打点を非ルールで叩き出すことで環境を支配していたデッキですが、今では「マシマシラ」や「ハバタクカミ」「ミミッキュ」といったさまざまな妨害要素と組み合わせて戦う、コントロール寄りのデッキになりつつありますよね。
今回は新しいアプローチの一つの形として「キチキギス」をご紹介したいと思います。
本案は変幻の仮面発売時あたりから、茨城県のプレイヤーである ひびくん と調整をしていました。
彼が先日開催された茨城CSで、予選4-2+サブトナメ3-0優勝し、そのポストへの反響もすごかったため、一緒にnoteで解説をしよう!となった次第です。
キチキギスの特徴
アドレナフェロモン
なんといっても特性「アドレナフェロモン」が特徴的です。
条件を満たせば、そのダメージを受けないという攻撃の無力化特性を持っています。
超強力なACESPEC「レガシーエネルギー」は取られるサイドを-1にしてくれるエネルギーですが、コイントスが成功したときのリターンはこのレガシーエネルギーよりも大きいです。
1/2の期待値で、勝敗を決定づけるほどの効果を発揮します。
エナジーフェザー
ワザ「エナジーフェザー」にも着目をしたいです。
E-Gレギュ時代に大活躍していた「ブレインウェーブ」に似たワザです。
素点の60ダメージ有無や保有HP(つけることのできるエネルギー数)に差はあるものの、非ルールのたねポケモンとしてロマンを感じさせてくれるワザになっています。
キチキギス自体はHPが120のため、サーナイトexの特性「サイコエンブレイス」では5エネルギーを補給することができ、150ダメージを出すことができます。
ここだけ見ると打点としてはフワンテ等よりも物足りなく見えますが、《サーナイトex》にはHP回復のギミックがいくつかあります。HP回復ギミックをうまく活用することで、キチキギスに補給可能なエネルギー数を増やして打点を稼いでいきます。
HP回復ギミック①
現在の《サーナイトex》のエースであるマシマシラです。
特性「アドレナブレイン」をつかい、キチキギスにのったダメカン3個を相手バトルポケモンにのせ替えることで、90ダメージ分を生み出すことができます。
HP回復ギミック②
E-Gレギュ時代から今もなお狙撃兼回復要因として活躍しているクレセリアです。E-Gレギュ時代のように、事前にキチキギスに「サイコエンブレイス」でエネルギーを補給してのったダメカンを、「ムーンライトリーバス」で取り除くことによって、キチキギスが攻撃する番に+30として備えておける役割を持っています。
環境から「ステラヴェール」のジラーチが完全に抜けているので、そもそもクレセリア自体もかなり刺さりが良いです。
HP回復ギミック③
昔懐かし「月明かりの丘」です。
E-Gレギュ環境の時は1枚で5役を果たせる人気のカードでしたが、最近ではかなり見かけなくなたスタジアムだと思います。
しかしながら「エナジーフェザー」が「ブレインウェーブ」と同じ設計をしたワザのため、キチキギスとの相性は良いです。
手札の基本超エネルギーをトラッシュしながら、盤面のダメカンを取り除いてくれるので、エネルギーの枚数によってダメージが上がり続けるワザとの相性の良さは健在です。
「エナジーフェザー」のダメージ計算
「サイコエンブレイス」でキチキギスに5エネ加速。残HP20
「月明かりの丘」を使いHPを30回復。残HP50
「アドレナブレイン」を使い、ダメカン3個を相手に。残HP80
「サイコエンブレイス」でキチキギスに3エネ加速。残HP20
これでキチキギスに8エネがつき、240ダメージが出せます。
手貼り権があれば270。
アドレナブレイン1回分を相手バトル場に乗せると300。
アドレナブレイン2回分で最大390まで見据えることができます。
このように、キチキギス単体だと150ダメージまでしか見ることができませんが、《サーナイトex》に豊富な回復ギミックを活用することで、全てのポケモンを一撃できぜつさせることができるほどの火力が期待できます。
キチキギス採用のメリット
特性「アドレナフェロモン」により場持ちがいいので、《サーナイトex》にありがちな初動の遅れをカバーできる
ワザがダメカン参照ではないため、マシマシラとの相性◎
HP120あるため「カースドボム」「ファントムダイブ」などで2面取りされにくい
キチキギスが場に残る番が増えるほど、エネルギーが増え打点が上がるため、相手は無視をできない(=サーナイトexやマシマシラを守ることができる)
フワンテとの比較
フワンテ
「勇気のおまもり」+「アドレナブレイン」で、330を簡単に出せる
「なかよしポフィン」対応
2面取りを狙われやすい(カースドボム・ファントムダイブ・ロストスイーパー・ロストマイン等)
VS非ルールにおいて出番が少ない(主にロストゾーン軸対面)
必要エネルギー枚数は最大6枚
キチキギス
280以上のダメージは少し出しづらい
「なかよしポフィン」は非対応
相手に50%or裏呼びを強制できるので、動きを制限しやすい
どの対面でも使える
必要エネルギー枚数が最大9枚(悪エネ込み)
サンプルレシピ
キチキギス
本デッキのアタッカー。先述の通りエネルギーを溜めて高打点を狙えますが、中打点+1/2でのノーダメージを通すだけでも大きい役割を果たします。
マシマシラ
回復要員①
リザやドラゴ等の対面で、サイコトリップで1ターン+90点を稼ぐorいれかえリソースを割かせる動きも強いです。
「アドレナフェロモン」のおかげで1ターンの時間稼ぎの価値が高まっています。
ハバタクカミ
本デッキのサブアタッカー兼妨害枠。
相手を妨害しながら後ろに10点*2を飛ばせるのが偉いです。
おかげで280ラインや320ラインが視野に入ります。
後述するデヴォリューションとの相性も当然◯。
クレセリア
回復要員②兼ベンチ狙撃枠
サケブシッポが入っていないため、ミラーのキルリアや《ドラパルトex》のドロンチなどのシステムポケモンを落としながら、キチキギスにエネを溜めるのが役割です。
かがやくゲッコウガ
このデッキのシステム要員です。
早めに基本超エネルギーをトラッシュに多く落としたいこともあり、加えてドローソースにもなるかがやくゲッコウガは評価が高いです。
スイレンのお世話
基本悪エネルギーとキチキギスorマシマシラをあわせて即座に回収できる優秀なサポートです。ついでに基本超エネルギーを回収すれば「かくしふだ」で2ドローを進めることができます。
各対面の戦い方
リザードンex
① 1-3-2
マシマシラやキチキギスを駆使して、「デヴォリューション」で相手のアタッカー全消しを狙うプランです。相手に「カウンターキャッチャー」を使わせない状態を維持しながら、「アンフェアスタンプ」+「デヴォリューション」で、盤面崩壊を目指します。最後の2枚を「かじばのいっぱつ」で取る場面もあるため、その場合は相手の残りサイドを1枚にさせる工夫も必要になります(=「フトゥーのシナリオ」の活用)。
② 2-2-2
ロトムV・ピジョットex・キチキギスex・リザードンexなどを取っていくプランです。このプランは「カウンターキャッチャー」「ボスの指令」の必要回数が多く、相手の「崩れたスタジアム」や「フトゥーのシナリオ」で狂わされることもあるため、あまり積極的には狙いません。初動が遅れてしまい、上記のデヴォプランが取れない時に使います。
レジドラゴVSTAR
2-2-2
レジドラゴVSTAR・オーガポンex・キチキギスexなどサイド2のポケモンをひたすら倒していくプランです。レジドラゴVSTARは一撃できぜつさせることができなくても、220ダメージを与えて「デヴォリューション」すればきぜつさせることができるため、この対面の必要火力は最大220でOKです。もちろんキチキギスの高打点を活かして280ダメージを早期に出すことができるとさらに早いです。回収サイクロン・ボタンがあるので、たねex・Vは一撃できぜつしないといけません。
ドラパルトex
1-3-2
リザードンex対面とほぼ同じです。ただ、「ファントムダイブ」による2面取りが重いため、キチキギスのHPはなるべく90以上にしておきたいです(ルチャブル+かがやくフーディン)。また、ドラパルトex側もこちらが出した「月明かりの丘」を使うことができるため、ドラパルトexには150以上のダメージを与えておきたいです。
タケルライコex
2-2-2
戦いかたはvsレジドラゴVSTARと同じで、サイド2枚のポケモンをひたすら倒していきます。しかも相手側にベンチ狙撃やダメカンばら撒きがないため、キチキギスが非常に有効に使えます。初動が多少遅れてもいいので、タケルライコexをしっかりと一撃できぜつさせることができるよう、準備を行なってから殴りだしても全然間に合います。
ルギアVSTAR
1-2-2-1
相手にサイドを取られた後、手札干渉(主にアンフェア)を絡めながら、「カウンターキャッチャー」等でアーケオスを倒します。
後はエネルギーがついているチラチーノや、テツノカイナexをしっかりと処理していけばOKです。
アーケオスを倒した後の盤面にテツノカイナexがいない場合は、2体目のアーケオスを取りに行きます。
「アドレナブレイン」×2 + 「ムーンライトリバース」でもアーケオスが取れるのでギフトエネルギーを無視することができます。
ルギアVSTARに対しても、「アドレナブレイン」+「ミラクルフォース」、次の番に「アドレナブレイン」×2で、ギフトエネルギーを無視しながら倒せたりできるので、マシマシラがとにかく重要な対面です。
サーナイトex
1-1-1-1-1-1
ひたすら相手のマシマシラを取りに行きます。こちらはキチキギスで殴りながら、「アドレナブレイン」を絡めた2面取りを積極的に狙っていきます。相手がサーナイトexで殴ってきたら、裏呼びを行うか、クレセリアでのベンチ狙撃を狙っていきましょう。
サーナイトexに80ダメージを与えて「デヴォリューション」、もしくはキチキギスで2パンのプランもありますが、「フトゥーのシナリオ」を挟まれると相当きついため、このプランは手札干渉と共に狙いたいプランになります。
基本悪エネルギーをつけるタイミング
キチキギスにつける場合
キチキギスがこの番に「エナジーフェザー」をつかうとき。
ワザを使わない番で、キチキギスがバトル場にいるとき。
マシマシラが盤面にいないとき。
マシマシラにつける場合
キチキギスが「エナジーフェザー」をつかうけど、マシマシラがいれば「アドレナブレイン」を絡めてワンパン出来たり、返しの番で2面取りされなくなる盤面が作れるとき。
キチキギス以外で攻撃をするとき。
キチキギスがバトル場にいないとき。
最後に
お読みいただきありがとうございました!!
環境によってアタッカーの変わる《サーナイトex》ですが、新しいアプローチの一つとして、ぜひキチキギスを試してみてください!
記事に関する質問・ご要望などありましたら、koki もしくは ひび のDMまでご連絡ください!