駅ピアノと父の日
今年の父の日ももうすぐだ。
ふるさとに帰ると、父が撮り溜めたテレビ番組をみんなで観る。
父の大好きなプログラムに、『駅ピアノ』がある。
世界の、そして日本のまちのどこかのピアノに訪れ、演奏を楽しむ人たちがいる。
弾いている人の人となりや、ピアノとの向き合い方が、演奏中のテロップからも醸し出される。
どこからか自然に人が足を止めて、聴き入っていく。
音がふぅっと消えたあと、拍手の音が聞こえる。
何かが生まれたような、ピアノの音が音楽と、音楽のある風景とを作っている。
大好きな叔母が住んでいたまちには、駅にピアノがある。
私は、人生で初めて駅ピアノに触れてみた。
曲は、「365日の紙飛行機」
つっかえながらも弾き終えたあと、小さな女の子とお母さんが手を叩いてくれた。
弾き方を知らなくても
いつのまにか ピアノで歌えるように …
なれたら いいな。