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暗殺教室から見る作者の内情とアウトプットされる表現について 日記

黄色くてデカい丸が起立の合図で暗殺の授業を始める漫画を久しぶりに読み返した

ああいう漫画を読むとやっぱ自分は漫画家になりたいなーって思うし、今自分に身近な道としてあるアーティストとして活動するのもいいなって思うけどやっぱりどこかやらされて行ってる感じが拭えない。

これが私の見えている景色です!私の感情です!って表現するのは得意だけど、私がやってる表現はただの抗いでしかないような気もするし、なんだろうなー まだうまく言語化出来ない。今日のもにゃもにゃ

 でも一つだけ確かに言えるのはアートでも漫画でもなんでもそうだけど

「一個人の私情によって作られた自己処理的な、ストレス発散でしかない作品は、見る人に不快感を与える」

っていう 最近の気付き です

要するにオナニーみたいな作品っていうか私小説的っていうか同人誌的っていうか。

(その同人誌にも勿論誰かにとっては気持ちいいに繋がるものもあるけど!リョナでもなんでも)

例えば時々題材として挙げられるいじめものって、作者側にいじめられてた側の人が多いからかもしれないけどいかにもいじめる側やその内容に私情的不快感が込められてる気がする……。作者側の歪められた視点がいじめっ子をぐにゃぐにゃにしてるというかなんというか。

 勿論自戒込です。私の視点歪みまくってるから反省しかない…

「俺はあいつにあんな事をされた、だから復讐してやる、それが正当な形であろうと歪であろうと!」

という気持ちで作られたものってなーんか内向きだし見てて嫌な感じになる。(いやマジで私もこれよくやらかすから完全に棚上げで物言ってる。ハラキリ)

具体例で出すと、

「失恋して苦しいから世界に対して俺の中の悔しさも絶望も作品に叩きつけてやるぜー!これで誰が傷つこうが知ったことか!はっはっは!死ね!」

みたいな。いやこれ先月の私の話ですけど。不特定多数が傷つく様な事を無責任にやっちゃいかんですよ、マジで。本当に。

話それました。

「え、なに?漫画によくあるじゃんそういう展開」って思うかもしれないんだけど、

多分それが「主人公の自主的な感情なのか作者側の私情か」によって愉快、不愉快が決まる気がするのよね。

見る人達は「ああ、主人公はこんな事された。そりゃこんなに怒るわけだ。わかるわかる。よーしやっつけちまえ!」ってなりたいわけさ。でも

「え、主人公こんな性格じゃなくない?なんかこれ作者の私情混じってない?ヤナカンジ。」ってなる。

読む人は皆その作品に集中したいのに、急に知らん人間(作者)の知らん感情盛り込まれるワケだから無意識に跳ね除けちゃうんだろうなーと。

その不特定多数に突き付けた刃は誰が処理するんですか?それで傷ついた誰かを誰が助けるんですか?仮にそれが仕事だとしたらどうするんですか?責任は誰のものなんですか?あなたは背負ってくれないんですか?というね、多分仕事だったらなんにでも通ずる必要な価値観なんだろうなと思った。


ただ、それって作者の事を否定したい訳じゃなくて、作品を読みたいがためにそうなっちゃうだけだから作者が嫌なわけではないんだよねっていう弁護。その作者の鬱屈は自分で処理してくれやと。読んでる俺たちにまで不快感を無闇にばら撒かないでくれやと。

その点でいうと暗殺教室すげー!!って改めて思い返した。すげえ…すげえ…どの立場でモノ言ってんだって感じだけど生ゴミの立場から拝み倒してる、滅茶苦茶暗殺教室に救われてる。ありがとうございます先生…。殺せんせーみたいな先生に指導されたかったなあ

いや暗殺教室にも若干私情的な憤怒や鬱の表現(悪役の表情?)みたいなのあるけど、その汚物をバケツでひっくり返したとしてもちゃーんと風呂敷で覆って綺麗にまとめられてるというか、滅茶苦茶スッキリする。「悪役にも悪役なりの事情があって、個の人間として生きている」んだなーって思うし、作品自体にれっきとした責任感がある。凄いなあ。

その責任感っていうのは読者側に与えたあらゆる感情(快も不快も)を最後までしっかりと包んでいくっていうか、放置させないというか、ぶん投げて終わりにさせてくれない。安心感がある。


例えば主人公の渚のママの話とか私にとっては印象的で。私の母親もあのママの様な過保護で過干渉な人間で、読んでてあーあーわかるわかる、毒親ってこんな感じよねって思ってた。

渚のママこえーって思ってたけど、ちゃんと作者はその渚のママがしでかしたことも、ママによって歪められた渚の事も、結果として、形として見えるように残して責任を取った。だから不快感がない。

(ここでいう責任は渚が実際にせんせーを殺す使命を果たしたりとか親を説得させたりとか、親もそれで納得して和解してひとつの結果として締めくくったという形)

そう考えながら読むと作者の松井優征先生は極めて素晴らしく理知的で先導的で強かで私からすると尊敬しかなくて頭が上がらない方だなあって感じる…私もこうなりてえなあ  というぼやき 頑張ろうね…

夢を与えさせて頂いてありがとうございます松井優征先生…。今日の日記でした。



ただ、その不快感をわざと利用して読者をすっきりさせるというか、たまに読者が苦しみたい時とかあるじゃないですか。バッドエンド好きな人とか。私そうだけど。

そういう人に向けた作品もあるから一理に良いという訳ではないという事を記しておきます。ウシジマくんとかね。ミスミソウとかね。

あとミステリー小説の殺人行動とかはこの私情がうまく利用できるから一概に批判するものではないねという一言だけ添えて終わりたいと思います。読んでくれた方ありがとう。

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