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日記 0723〜0730
0723
指が忙しい。仕事が終わったかと思ったら、二人や三人へとラインやメールを同時に考えたり送ったりして、指も目も休まっていない。しかし、その程度の忙しさ。本当は、なんだって、全部、やらなくたっていい。退勤した電車は、2駅目で花火大会帰りの浴衣に溢れかえった。かき分けて、降りる。スーパーで同居人と待ち合わせる。道中の中華料理店には、寂しそうに座る女がいる。
冷やし塩ラーメン、料理人は同居が上手だ。
0724
この1週間は、意図的な頑張りどころとしている。自己研鑽的なことをしていると思う。20:38、待った電車に乗り込む。顔周り、唇の上や顎や頬、撫ぜると砂漠のように崩れる。仕事だって、研究だって発表だって、約束もやらなくていいこと、と言い聞かせながら。
帰宅、豚ひき肉炒め、中華卵スープを同居人が作っている。ご飯を炊く、洗濯物を干す、洗う、また干す、ご飯を取り分ける。ベテラン中学生の文学観を聞いて、解釈を話し合う。
0725
22:04、帰路をホームで待つ。明日を休みということを決心した、そのための時間。ひとつひとつをやりきっているような気持ちであり、人のためであり、それは自分のためである。昨日のベテラン中学生で言う、私の文学は、今のところ偽善で成り立っている。少しばかり擦り減るところに、身をおいている。
居残り仲間の後輩Aさんが、私より先に上がっていく時に挨拶をしてくれる。症例発表のための居残りなんですと言うと、暫くしてチョコレート菓子を持って戻って来る。食べ物と気持ちでしか応援できないですが、と言葉を添えてくれるので、誠に優しい子だと感じ入る。
道端の鏡の、大きな影をくぐる。夕飯と言うか、夜食を買って帰る。お湯を入れて3分でできるやつで、半週末を迎える。安い酒で一人で踊って、同居人に呆れられている。
0726
忍たま乱太郎を観まくる。教会への寄稿を少し進める。朝はジャムトースト、昼はトマトチーズ塩ラーメン、夜は野菜豚ひきのカレー炒め(キーマ風)、デザートにもなか、薄いナッツのクッキーらを半分にした。
0727
船で移動した先に、かつて他の夢で行ったことのある、服屋の中の本屋の中のカレー屋にいる。大学軽音部の仲間たち数人と来ている。やる気のない呼び声に入った2軒目のお茶屋に入るが、コマーシャルしかないような怪しげなメニューであり、早く出たい他の4人は早々に決めていたが、私の探求心で決定をひたすらに待たせた。茶が出てくるまでの間に、他の3人は安全なところに逃げたよう。残った私とMは、荷物を持って、3人へと追いつこうとする。コンテナを登り切ったり、海や花畑を越えるうちに、波にさらわれそうになったりする夢。
午前を働き、午後は赤坂で研修を受ける。終わった後、居酒屋やカラオケでひたすらに楽しむことをして、23:49皆と解散したホーム、末端の感覚が危うくもある。帰る。他愛もない職場の話で、あまり話したことのない人にも花が咲こうとしている。
0728
目が覚めたら、ソファに横になっていて、覚えのない布団が掛かっている。昼前ほどに、納豆めかぶ卵かけご飯。昼過ぎに外出する。気温が最も高くなる時間になっている。東京、銀座のあたりで同居人の目当ての眼鏡屋へ行く。元々買っていたフレームは度なしレンズだったのを、度ありレンズに変えたいところと言うと、5万円からですと言われ、考えますと言って引き返した。ゴディバでチョコレートドリンクを片手に、あちこちへと歩き、ワイン屋でお酒を買う。帰りの頃、暑さや怠さでへとへとなところに現れた一風堂に、するすると吸い込まれた。白丸、卵の一杯に、小玉の替玉をして食べ抜いた。初めて食べたので、実に感動した。最寄りのドラッグストアで、日用品を買っただけで、溜まっていた4000円分ほどのポイントを使い切る。家に帰り、長い時間をかけて休む。風呂にして、鉄観音と昨日のお土産のおやつを食べる。同居人は、手遊びをしたり、部屋に戻ったら最近はいつも忍たま乱太郎を観ている。私も例に漏れず、最近はスマホを眺めている。仕事はよく頑張っているが、生活ではもっと、日記や原稿、手紙などに手を付けたいと思っているのに。夢に出た友人Cと、ラジオをしたいとかと話していたので、その想像をしたり。
手紙を書き終える。コンクールジェルを買ってみたので、歯を磨く。唇が荒れているのでメンソレータムの上にリップバームを塗る。夜は部屋が冷たい。
0729
朝、最寄り駅までの保育園に、大きなスイカを抱えた男が入っていく。喜ばしい歓迎を受けるのだろう。
19:47、ホームであと数分待つ。1日ずつ、やるべきことを立て、終え、また明日に向けて立てる。生活みたいな仕事である。粉ものが食べたい。先週に比べたら力は抜いて、しかし締切があると思うと何でも止まってはならない気がして、張り詰めている。家では何もしないようにしながら、でも、家でも何かしたいといつも考える。今毛糸がどこにあるかも覚えていない。少し前に模様が変わったから。パキラの土も乾いているだろう。生活は進んでいくのに、何かを置いてけぼりにしていたことに気が付くと、あなたも生活の1つだよと、宥めたくなる。許してほしいと思う。パキラも、毛糸も、何も言わないだろう。私は生活に全てを預けていて、生活は私の全てを受け入れている。
タイムラインに横浜中華街の門が現れる。これを見かける度に、同じ場所で同じものの写真を撮った私が、背後の花壇に気付かずに後ろに向かって転げ、花壇の角に身体を打ち付けたことを思い出して、痛々しい気持ちになる。干からびたエイの裏側みたいなものである。
いつも喜ぶこと、絶えず祈ること、どんなことにも感謝すること。
豚肉野菜沢山うどん、玉ねぎしめじ味噌汁。
0730
電車が空いている時、座る位置を間違えないこと。通勤途中の路上で、横になっている人がいた。多分、今日一日はこの人のことを考える。
19:43、帰路の電車。この画面を開いてから、あの人のことを思い出した。薄情なものだ。誰か、あの人を救ったのだろうか。いずれ、私はあそこに倒れ伏して、朝になったら、私が通り過ぎる。横になっていたところには、何もない。悲しい気持ちになる。突然、雨が降ってくる。あの人には降られなかっただろう。慰めか、罪悪か、理由にもならないものの代わりにてみるが、一体何になるというのだろう。
ライスペーパーとしめじとネギの牛出汁スープ、豚こまキャベツ玉ねぎのネギ塩たれ丼。
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