今最新の情報でも5年後には確実に古くなる。
常識と非常識
私自身が中学生のころ、ある先生に言われた言葉が今でも心に残っています。
「道徳は変わることはないが、常識は状況によって変わる。」
「元気に大きな声で挨拶をしよう!」と日頃から教わっていても、シーンと静まり返っているカフェで偶然あった人に、グラウンドと同じボリュームで挨拶したとしたら途端に変な人認定をされてしまいます。
体罰が容認されていた時代から、選手もコーチも幸せになれるようなスポーツ現場を目指す指針を観時代へと変わって行こうとしています。
このように、かつては最新だったことや、また常識だったことも状況や時代の移り変わりと共に変わっていくということを日頃から心に留めて生活するようにしています。
歴史の変遷を辿ると
先日、大学院の授業でハンドボールの歴史について学びました。
1896年ごろから生まれたハンドボールはもともと11人制で、60年代には完全に7人制に移行したと言われています。
その後、世界を牽引したのは創造性と対人スキルに優れた国で、その戦術を打ち崩すために次々と新しい戦術が開発されていきました。
すると全体の中で際立つ「個」の存在が状況を打開するためには必要になってきて、その「個」を抑えるためにグループ戦術が発達していきます。
現在に至ってはチームとしての緩やかな約束事の中で「個」の技術力、創造性、突破力がアクセントになるようなゲームが展開されています。
このようにハンドボールは歴史を追うごとに常に新しい戦術が生まれては淘汰される。そのようにして渦巻状に発展していくと学びました。
その授業の最後に先生から
「こうじゅはデンマークから帰ってきたばかりで最新の情報を持っていると思うけど、5年経ったらそのハンドボールはもう古いで。」
ハッとさせられる一言でした。
5年後、10年後にはもうすでに古い
今現在の情報から作り上げられた価値観のまま5年、10年、ハンドボールを続ければ、最新のアンテナを持つ人からすれば一時代に留まっていることになります。
すでに、僕が持っているハンドボール観よりさらに広いところ、先のところを見ながらプレーしている選手は山ほどいるし、そうしてハンドボールに関わっているコーチ、関係者の方はも山ほどいます。
そういった人たちとはどう関わって行くときに僕はその人たちとどんな協力をしていけるのだろう。と思いました。
答えは、
日々自分の力不足、知識不足を恐れながら、持てうる情熱の全てを持って関わる姿勢を貫くこと。
それ以外ないと思います。
どんなことでも間違いではないし、正解でもない。
しかし現状に満足することなく周りの人と関わっていきながらお互いに成長していけるような関係を築くことが出来たらいいなと思います。
今日はこの辺で。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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スポーツイベントハンドボール12月号で新連載がスタートします。お題は「見て、聞いて、プレーして感じたデンマークのハンドボール文化」です。現地の様子を出来るだけリアルに書いた内容になっています。11月20日から発売されているので、ぜひお手にとっていただけたら幸いです。
本日もお疲れ様でした!
筑波大男子ハンドボール部 森永 浩壽