大切な選手のトレーニングを考える。それは重大な責任。
最近の悩み:自分が作るトレーニングに納得がいかない。
つい最近、トレーニングを考える際の悩みをTwitterで漏らしました。
トレーニングを組むにあたっていろんな条件を付けつつ、それに対応させていくようなメニューをよく考えます。
その中で身につけさせたい課題をストーリーのように繋げて、ゲームにある状況をイメージできるような感じです。
あくまで理想なのでこの通りにできる日は稀ですが、藤本先生やヘッドコーチの福田さんにもアドバイスを頂きながら一部のトレーニングを任せてもらっています。
トレーニングを進めていくことに必死で、抑えて欲しいポイントを見切れなかったり、選手がどういう意図でプレーしているのか汲みきれなかったりなど。
あらかじめ、どういう反応やどういうプレーになるのかを先回りして突っ込めるようにしておきたいと思う最近です。
難易度調節について。
トレーニングにおける難易度は、選手たちの課題達成へのモチベーションを左右します。具体的には、達成感や挑戦する気持ちです。
2ポイントからのシュートなど、簡単すぎるとすぐに飽きてしまいます。逆に複雑にしすぎるとモチベーションが下がります。
メニュー自体の難易度と、1回のトレーニングセッションを通しての難易度はいつも気を付けているポイントです。
しかし、大学には4学年分の選手がいるので難易度調節が難しくなります。
難易度を下げて精度を上げる。
その日はリーグ4戦目が終わった次の週。
3週間後にある順位決定戦はまだ少し先で、レギュラーメンバーとして戦術を詰めるためより、チームの今後を考えて基本的なポイントに立ち返ろうと思っていました。
そこで、数的優位をいかにシンプルに攻めるか、そこでフィニッシュをしっかり決め切れるかというトレーニングセッションを組むことにしました。
シュートチャンスは多く生まれましたが、そこでシュートを決め切れるかは別問題で、選手たちは微妙なパスタイミングのズレやディフェンスからのプレッシャーに適応しながらシュートを決めきる体勢を整える必要があります。
よく大会で見かける「なんで6mからのシュートなのに外すの!」という場面。これらのほとんどはなるべくしてなっていることが多いです。一連の動作を自動化できているかどうか、スムーズに淀みなく動けている選手は必然的に決定率は上がります。
少し脱線してしまいましたが、攻撃が数的有利の場合、ある程度の範囲を与えれば、プレーはとてもシンプルなものになります。
ある選手にとっては難しい、ある選手にとっては簡単。
シンプルな判断のもとに出されるアシストパス、ある程度角度の広いサイドシュートや少しのプレッシャー下で打つポストシュート、ミドルシュート。
4学年分いる選手の中でこれらのプレーが「簡単だ」と思える選手と「難しい」と思う選手がいます。
佐藤陽太くんみたいに、すでにそういった状況に適応している選手は少し物足りなさそうにプレーしているのがわかったし、下級生の何人かはノーマークに手こずりながら、また判断ミスをしながらトレーニングを続けていました。
陽太本人には「まだ試合までは時間があるから、今週は簡単だけどしっかりシュート決めきるってところにフォーカスするからね。」このように伝えた気がします。
大事な選手のトレーニングを考える。それは重大な責任。
今回は最近の個人的な悩みから、トレーニングを具体的にどのように組んでいるか、実際にあった出来事をもとに綴ってみました。
正直、選手の人数が30人を超えてくると、トレーニングのマネジメントが難しくなります。半面の練習を両側でやると両側を十分見ることは不可能です。
それに、GKのコーディネーションも見たいけどコートプレーヤーのトレーニング運営に必死になっている今は到底手が回らない状態です。
しかし、藤本先生や福田さん、加藤くんなどコーチ陣が充実しているおかげでトレーニングを回すことができています。
ハンドボールという競技を選んでくれて、筑波大学ハンドボール部というチームに入ってくれた大切な選手たちの、ある意味将来を預かっているという自覚を忘れずにこれからも尽力していきたいです。
今日はこれくらいで!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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本日もお疲れ様でした!
筑波大男子ハンドボール部 森永 浩壽