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まいにち生き方編集
世界を変えてやるとは言わないまでも、大きいことやエモいことを言ってやろう、みたいな気持ちをちょっと前までは持っていた気がする。
生き方の編集ということについても、「人生の美しさを伝えるんだ!」と鼻息荒く言っていた。それを若さというならば、僕は若かったのだ。
けれどさいきんは、「人生の美しさを伝えるんだ!」ということに、すこしのしらじらしさがあるというか。嘘とは言わないまでも、「まぁ、肩の力を抜いたらどうだい」と自分に言いたくなる気持ちがある。
むしろ、なにげないことのなかに「生き方の編集」はある気がしてるのだ。
たとえば、駅まで歩くときにいつもと違う道を選んでみる。
いつもと違うピアスを選んでみる。
朝食べているものをヨーグルトからバナナに変えてみる。
これらも「生き方の編集」だな、と。
編集とは異なる要素の掛け合わせで新しい意味や価値をうみだすことだ。だから、日常というミキサーにいつもと違う要素を投げ込んで、新しい発見というジュースを味わうことは、「生き方の編集」といって差し支えないと思う。
ちがう言葉でいうならば、日常のなかにいつもとちがう要素を投げ込むことで、これまでの延長線上にはなかった人生の物語の秒針がカチッ、カチッと動き出す。もうあなたの人生はこれまでのものではいられない。
って、またエモいっぽいことを言いたくなる自分が出てきてしまったよ。おじさんの自分と中二の自分がせめぎ合う午前4時である。
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