ヘッドバンキング始まりました
金曜朝0605松戸駅
通勤の方々が登りの電車を待つ
一人の若い女性が電柱にもたれている。ときにうずくまり、時に立ち。明らかに正常ではない。
僕は心配になり声をかける。
「大丈夫で」食い気味に彼女は「大丈夫です!」
明らかに大丈夫ではない。酔っている。
電車がつき、まさかと思ったが彼女は同じ電車の僕の隣に立つ。
ノースリーブだが両手でつり革を握りはりつけ状態だ。いやらしさを感じたかったが、それを軽く凌駕する恐怖。
こりゃ吐くな。
北千住までの長い道のり。
彼女はノリノリでヘッドバンキングを繰り返す。
僕は消防車のホースが暴れながら水をまき散らす絵を浮かべ軽く震えていた。
永遠に続くかと思われた彼女のグラインド
やっと北千住に着くと、彼女は覚醒し降りていった。動き出した車窓から、彼女が階段を登り始める姿を確認した。
妙なドキドキを朝からありがとう。