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エッセンシャル・マネジメントとしてのドラッカー思想の再生―なぜ,ふたたびドラッカーなのか?

西條先生と初めて会った時にもっとお話をお聞きしたいと思ったのですが この対談からその理由がわかりました。「原理的で普遍性があることをマネジメントの実践に即してごく当たり前のように言う.この人はすごい」 ということを直感的に感じていました。 その場で早稲田のMBAの授業にTAとして参加させていただくことになりました。そして、エッセンシャルマネジメントスクールの立ち上げに関わりながら学ばせていただいています。

私が経営者として駆け出した頃にドラッカーを読んでいたことがあります。 あの頃は本質を掴みきれていなかったように思います。エッセンシャル・マネジメント・スクールで学ぶようになってから改めてドラッカーのメッセージを読むとものすごく伝わってくるようになりました。 今自分が取り組んでいることはこれなんだということを確認できました。 これから大切にしておくべきことがこれだというメッセージをいただきました。 改めてドラッカーの本を読んでみたいと思います。

「エッセンシャル・マネジメントとしてのドラッカー思想の再生―なぜ,ふたたびドラッカーなのか?」を読んで気になった点はこちらです。

●構造構成主義とは「本質をとらえようとする学問」。普遍的な学問の基盤を整備する取り組み。

●私はそれまで,現象学のフッサールや存在論のハイデガー,一般記号学のソシュール,構造存在論のロムバッハなどの普遍的な本質追究を行った哲学者の理路,いわば各哲学領域の最高到達点を組み合わせて,構造構成主義を体系化したわけですが,そんな私から見て,ドラッカーは歴史に名を残した大哲学者たちに比類する本質をとらえた学問を独自に展開していた

●アカデミックな「経営学」の側からはドラッカーを適切に評価できない,というより,評価するための尺度をもちあわせていないのです.

●ポストモダンは価値の相対化と多様性を謳ったわけですが,やはり経営という現実と接点を持つ経営学で「絶対などない,みんな多様でいいんだ」と主張したところで,「そんなの当たり前だ」と響かなかったということもある

●本当は社会に出しても出さなくてもいいような「研究のための研究」であることは自分でわかっていたのです.左側で,あるいは右側で抱っこする人が多いから何なの?という話ですね

●中身が何であれ収益=論文数を最大化させようとしてしまう.しかし,研究を通して社会に資することが本質なのであって,業績数は本質的なものではない.企業経営の研究をしている経営学者も,多くの経営者と同じように,競争原理や経済原理に巻き込まれてしまうと,あっさりと本質を見失ってしまうわけです.

●ドラッカーの言葉というのは,ある種のモダニズムの洗脳に対する強力な解毒作用をもっている

●本当のことを惜しげもなく言ってくれる.だから,浄化される感覚が読み手に出てくる

●関心と能力は違うけれど,関心がないことには価値を見いだせないから,能力があったとしてもがんばる気にならない.おそらく,だからこそ関心を優先しなければならないとドラッカーは指摘した

●人は関心に応じて価値を見出し行動するわけですね.おっしゃる通り,ドラッカーは自分はお金に関心がないとわかったのだと思います.そして,自分の関心に応じて,もっと大きなレベルでの公益に資するという生き方を選んだ

●日本発の本質を機軸とした学問体系を世界に広めていきたいと考えています.おそらくそれが私の第二の人生のミッションになる

●「エッセンシャル・マネジメント・スクール」を中心に,原理性の深度を問うという観点から,新たな研究のパラダイムを打ち立てて,それを実践できる研究者を養成していけたらと考えています.

ドラッカーのメッセージには、今まさに自分が取り組んでいることに大切なことが詰まっていました。 

「並の分野での能力の向上に無駄な時間を使うことをやめることである.強みに集中すべきである.無能を並の水準にするためには,一流を超一流にするよりも,はるかに多くのエネルギーを必要とする.しかるに,あまりに多くの人たち,組織,そして学校の先生方が,無能を並にすることに懸命になりすぎている.資源にしても時間にしても,強みをもとにスターを生むために使わなければならない」.
「強みと仕事の仕方が合わないことはあまりない.両者は密接な関係にある.ところが,強みと価値観が合わないことはめずらしくない.よくできること,とくによくできること,おそろしくよくできることが,自らの価値観に合わない.世の中に貢献しているとの実感がわかず,人生のすべて,あるいはその一部を割くに値しないと思えることがある.(中略)つまるところ,優先すべきは価値観のほうである.」
「自らの果たすべき貢献を考えることは,知識の段階から行動の段階への起点となる.問題は,何に貢献したいと思うかではない.何に貢献せよと言われたかでもない.何に貢献すべきかである.このような問題が成立すること自体,人類にとっては初めてである.誰にとっても,貢献すべきことは決まっていた.農民や職人のように,仕事で決まっていた.家事使用人のように,ご主人の意向で決まっていた.しかもごく最近まで,ほとんどの人が,言われたことを行うだけの存在であることが当然とされていた」.
「誰でも自分の強みはわかっていると思う.たいていが間違いである.知っているのは,強みというよりも強みならざるものである.それでさえ間違いのことが多い.何事かを成し遂げられるのは,強みによってである.弱みによって何かを行うことはできない.もちろん,できないことによって何かを行うなど,とうていできない.」
「わずか数十年前までは,ほとんどの人にとって,自らの強みを知っても意味がなかった.生まれながらにして,仕事も職業も決まっていた.農民の子は農民となり,耕作ができなければ落伍するだけだった.職人の子は職人になるしかなかった.ところが今日では,選択の自由がある.したがって,自らが属するところがどこであるかを知るために,自らの強みを知ることが必要になっている.」

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