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[ 忘備録 ] TeX で論文書くときに参考にするページ
論文を書くなら TeX で書きたい。数式が美しく書けるからか?もちろん、それもある。しかしそれ以外にも TeX で論文を書く利点はいくつかある。個人的にかなり重宝しているのが簡単に文中にメモを残すことができる点だ。
TeX はご存知のとおり(?)、文章をコンパイルして PDF ファイルなどを生成するシステムである。そのため、文書中にコメントを表すパーセント記号(%)を書けばそれ以降、行末までは注釈として解釈される。
この機能を利用して、推敲中の文章やそれに関するメモ、もしかすると使うかもしれない文章等々を .tex ファイルの中に自由に保存しておくことができる。しかも、テキストファイルであるため、おそらく、何年後でもそれらの文章を参照することができるだろう。
などと素晴らしいことが多い TeX なのだが、いかんせんコマンドとして覚えることが多い。特に最近は歳のせいか、すっかり覚えられなくなってきている(とはいえ、もともと記憶力はあまり良いほうではない。記憶力を要する科目では随分と苦労させられた)。
前置きが本当に長くなってしまったが、この記事では、自分が TeX で論文を書く際に使用するページをメモしておく。誰かの役にたてば非常に嬉しいが、まず第一には自分のためにこの文書を記す。
プログラムリストの掲載
要は、
\begin{lstlisting}[caption=当該プログラムのキャプション,label=参照用のラベル]
:
プログラムリスト
:
\end{lstlisting}
とすれば良い。
プログラムが段組みやページをまたいでしまい、美しくないと感じるならば minipage 環境で lstlisting 環境を囲ってしまえばよい。
\begin{minipage}{\hsize}
\begin{lstlisting}[caption=当該プログラムのキャプション,label=参照用のラベル]
:
プログラムリスト
:
\end{lstlisting}
\end{minipage}
ただ、デフォルトの設定で lstlisting 環境を使っても、行間が多くて間延びした感じになってしまう。その場合には lineskip の値を調整すれば良い:
なお、文中で変数名を取り上げて議論したいときには、変数名をタイプライター書体などにしたい。そんなときには、\texttt コマンドを用いれば良い:
なんか色が変なんだけど…
ImageMagick のツール(convert や magick)を通す。ガンマの問題の可能性が高いが、そうでない場合もある気がする。実際に直面した例としては、青のしまりがあまかった。心理的なもの=要は気のせいなのかもしれないが、一応、色味に関してはまだ普通の人よりも分解能は高い(みたい)なので、まあ、多分、本当に色が変化しているのだと思う。個人的には PNG 画像のデコーダーの違いによる計算誤差によるものではないかと推測しているが…さて、本当のところはどうなのであろうか。まあ、よく分からないけれども、convert 入力ファイル名 出力ファイル名 などを一応実行しておいた方が良さそうではある(convert のところを magick としても良い)。
複数の画像をまとめて、ひとつの図として扱い、かつ (a), (b), (c) などのサブキャプションを入れる場合
そのものズバリなパッケージ、subcaption を使う。
footnote 環境で、そのまま出力(verb)したい場合
fancyverb パッケージを読み込み、\VerbatimFootnotes コマンドを実行しておく。こんな感じ:
\usepackage{fancyvrb}
\VerbatimFootnotes
ちなみに verb コマンドの使い方については、こちらのページに説明がある:
まとめ
…とまあ、ここで紹介したようなページを読みつつ実際の論文を書いている。有益な情報をまとめて発表してくれている方々には感謝しかない。冒頭にも書いたように、TeX の原稿ファイルには割と気楽にメモが埋め込みできる。これらのメモはまたどこかの原稿で活用するかもしれないし、活用されず死蔵されるものになるのかもしれない。でもまあ、単なるテキストファイルなので、後々読み返すことができる。その時、未来の自分はどのような印象を抱くのか楽しみでもある。と、それはさておき、今回作成した論文が無事査読を通ることを祈ろう。