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日本盤のデザイン (BEATLES ESSAY 20)

日本盤のビートルズのレコードは東芝音楽工業とポリドールから発売されていたが,ポリドール盤のデザインはというと、すべて、ビートルズがパリに行った時に写された1枚の写真をもとにしたデザインのものが全てに使われていてパッとしたものではなかった。どうも,僕が思うに,まず,ビートルズがこの時のジャンプに失敗しているのだ。ビートルズだっていつもかっこ良くジャンプなんて出来るものではない,それも4人一緒でいつも巧く行く訳がない。このときのジャンプは明らかにジョンが失敗しているし、ジョンの顔の写りが悪すぎるのだ。たった1回のジャンプでこんな事をイギリスから遠く離れた所の人間にとやかく言われるのだから、有名になるのも善し悪しです。パリでのジャンプはリバプールのとき程,元気がありません。彼等もこんな所まで来て,ジャンプしたくなかったのでしょうね。まあ、それはともかく、他に,ポリドールにはEP盤(当時の4曲入りのレコード、コンパクト盤などとも言われていた。シングル盤が2曲入っていて,330円だったのに対して,EP盤は4曲入っていて500円だった。当然おこづかいがいつも足りない子供達は,ちゃんと計算をする訳ではないが、なんとなく、EP盤がお得なような気がして,僕の周りの子達はそっちを買っていたように思う。アルバムも出ていたのだが、”THE BEATLES' FIRST"という文字が並ぶ、つまらないものだった。デザインは当時,銀座のヤマハで売られていた輸入盤と色は違ったがほとんど同じだった。
  東芝のレコードはポリドール盤に比べると,当時の水準でいっても、随分おしゃれな気がします。それに僕は結構,その東芝のビートルズの曲の邦題が好きなのです。”恋する二人”、やっぱりこんなタイトルは当時の日本の歌謡曲には合いません。ビートルズだからこそ合うのです。なんだか、可愛い二人のイメージがわきます。それに、”すてきなダンス”、このタイトルもいいですね、当時はとても刺激的であったであろう”抱きしめたい”,手を握りたいよりずっといいです。ただ、あの、”This boy"を”こいつ”とは、・・・それでもポリドールの”いい娘じゃないか”なんていうおじさんみたいなセンスに比べたら,東芝で本当に良かったと思うのです。シングル盤のデザインもとても良かったと思います。英国のオリジナル・シングル盤などは,当時見る事もなかったけど、ピクチュアー・スリーブが無くて,我々からするととても寂しく思うのですが,確か英国盤にピクチュアー・スリーブがついたのはストロベリー・フィールズからだったと思いますから,日本のファンで幸せだったなと思うのです。そうして,シングル盤も然ることながら、ヤァ・ヤァ・ヤァのアルバムデザインがとても好きなのです。よくやってくれました。とてもいいデザインだと思います。傑作です。それに、同じ方がデザインしたのかもしれませんが、このジョージ・マーチン楽団のビートルズ曲集のデザインもまた、僕は大好きなんです。あまり見たことが無いかも知れませんが、いいでしょう?

  1. 2007/01/06(土) 15:25:24

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