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#1 地球を周回する人工衛星の軌道について

新米エンジニアのしょうきちです。現在、宇宙企業でエンジニアとして働いているのですが、自分の勉強のために日々の学びをnoteのプラットフォームを活用してアウトプットします。早速ですが、本記事では宇宙分野には欠かせない人工衛星についてご紹介したいと思います。

■そもそも人工衛星って何?

「ロケットで打ち上げられ、地球・火星などの惑星や月の周りを公転する人工物体(引用:広辞苑)」というのが人工衛星の定義です。衛星は惑星の周りを公転するもの(例:月は地球の衛星)なので、それの人工物バージョンだと考えてもらえるとわかりやすいですね。

代表的な人工衛星だと、地球観測衛星「だいち」や気象衛星「ひまわり」などです。名前だけでもぼんやりとお聞きしたことがあるのでないでしょうか?ちなみに、「はやぶさ」は衛星ではなく探査機になります。これははやぶさのミッションの目的が長期的な周遊ではなく、ある対象の天体のサンプルを持ち帰るというものだからです。

■様々な用途がある人工衛星

当たり前ですが、人工衛星は様々な利用方法があります。宇宙にモノを運ぶというのはお金的にも技術的にもそう簡単な事ではないので、せっかく打ち上げるからにはそれぞれ重要な役目があるんです。

そして、その目的によって打ち上げたい軌道や高度が変わるのが人工衛星の面白いポイントです。例えば「ずっと同じ場所を観測し続けたいのか」もしくは「地球全域をカバーしたいのか」によって軌道や高度を変える必要があるんです。

本記事では、地球を周回する人工衛星の代表的な軌道の種類を紹介します。使用画像は下記サイトより引用させて頂いております。


■軌道の種類

①静止軌道
まず最初は静止軌道をご紹介します。高度は約 36,000 km、軌道傾斜角は0°です。つまり、地球からこの衛星を見上げた場合、赤道の真上に止まっているように見えます。同じ地点をずっと観測するという目的で利用されるので、通信衛星や気象衛星で用いられる軌道になります。

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②極軌道
次は極軌道です。「極」という名前の通り、北極・南極上空付近を周回する軌道になります。つまり、軌道傾斜角は90°です。地球の自転方向と直角に周遊するので、1つの衛星で地球全域をカバーすることができます。

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③同期軌道
周期は24時間、つまり、一周して元の位置の上空に戻るような軌道を描きます。①の静止軌道衛星がカバーできない高緯度付近をカバーすることが出来ます。

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④回帰軌道&⑤準回帰軌道
③の同期軌道よりも公転周期が短く、その日のうちに何周か地球を回りその日のうちに元の位置の上空に戻るものを回帰軌道、数日後に元の位置の上空に戻るものを準回帰軌道と呼びます。

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⑥太陽同期軌道
常に太陽との角度が同じになるように周遊する軌道です。太陽光の入射角が常に一定のため、同一条件で地球観測が可能です。

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■まとめ

いかがでしたでしょうか?
宇宙分野の記事が今回初めてになるのですが、備忘録として投稿しました。
宇宙をこれから勉強したい方のためになるよう引き続き記事を投稿し行きますのでよろしくお願いします!


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